| 2012年01月17日(火) |
お遍路さん(その10) |
雨あがり。山里は濃霧にすっぽりとつつまれていた。 その霧がゆっくりと晴れていくと真っ青な青空が見え始める。 そうしてやわらかな冬の陽射しがあふれるように降り注いだ。
お昼に庭に出て少しだだけ日向ぼっこをしてみる。 何も物思うことがない。ただただおひさまと語り合うだけ。
仕事を終え帰宅するなり散歩に出掛けた。 風もなく暖かでなんだか春の日のように思えた。 ずっとこんな日が続けばどんなに良いだろうか。
お大師堂では会うのが二度目のお遍路さんと再会する。 まだ若い青年で髪が長髪だったのでよく憶えていた。
前回はほんの挨拶程度で別れていたけれど今日はよく話す。 髪の毛は目標の10巡目を結願するまで伸ばすのだそうだ。 今回が6巡目。予定では今年の夏には目標が達成出来そう。
おじいちゃん子だったらしく子供の頃からお遍路を経験していたらしい。 おじいちゃんが車でお遍路に行く時はいつも一緒に行っていたそうだ。
そのおじいちゃんも亡くなり、一年後に今回のお遍路を思い立ったとのこと。 車ではなく歩きで。そうして野宿をしようと決めたのだそうだ。
亡くなったおじいちゃんもきっと天国から見守ってくれているだろう。
「心強いよね。頑張ろうね!」「はい、ありがとうございます」
そう言って手を合わせて頭を深々とさげてくれた。
そうして「また会えますよね」と言ってくれてすごく嬉しかった。
ささやかな縁。私はその糸をしっかりと結びつけて笑顔で帰って行った。
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