午前中は激しく降っていた雨が午後には静かになる。 けれども台風は確実に近づいて来ているようだった。
嵐の前の静けさだろうか。なんとも不気味さを感じる。 身構えるような気持ちでその時を待つしかないようだ。
いつもより早目に帰宅して彼と海を見に行った。 大荒れの海。打ち砕かれるような白波に目を瞠る。 怖いなと思った。あの日の津波の光景がよみがえる。
幸い高波の被害はまだなかったけれど。 真夜中に召集があるかもしれないなと彼がつぶやく。 ぎっくり腰がやっと治り始めたというのに。 消防団員である限り避けられないことなのだろう。
どうか平穏な夜であってほしい。そう願わずにいられない。
雨で散歩も行けず、お大師堂にお参りも出来なかった。 そんな日はなんとなく心が落ち着かない。 大切な事を忘れているみたいに気掛かりでならないのだった。
心のなかで手をあわす。いつも願ってばかりでごめんなさい。
いつも守ってくれてありがとうございます。
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