ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2008年11月13日(木) 光をみつけた影法師

柔らかな陽射しが穏やかに降り注ぐ小春日和。

こころのどこか見えないところにどうしようもなく。
重いことがあったのだろうか。忘れたふりをしては。
確かめていたのかもしれない。霧かもしれないこと。
泡かもしれないこと。吹き溜まった風かもしれない。

こと。いまは微かに影法師。光をみつけたかげぼうし。

「ありがたいことやねお父ちゃん」父の遺影に手を合わす。



月明かりに助けられて夜道を独りぼっちで歩いた。
あんずはお散歩より晩御飯の方が良いのだと言って。
いやいやをする。尻込みをして梃子でも動かなくて。
犬小屋の前でふたりすったもんだをして愉快だった。

だいじょうぶ。母さんは独りで行ける。満月の夜だもの。

土手の石段をあがり堤防の道から夜空を仰ぐ。星がみっつ。
そうしてひとつきりの月のなんと綺麗で輝かしい事だろう。
しばし放心状態になり。夜気を心じゅうに感じ深く息をする。

お大師堂の灯りを目指して歩きながら。ずっと月を見ていた。
わたしが歩くと月も動く。同じ方向へちゃんと一緒にうごく。
ウサギさんもいる。今夜は美味しいお餅が搗きあがるだろうな。

子供のような心になって。おとなの今を一歩いっぽ足取り軽く歩く。
重かったこと。そうしてとことん自分を責め続けていた秋の日々が。

初冬の満月に照らされてもう救われていることを感じた。ありがとう。

もう思い残すことがないくらいの影法師が。まだ生きたがっていることを。

どうかゆるしてくださいね。わたしが星ではなくて月になれるその夜まで。



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