いらいら虫が。鈴虫に姿を変えたのか。りりんりりんと響きたる。その揺さぶられた果てに独り。ぽつんと在る心根を折って。そっと。夜の闇に葬れば。あとは雲間に月の光を。望むこともせず。沈黙と。鼓動と。髪と。指と。吐息と。きみを。確かめてみたくなりにけり。