やわらかでとろけてしまいそうな雨が。ちっぽけな憂鬱を濡らして。 それが流れたのかと確かめることもしないで。今日はずっと雨だった。
昨日買ったサボテンがふたつ。ガラスコップみたいなのに。 青いのと紫のと模様の入ったコップの中に。白い砂みたいなのが。 そこにちょこんとサボテンがふたつ。愛らしくてすごく気に入ったから。 素敵にラッピングしてもらって。リボンもつけてもらった。
そして今朝。オババの机の上にさりげなく置いておく。 オババが出勤して来ると。すごくどきどき胸がぱくぱくした。
よかったぁ。喜んでくれた。「ありがと・・ありがと」って。 その微笑が何よりも嬉しくて。すごく幸せな気持ちになれた朝。
ずっと昔。このひとをゆるせないと。どんなにか怨んだことだろう。 その時の傷ついた自分のことを。どうしても忘れられずにいた。 ゆるそうと何度も思ったけど。許してはまた反感を持ち続けていたのか。 事あるごとに。私は認めたくなかった。このひとが母だという事実を。 似ているとひとから言われるのが何よりも嫌だった。つい最近までそう。
ゆるすということは。その傷ついた頃の自分を許してあげること。 辛かったのは自分だけではなかったんだと認めてあげること。 過去というものは。重い。重いから圧し掛かる。逃れたい逃れられない。
母さん。あの時はああするしかなかったんだよね。 それが母さんの人生で。だから私も耐えて耐えて頑張って来たよ。 突き放されて。遠くなって。だからこんなに成長出来たんだと思う。 見捨てられたんじゃなかった。だからまた逢うことが出来たんだもん。
オババ。お誕生日おめでとう。もう駄目だなんて決して言わないで。 一緒に乗り越えて行こうね。きっときっと楽にしてあげるからね。
|