| 2007年10月23日(火) |
けれど風になりたいひと |
朝に。いつもの山道をいけば。その木々がせまるほどに。 空が。近くなりうろこぐも。おっきなお魚がそこにいて。
およぐ。空いちめんになり。その海をはるかに仰ぎつつ。 あるく。ひとがふたりさんにん。鈴の音がちゃりんりん。 峠の道を坂道を。白装束が雲みたいになって進むすすむ。
追い越していくわたしは。風にはなれないただのひと。 けれど風になりたいひと。朝はそうして空へと向かう。
仕事。今日こそは逃げてやろうと思っていたことから。 また引き止められてしまい。にっちもさっちもいかない。 明日こそはと思いつつ。夕陽と一緒に家路を急ぐ道のり。
なんだか久しぶりに。沈む太陽をしみじみと眺めた気がする。 川面が紅く染まって。一艘の川船が流れに逆らって進んでいた。 波が幾重にも重なって絵筆でなぞるようにそこに描かれている。
はっとした。懐かしいくらいに。好きだったそれが恋しくなる。
すすきの道は向かい風。家はすぐそこ。灯りがもう点っている。
ほっとする。どんな灯りよりも。もっともっと恋しい我が家だ。
|