ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2021年04月13日(火) あしたはきっと青空

雨の一日。夕方になりやっと降りやむ。

この雨で遅咲きのぼたん桜も散ってしまって

とうとう桜の季節も終わりを告げる。

そうして新緑の季節がもう始まっているようだ。

雨に潤う柿の葉のなんと艶やかなことだろう。



今日は職場で大変なことがあった。

同僚が体調不良を訴え倒れるほどではなかったけれど

念のために掛かりつけの病院に行かせたところ

そこからそのまま県立病院へ救急搬送されたのだった。


高齢のお母さんと二人暮らし。近くに頼れる身内もなく

もう仕事どころではなくなり私が病院へ駆けつけて行った。


不整脈の発作だったようで幸い命に別状はなかったけれど

そのまま無理をさせていたら取り返しのつかない事になっていた。

同僚だけが頼りの職場。それが重荷になっていたのかもしれない。

今更ながら日頃の苦労をねぎらうきっかけにもなった。


応急処置で発作は治まり入院もせずに済み何よりだった。

「今日は休業にしようね」と自宅で安静にするように伝える。


勤続40年が近い。同僚も60歳が近くなっていた。

私が勤め始めた頃はまだ20代の若者だったのだ。

不況の波に煽られながら去って行った同僚も多いのに

彼は最後まで辞めずにいてくれてとうとう私と二人きりになった。


母の事実上の引退。社長の義父も80歳が近くなった。

難破船のような会社は今も波に揉まれながらも海を漂っている。

何処かの島に辿り着くのだろうか。それさえも定かではない。


もしもこの先、最後の日を迎える日が来ても

私は彼と一緒に見届けたいと心からそう思うのだった。


明日はあしたの風が吹く。きっと青空に違いない。




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