久しぶりの青空に清々しい風が心地よかった。 雨上がりの緑は艶やかでなんて綺麗なのだろう。 土手の雑草さえもきらきらと輝いてうつくしい。
ああわたしも草になりたい。
なまえなんかなくてもいい。
だいちにつよく根をはって。
雨の日はあめにうたれては。
風の日にはそよとうたって。
晴れの日の太陽に恋をする。
草だ。もうそれしかないと決めつけるように思った。
けれどもにんげん。なまえだってちゃんとつけてもらって。 にんげんだからしかたないけれど。けんかだってするんだ。
今日はあんずとけんか。もうはらがたってしょうかなかった。 そうしてぶった。かわいそうだけれど叱らないといけなかった。
久しぶりのお散歩で彼女もはしゃぎたかったのだろう。 リードを外してあげて好きなように走らせてあげれば。 けんかなんかしなくてすんだ。けれども自由ってなに?
私にぶたれたあんずはいっきにしゅんとなりおとなしくなる。
ゆっくり歩こうよ。ほらアザミの花がたくさん咲いているよ。
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