ついに立冬。ここ数日で木々の紅葉がいちだんと鮮やかになった。 毎朝楽しみに見ていた銀杏の木もすっかり黄金色になり 今朝はもうはらはらと散り始めていておどろいてしまった。
落ち葉はなんとも哀愁を感じるものである。 せつないような哀しいような秋のかけらそのもののような姿だった。
仕事は順調。どんな時もあるものだけれど、みんなが笑顔でいられる。 ずっとこんな日が続けばどんなにか良いだろうと欲のように思った。 お客さんのお宅を訪ねたらちょうど畑仕事をしている最中だった。 「大根持ってかえりなさい」と畑から抜いてくれて一本いただく。 ほのかに土のにおい。ふっと懐かしいようなにおいがした。 笑顔で手を振って見送ってくれる。とても嬉しい出来事だった。
帰宅していつもの散歩。お大師堂でまた若いお遍路さんと出会った。 大阪から来たという青年は自転車で八十八ヶ所を巡っているらしい。 笑顔の素敵な好青年で人懐っこい感じが初対面とは思えなかった。 自転車には小さな釣竿が括り付けられていて時々釣りをするのだそうだ。 釣った魚を晩ご飯に野宿をするのがとても楽しいのだと話してくれる。
きらきらと眩しいひと。なんとも清々しい出会いであった。
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