| 2008年05月29日(木) |
きっと帰ってきてくれるよね。 |
梅雨入りらしく。昨夜はどしゃ降りの雨。そして今日もうす曇の空。
夕陽を感じられない窓辺から。ながく続く丘のような道を見ている。 風の声も聴こえず。ただただ静止するばかりの丘を人が行き交って。
なにか語り合いながら歩く夫婦らしいふたり。白い犬と近所の青年。 そうして動くものに声をかけられることもなく。たたずむ姫女苑の花。
その傍らにはすっかりふさふさになったチガヤの花。揺れもせずにいて。 灰色の空を見つめるばかり。川は確かに流れているのだろうかとふと思う。
そんな夕暮れ。とぼとぼと歩くのだとすれば。きっと今なのかもしれない。

仕事を。まあこんなもんかなと遣り過ごしては。ほっと帰宅したのだけれど。 帰るなりショックなことが待っていた。生まれたばかりの子ツバメたちが。 どうやらカラスに襲われてしまったらしい。巣から覗かせていたくちばしも。 あとかたもなく。もちろん声さえも聴こえず。親ツバメの姿も見えなかった。
今まで何年も。一度たりともそんなことがなかっただけに。信じられず。 かと言って巣の中を覗くのも怖くて。もしかしたら眠っているのかもと。 親鳥が餌を持ち帰るかもしれないとずっと待っていた。でも帰らなくて。
かわりに庭を黒い鳥が横切っていくのを見た。ああやはりカラスの仕業。 仕方ないな・・と彼は言うけど。ほんとうに可哀相なことをしてしまった。 守ってあげる方法もあったろうに。安心しきっていて油断をしていたのだ。
でも巣は壊れていない。だからきっとまた親ツバメが帰って来る気がする。 そうして二番子の卵を抱き始めたら。今度こそしっかりと守ってあげよう。 ネットで検索していたら。ツバメをカラスから守る方法がちゃんとあった。
そうしようねと彼と決める。ショックだったけど悲しんではいられない。 自然界には酷い掟がいっぱいあるけど。人間だから出来る事だってあるのだ。
帰って来てくれるよね。もうこの家は駄目だって決めたりしないよね。
家主のお父さんもお母さんも。サチコも。ワンコもずっと待っているよ。
|