朝から雨が降り止まぬ。 けれどもその雨のなんと優しいことだろう。 いかにも春を告げる雨のように静かに降り続く。
畑の作物や植物たちには恵みの雨になったことだろう。 雨音とともにそんな緑たちの息吹く音が聴こえてきそうだ。
今日は伯母の三回忌だった。 亡くなったのがつい先日のように思われる。 それなのにあの時の悲しさが嘘のように薄れている。
法要のため親族がみな集いにぎやかに過ごした。 遺影の伯母が微笑んでいる。きっと嬉しいのに違いない。 みんな来てくれたんだねえ。そんな声が聞こえて来そうだった。
残された従姉妹たちも元気そうでほっとする。 ただ法要の準備で数日前から忙しかった様子。 肩が凝ってどうしようもないと言うので。 私でよければと少しだけ肩をもんであげた。 ただそれだけの事なのにすごく喜んでくれた。
伯母の家の庭には梅の花がもう満開。 亡くなった日にも咲いていただろうに。 どうしても思い出せないのだった。
その白い花びらを撫でるように雨が降る。
優しい雨でよかった。伯母もきっと見ていることだろう。
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