2019年11月27日(水) |
いのちのろうそくがゆうらゆうら |
連日の曇り空。気温はそう低くないというのに肌寒い。
この天気が回復すれば本格的な冬になりそうだ。
仕事が早めに終われたので母に会いに行く。
心から会いたいと思う。もう以前の私ではなかった。
どうしているかしらと気になってしょうがないのだ。
甘いものが食べたいと言うので買いに行こうとすると
一緒に行きたいと言い出し許可をもらって買い物に行く。
すぐ近くのコンビニへ。母はとても嬉しそうだった。
樹木希林の本があって「読みたい」と目を輝かせる。
そういえば本屋さんに行く約束をまだ果たしていなかった。
「高そうね」と心配する母に「大丈夫よ」と頷いて見せる。
母は母なりに自分の楽しみを見つけようとしているようだ。
読みたい本を読ませてあげたい。食べたい物を食べさせてあげたい。
ショートケーキやお饅頭も買ってまるで子供のような顔をしていた。
部屋に帰るなり早速本を読みたそうにするので私も帰ることに。
「気をつけてね」と優しい母の声がした。
私に何かあったら母も生きてはいけないのだと言う。
それほど私を頼りにしてくれているのかと嬉しかった。
いつ何があるかわからないけれど母を置いては逝けないのだ。
いのちのろうそくがゆうらゆうら。手をかざして消えないように
しっかりと生きていかなければとつくづく思った午後のこと。
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