夏の名残の陽射しが心地よいほどに降り注いでいた。 見上げる空は半分が夏で半分が秋のように見える。 せめぎあっているのではなくとけあっているようだった。
終ろうとするものがあればかならず始まろうとするものがある。 季節の変わり目にはふっと物思いにふけることがよくある。
夕暮れ前の散歩道。風とたわむれるように歩くのが好きだ。 ちょっぴり大人びたススキの穂が揺れながら風のありかをおしえてくれる。 ほらほらこっち。手のなるほうへ。突き進むあんずがきょとんと振り向く。
お大師堂にお供えしていたお菓子をお大師さんが食べてくれていたので。 今日は新しいお菓子をお供えする。かりん糖とピーナツ入りのおせんべい。 たぶん、かりん糖の方を先に食べてくれそうだった。好きなんだきっと。 そんなことを考えていると愉快でもありとても嬉しくなるのだった。
晩ご飯を食べながら夫とふたりで大相撲を観る。 やはりひとりよりふたりがいい。夫がいてくれるだけでご飯が美味しい。 お土産の辛子めんたいこ、イカの塩辛、馬肉の燻製それから芋焼酎と。 私の大好きなバウムクーヘンは食後の別腹でとても美味しかった。
ふたりでいることが当たり前のように思っていたけれど、 もしかしたらすごくすごく恵まれているのではないかとふと思う。
俺よりも長生きしろよと口癖のように言う夫だったけれど。
ひとりになんかなりたくない。ひとりぼっちはとても寂しすぎるから。
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