| 2008年02月23日(土) |
怯まないこと。揺らがないこと。 |
夜明け前からずっと。ずしんずしんと強い風が吹き荒れる。
ざわざわを通り過ぎる。なにもかも吹っ飛んじゃうような。
威勢のよさ。行っちゃえようって。ほえているような心が。
心地良い。怯まないこと。揺らがないことがすくっと立つ。

でも。今日の川仕事はちょっと怖かった。川が海のようで。 船に乗るのが怖ろしくてならない。しがみつくようにして。 身を屈めていた。ざぶんざぶんって水しぶきがすごくって。 行きはなんとか。帰りの向かい風は。もう恐怖のどん底だ。
私は泳げない。平泳ぎもクロールも出来ない。犬かきだって。 5メートルが精一杯だと思う。だからだから死ぬんだって思う。
ほんとうに生きた心地ではなかった。だけどちゃんと生きている。
よかった。晩御飯もお腹いっぱい食べた。熱燗もビールも飲めた。 お風呂も気持ち良かった。はあああっていっぱい満たされている。
おっし!明日もやってやろうってさっき思ったばかりなんだけど。 明日の仕事は中止になるかもって彼が言う。ナイトクリーム顔に。 べたべたしている時に言うので。鏡の私は。ちょっと腑抜けてて。
明日早朝から。消防団の召集が掛かったのだそうだ。サーファーが。 今日の荒れた海で行方不明になったらしい。一刻を争う事だけれど。 夜はどうしようもない。どこかに泳ぎ着いていてくれることを祈る。
毎年何度かは必ずあること。自分が捜されていることなど知らずに。 泳ぎついたまま。さっさと帰ってしまっていたひともいたくらいだ。
でも。さがす。安否がわかるまでさがし続ける。救ってあげたいって。 どうか生きていてくれって。みんな一生懸命になって捜し続けるんだ。
私は。ふっと口をすべらせてしまった・・・。
「今日みたいな大荒れの日にサーフィンなんて」って。
そしたら彼が言う。「してしまったことはしょうがないだろ」って。
だから。さがすんだと言う。見つけてあげたい一心で彼は行くのだ。
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