秋雨前線の影響だろうか、雨が降ったりやんだり。
山里の郵便局に一枚の絵はがきを出しに行ったら
北海道宛の郵便はいつ届くかわからないとのこと。
とりあえず高知市内の郵便局で保管しておいて
復旧の状況を確認してからまとめて配送するのだそう。
「どうしますか?」と局員さんが訊いてくれたけれど
きっと届くと信じて「お願いします」と手渡して来た。
届く頃には日常が返って来ていることだろう。
受け取ってにっこりと微笑んでもらえるだけでいい。
午後、少し早目に仕事を終わらせてもらって母の病院へ。
窓辺のベットで母はぼんやりと横たわっていた。
「コーヒー飲みにいこうか」と声をかけると
びっくりしたような笑顔で「コーヒーが飲みたい」と。
看護師さんに許しをもらって車椅子も貸してもらえる。
エレベーターで病院の喫茶店まで。鏡に映る母の嬉しそうな顔。
ささやかなことだけれど私も親孝行が出来て嬉しかった。
ふたりで向かい合ってブラックコーヒーを飲んだ。
「ああ美味しい、夢みたい」と何度も声をあげる母だった。
今日は祖父の命日だと告げると、すっかり忘れていたようで
少し涙ぐみながら祖父の思い出話をする。
天国の祖父が背中を押してくれて母に会いに行けたような気がする。
お母さん、今日はとても「いい日」だったね。
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