雨が降ったりやんだり。南風が強く吹いていた。
川仕事はお休みにして今日は休養日。 特に何の予定もなくぽっかりと空いたような一日。
娘がいつ泊まりに来ても良いように部屋の掃除をする。 もう2年半にもなるのか。娘の部屋はあの時のままだ。 残していった小物類。壁に貼られた昔の写真など懐かしい。
そうしてあの時のなんともいえない寂しさを思い出した。 娘がいなくなってしまった部屋でぼんやりと座りこんでいたこと。 落ちていたヘアピンさえも愛しく涙がぽろぽろとこぼれたことなど。
そんな娘がこの部屋に帰って来る。綺麗にしてあげなくちゃ。 掃除機をかけて拭き掃除もし、いつでも帰ってこられるようにした。
赤ちゃんが生まれたらひと月は一緒に暮らしてくれるのだそうだ。 おばあちゃんは大忙しになりそうだけれどそれも楽しみでならない。
気がつけば娘のことばかり考えていた一日だった。 長い陣痛の末やっと生まれてくれたこと。 大きな病気こそしなかったけれどよく怪我をしたこと。 おてんばさんだったのだなあと子供の頃のことを思い出した。
そんな娘がもうすぐ母親になる。 なんだか信じられないような不思議な気持ちになった。
あっという間に流れてしまったような歳月。
その歳月がとても愛しくてならない母であった。
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