どんよりと曇った空と。濡れているような南風。窓の高さに見える堤防の緑が。撫でられるように揺れて。一羽のトンビがそこにいる。じっと動かずに見つめている何か。嵐の気配。風のゆくえ。今日どこを飛んだっていいのだから。ゆっくりと動き出す空気。誰もきみを試したりはしない。あっ・・・飛んだ。いまトンビが舞い上がって羽ばたいて行ったよ。ぐるりぐるり。今日がどんな日だろうと。空はどこまでも続いているね。