雨と風。午後ゆっくりと雨があがると。もわんとした蒸し暑い空気。 梅雨の頃に似ている。もう春ではないのかもしれないと。空を仰ぐ。
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ふたりの新居を見に行く。 家からだとクルマで10分足らず。これくらいの近さがちょうどいい。 まだ家具を据えていないので。そこはがらんとしてさびしいのだけど。 なんだかほわほわとした空気が漂っている。玄関にクマのプーさんが。 ちえさんらしいなあって微笑む。暮らし始めたふたりの姿が目に浮かんできた。
このところの晩ご飯は。息子君の好物ばかり作っている。 昨夜はハヤシライスで。今夜は和風ハンバーグだった。 ふたりで美味しそうに食べてくれる。母はそれがとても嬉しい。 「月に一度は晩飯食べに来るからな。よろしく頼むぜ」とか言って。 母をもっと喜ばせてくれるのだ。なのに母はちょっと焦っているのかも。 なんだかもう食べさせられないような。それが淋しさに似てきたりする。
母乳のませて。離乳食作って。初めてごっくんしてくれた時すごく嬉しかった。 トマトはどうかな?お魚も大丈夫かな?お父さんは梅干も食べさせたりしたよ。 お祖父ちゃんなんか。ビールも舐めさせたりしたんだからね。ぜんぶぜんぶ。 きみは味わったんだ。そしてすくすくおっきくなって。元気に育ってくれたね。
じゃこまんまとねこまんま。ちっちゃい頃そればっかりだったの覚えてる? お父さんがよく行く喫茶店にきみを連れて行ったら。きみの注文はそれだった。 おやつみたいにしてよく食べたね。ぼろぼろこぼしながらほっぺにご飯粒付けて。
母さんね。いっぱいいっぱい思い出しちゃった。
26年。きみを育てられて。母さんは幸せだなあって思う。
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