晴れのち曇り、午後思いがけずにとつぜん雷雨となる。 めまぐるしく変わる天気に戸惑いながらも これが季節の変わり目の儀式のように思えた。
冬が押し寄せてきている。秋の名残がすこしせつない。
午前中は川仕事に行ってきた。 夫が毎日見回りに行っているのだけれど 例の黒い海草との闘いがまだ続いている。 どこも家族総出で頑張っているのだもの 夫ひとりの手に負えないのは当然だった。
悪条件にもかかわらず海苔は緑の芽を出し始めている。 それがどんなにか励みになっていることだろう。 なんとか全滅の危機だけは避けられそうだった。 「負けないで、負けないで」と語りかけるように手入れをした。
ちょうど散歩の時間にとつぜんの雷雨となったけれど しばらく様子を見ているうちに雨がやんでくれてほっとする。 お大師堂に向っていると、一台のクルマがすぐそばに停まった。 「こんにちは」と笑顔で挨拶を交わすと助手席からお遍路さんがおりてきた。
運転していた人は隣町の「観音さん」のご住職だと言うこと。 突然の雷雨に見兼ねてクルマでお接待を申し出たのだそうだ。 お遍路さんはとても喜んでいた。ずっと野宿の旅を続けているらしい。 屋根のある所で寝られるだけでありがたいことだと言ってくれた。
ささやかな出会いであったけれど二人に会えてとても嬉しかった。 観音さんのご住職はとても明るくて朗らかな人だった。 お遍路さんはおっとりと落ち着いた雰囲気で優しそうな人だった。
日々の出会いはほんとうにたからもの。
これからもそんな出会いを楽しみに日々を送っていきたいと思う。
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