河川敷にある栴檀の木に薄紫の花が咲いているのを見つける。 川風に吹かれながらなんとも清々しい気持ちでその花を仰いだ。
やがてその花が実になる。オリーブ色の可愛い実になる。
そうして季節が流れていくのだろう。いまは初夏。 その花のことを忘れてはいけないような気がした。
ひとの心にも花を。どんなにちいさな花でもいいではないか。 花を咲かせることが出来ればきっといつかそれが実になるのだから。
そう思うと日々は種蒔きのようなものなのかもしれない。

山里の母。今日入院する。 詳しい検査はまだ明日以降になるとのこと。 徹底的に調べましょうねと主治医の先生も言ってくれたらしく。 母はまたまな板の上のお魚みたいな気分でいるようだった。
だいじょうぶなるようになるよ。それが母の口癖。 その言葉を信じてじっと見守るように待つしかないようだ。
昨年からの入院続き。そうして母が老いていくことをせつなく感じる。
いつまでも元気でいてほしい。ただただそう願うことしか出来ない。
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