ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年04月24日(水) 希望だったよあの日の蕾

小雨が降ったり止んだり。午後少しだけ陽射しがあったが

また直ぐにどんよりとした曇り空になった。


職場の隣地に住宅が建つそうで先日から重機が入り整地をしている。

その土地は40年余りうちの会社が借地契約をしていた土地であった。

廃車置き場として利用しておりとても助かっていたのだけれど

昨年地主さんが突然明け渡して欲しいと言って来たのだった。

どうやら先祖代々の土地で思い切って売却を決めたらしかった。

仕方なく廃車はスクラップとして処分することが出来たが

境界に植えていた栴檀の木、やまももの木等が邪魔になるらしい。

まさかそれらの木まで処分されるとは思ってもいなかった。


チェーンソーの音が鳴り響き栴檀の木は無残に切り倒された。

夏になれば薄紫の花が咲き秋になればオリーブ色の実を付ける。

とても好きだった木だけに哀しく残念でならない。


やまももの木はかろうじて枝を切り落とされるだけで済んだ。

もうすぐ甘酸っぱい実が成り職場のシンボルでもある。

毎年楽しみにしているお客さんも多く助かって何よりに思う。


今日は八つ手の木であった。つい先日まで白い花を咲かせていたが

その花を知ってか知らずか根元から容赦なく切られてしまった。

その八つ手は母が植えていたのだそうだ。よほど好きだったのだろう。

なんだか母のからだを八つ裂きにされたようで無念でならない。


長年いのちを育んできた木々たちである。

それがどうして邪魔になるのか私には理解できなかった。

広い土地である。聞けば住宅が2軒も建つのだそうだ。

いったいいくらで売却したのかは知る由もないが

地主さんに「こころ」があるのなら見せて欲しいものである。





仕事は一日車検が入庫しており完了するまで帰れなかった。

同僚が頑張ってくれて3時には整備が終っていたが

不具合が見つかり手直しにまた時間を費やす。

検査を終え書類を書き終えたらもう4時半を過ぎていた。

娘に電話をし帰宅が遅くなることを伝える。


久しぶりに「ちきん館」に寄り「まるっぽ鶏」を買う。

後は「鰹のタタキ」お惣菜の「八宝菜」を買い急いで帰宅した。

車を停めるとめいちゃんが走り出て来てくれて

荷物を運んでくれなんと助かったことだろう。

良く気の付く優しい子である。


夫は一番風呂に入り終え晩酌の肴を待ち兼ねていたようだ。

鰹のタタキは新鮮だったが少しタレが酸っぱいと文句を言う。

八宝菜をご飯に掛けて中華丼にして食べるのが好きだが

一口食べると顔をしかめて「これはいかんぞ」と騒ぎ出す。

どうやら夫の苦手なピーマンが入っていたらしい。

ご飯に掛ける前に気が付いて良かったと思う。

まるっぽ鶏は家族皆の好物で喜んでくれて嬉しかった。

めいちゃんは特に好きで足の部分を選んでかぶりついていた。


食後はふうっと一気に疲れが出て来る。

仕事は好きだが歳には勝てないようだ。

入浴前に一服しながらSNSを見ていたら

今日の短歌にいっぱい「いいね」が付いていた。

自分でも今日の短歌は好きだったのでとても嬉しい。




自らを水に変えてはみたけれどさらりさらりと流れはしない


雨上がり雀の子らが水浴びる母さんは何処僕らここだよ


ツツジ落ち血も流さずに枯れていく希望だったよあの日の蕾




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