くがつのおわり。すこしだけ雨がふる。 ひと雨ひと雨と。空の気分が秋色に変るのだろう。
秋風は。せつなさをつれてくるだろうし。 もの思うことも多くなるのかもしれない。
時雨心地という言葉を知っているかな? いにしえのひとが詠んだ歌にあるんだよ。
大空は曇らざりけり神無月時雨心地は我のみぞする
なんかさ。この歌がやたら気に入っている。 いにしえのひとも。空を仰いではせつなさをかみしめていたのかな。 天は高くこんなにも澄みきった空。ああ、なのにどうしてか涙が出そう。
秋はきっとこんなふう。いつの世だって秋はこう。
わがむねにあめがふりますぬれたってかまわないからあめよふれふれ。
|