少し冷え込んだ朝。日中もあまり気温が上がらず冷たい風が吹く。
これこそが「花冷え」「弥生つめたい風」という歌もあった。
先週の金曜日にはまだぽつぽつだった桜が一気に咲く。
山里の郵便局の桜もほぼ満開になっていた。
わくわくしながら写真を撮るも風が強く思うように撮れず残念だった。
そのうえ周りに人がいるとどうも気が散ってしまっていけない。
スマホならまだしもガラケーなので恥ずかしい気持ちも確かにある。
「それがどうした」とほんの少しの強気も必要なのかもしれない。
けれどたかが写真。されど写真とこだわるのも程々が良さそう。
午後、隣町の宿毛市まで集金。一番のお得意様なので手土産を。
今日は山里産の烏骨鶏(うこっけい)の卵を持参する。
山里の地場産店で売っていた物で私も初めて見る卵だった。
普通の地鶏の卵よりも小さく殻はウズラの卵に似ていた。
卵かけご飯にしたらきっと美味しいだろうなあと思う。
もちろんそんな高級な卵など一度も食べたことはないのだけれど
真っ白な炊き立てのご飯にぽっこりと浮かぶ黄身が目に浮かんだ。
「まあ珍しいものを」ととても喜んでもらえて嬉しかった。
お客様は神様の気持ちを決して忘れてはいけないと肝に銘ずる。
帰り道のラジオから「弥生つめたい風」が流れてきて
ついつい口ずさまずにいられなかった。
ああ今日はなんて「いい日」なのだろうとすごくすごく思う。
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