霧のように雨。音もなく静かに降りそそぐ雨だった。
山里ではホトトギスがしきりに鳴き。 「テッペンカケタカ」と何度も何度も問うのだった。
そんな声を聴いているとなにか応えたくてたまらなくなる。 「カケタヨカケタヨ」とつぶやきながら雨の空をあおいだ。
どこにいるのだろう。その姿は見つけられない。 けれども応えることで通じ合えたような気がした。
人だから鳥だからと隔てることは何もないのかもしれない。
みんな生きている。それがとてもありがたいことなのだと思った。
植物もおなじ。それは姿は見えても声は聴くことが出来ない。 けれども草木はたしかに語らっているのだとわたしはおもう。
ひとはもっともっと耳を澄ましてその命を感じなければいけない。
たとえば雨にしっとりと濡れるばかりの紫陽花の花だったり
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