気温36℃の猛暑日。過ぎ去ったいつかの夏を思い起こす。そのひとは旅人だった。手を振って別れた駅のホーム。ずっと続くと信じていた縁だったけれど。もう旅人ではなくなったその日をさかいに。ぷっつりとその縁が途切れてしまったのだった。けれども私はその日から夏が好きになった。そうして夏が来るたびにそのひとを思い出す。元気にしていますか?届かない言葉をなんども繰り返しながら。縁というものの儚さを思い知るばかり。けれども確かにあったその縁を。いつまでたっても忘れることなどないだろう。