朝は肌寒かったけれど日中はやわらかな秋の陽がふりそそぐ。 散り始めたコスモス。ひとひらふたひらとせつなさを感じる。
その種が希望のように風に揺れている。倒れずに空をみあげて。 陽の光をいっぱいにうけては。巡り来る季節の糧になるように。
早朝は少しだけ川仕事。終えるなりお弁当を作り山里へと向かう。 いつもの峠道が工事中のため西回りの国道から行かねばならない。 ラッシュ時はとうに過ぎていたけれど苦手な道だった。少し緊張。
やはり山道をくねくねとのんびり走るのが好きだ。風景を見ながら。 お遍路さんに会釈をしたり。清々しい気持ちで一日を始めたいものだ。
仕事は来客が多くけっこう忙しかったけれど。隙を見てはネットをする。 頭の中が不動産屋さんでいっぱいだった。あちらこちらと検索しまくる。 急がないと決めたのにやっぱり落ち着かない。ああほんとに困ったものだ。
晩御飯の時。彼と差し向かってサチコの幼い頃の思い出話をした。 保育園をオサボリした話。送り迎えをしていた彼が二日酔で起きられず。 「さっちゃんも一緒に寝る」と言って保育園へ行かなかったのだけれど。 明くる日にお迎えに行ったら先生が「お父さん二日酔は治りましたか?」 「俺、あの時のことが忘れられないよ」と笑いながらどうしようもなく。
ふたり目頭が熱くなった。私の寂しさ以上に父親である彼は寂しいと思う。
急いではいけない。もっとゆっくり。私のこころはどこに向かっているのだろう。
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