| 2011年09月23日(金) |
お遍路さん(その3) |
雲ひとつない抜けるような青空。 なんと爽やかな朝なのだろう。 小雀たちが嬉しそうに跳ねているのを。 我が子のように思いながら眺めていた。
ふっとどこかに出掛けてみたくなる。 日帰りのちいさな旅をしてみたかった。
けれども結局どこにも出掛けることなく。 相変わらずだらだらと時をつぶしてしまった。
行動力というものが年々薄れていくのを感じる。 なんだか時間の無駄遣いをしているような気持。
このままではいけないなと少し焦りを感じる。 もっともっと動き出さなくてはいけないのだろう。
それでも散歩だけは欠かさず今日もいつもの道を歩く。 土手には大好きな野菊の花がいっぱいに咲いた。 見ているだけで心が和む。薄紫に恋をしてしまいそう。
お大師堂には若いお遍路さんがぽつんと佇んでいた。 部屋には上がらず石段に荷物を置いたままだったので。 どうしたのかとついついいらぬお世話をやいてしまう。
聞けば少し休憩をしてもう少し歩くつもりだと言う。 今夜の宿も決めていないというのでとても心配になった。 あてもなく歩くうちに日が暮れてしまう事だろう。 いったいどこで寝るというのだろうとますます心配。
そこですっかり母親化してしまったおせっかいおばさん。 ここに泊まりなさいとしつこくすすめてしまうのだった。
そうしたらにっこり。じゃあそうしますと頷いてくれた。 おせっかいを反省しながらなんとほっとしたことだろう。
福岡から来たと言う青年のことがすっかり息子のように思えた。
ゆっくりと休んでまた明日からの旅を頑張ってほしい。
これも一期一会。旅の無事を祈りながら後ろ髪を引かれるように家路に着く。
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