遠くのほうが少しだけ青空。直射ではない日光であっても。 なんだか久しぶりに浴びるアノヒトの声のような。懐かしさだった。 そして風。泣いていたかのようにうるうるとしながら強くひたむき。
お風呂上り。洗ったままの髪で。堤防へ夕涼みに行ってみる。 ひたひたと。川の水は息を殺すように流れているのだけど。 そこに薄っすらと。今日の終わりの太陽が。ため息をつくように。 あからさまではなく。気づかずにいて欲しいかのように水に落ち。 どうか目を閉じていてと。ひそやかな声で囁いているのだった。
わたしは沈黙。ただ風に会いたくて来たのだから。何も語ることはない。
月が。右弦の月というのだろか。ここにいるのだからと。 その弦で。奏でるような恋でもしているのかもしれない。 見てみぬふりが出来ないせいで。私だってそうなりうる。
だからといって。どれほどの光が届くというのだろうか。
ひたひたひたと。ただ歩く。さあ目を閉じて。
ワタシヲワスレテゴランナサイね。
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