雪柳を見つけた日。白くてちっちゃな花が枝を流れるように咲く。 しなやかに風に揺れる様などは。その雪のような花が零れ落ちて。 すぐにでも散ってしまうのではないかと思うほど。せつなくて哀しい。
雨のにおいを感じた。空はどんよりと重くて。こらえきれない何かが。 いまにも音をたてて。静けさを掻き乱すのではないかと。空を仰いだ。
ぽつねんと。またわたしはそこにいる。そこがどこなのかよくわからない。 ときどきこんなふうにいってしまうのだ。かえろうとおもうがかえれない。
とぼとぼ歩く。雨に濡れてしまいたい。いっそ雨になりたいと思った。
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