青空と冷たい風。それらしく急いでいる人々。 ささいな焦りと。ちょっとしたわだかまりと。
いっそ早く終ってしまえばいいと思う諦めに似た心で。 いちにちが過ぎる。とんとんとただ前にすすむように。
今日も茜雲。ほんの少し日が長くなったようで嬉しい。 空を見上げることを忘れそうでいて。また思い出す空。
なにかとてつもなく不安なことにとらわれていたのかも。 それをぽかんと空に浮かべてくれるのが空のありがたさ。
わたしの我というものは。ときどきは強情でひどく固い。 それが異物のように生きようとするから息苦しくなるのだ。
わかっている。じゅうぶんにわかっていることを素直に。 認めてあげなければいけないと思う。ほぐすように撫でて。
石ころを空に放っても。なんどもなんども放っても。 落ちる。転がる。しまいには行方知れずになるやもしれず。 それでも諦めずに。空に浮かびたいと願った石ころのことを。
愛してあげたいと思う。どんなかたちでそこにいようと。
空はすべてを知っている。夕陽をあびて茜色に光る石ころが。
雲のこころで生きつづけていることを。
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