お天気はまた下り坂のよう。 ひたひたひたと忍び足で雨が近づいている。
春はふかまりあたりじゅうの緑が匂ってくる。 特に好きなのは柿の葉の透き通るような緑だった。 なんともいえない淡い緑が目にも心にも沁みてくる。
ふと思ったのはいのちの色。 もしもいのちに色があるのだとしたらきっとそうにちがいない。 そう思うとよけいに愛しくて胸のあたりをぎゅっと抱きしめたくなる。
わたしのいのちは枯れ葉ではないのだと思うと元気が出てくる。 どんなに年を重ねても春になるたびに若葉になれるいのちだもの。
そう思ってみませんか?生きている限り何度だってめぐってくる春に。
胸をはって歩く散歩道でわたしは生まれ変わったような気持ちになった。
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