それぞれのいちにちが暮れていく
夕陽が空を染め茜色が胸に沁みる
泣いているかもしれないひとをおもう
心ぼそく不安でならないひとをおもう
だいじょうぶよとかたをぎゅっとして
抱きしめてあげられたらどんなにいいだろうか

散歩道を歩きながらゆったりと流れる川を眺める。 きらきらとまぶしい。こんなに光に満ちているというのに。 私はこわくなった。ふとすべてを失う日がみえたような気がして。
平穏であることが心苦しい。それはあの日からずっと。 けれどもそうして生きていくことを与えられているのだとしたら。 いちにちいちにちをかみしめるようにありがたく受け止めなければ。
おかあさんどうしたの?とあんずが振り向く。
だいじょうぶ。なんでもないよと微笑みながら歩いた。
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