2021年03月30日(火) |
ポニーテールに桜色のリボン |
晴れてはいたけれど霞がかった空。どうやら黄砂のようだった。
まだ黄砂が知られていなかった昔には「春がすみ」と言ったのか。
まさか中国大陸から砂が飛んで来るなんて思いもしなかっただろう。
「春がすみ」と呼ぶほうが私はなんとなく好きだなとおもう。
風があまりなかったせいか桜吹雪もひとやすみ。
少し散ってしまったけれどまだまだきれいな桜を愛でることが出来た。
散り急がずにいてくれる。それがなんとも健気に思えてならない。
めいちゃん今日こそ最後の保育園。
ポニーテールを桜色のリボンで飾って元気に登園する。
今度こそ最後だと思うと過ぎ去った日々がとても愛しかった。
めいちゃんの記憶は薄れても私は一生忘れることはないだろう。
一年生になる前に長い髪を切ってしまうのだそう。
私が反対してもどうしようもなく娘とめいちゃんが決めたこと。
なんでも小児がん等でかつらを必要としている子供たちに
髪の毛を寄付する制度があるのだそうだ。それは知らなかった。
誰かの役に立つのならと私も頷かずにはいられないこと。
髪は切ってもまたすぐに伸びるからねと娘が言う。
そうして短い髪のめいちゃんを目に浮かべながら微笑んだ夜のこと。
|