家事を済ませ少しだけ読書をした後・・死んだように眠っていた。 午後3時にアラームを止めたのに、どうしても身体が起きてくれない。 うっすらと目を開けて天井を見ている自分が見えたりして・・一瞬幽霊かと思った。
誰かが枕もとに居るような気がして「ちょっと待って!今起きるから・・」 声に出したような出せなかったような、むにゃむにゃの私であった。 いつものように掛け声を唱えてみる。「せぇの〜せぇの〜」 今度は胸の上で組んだ手を解こうとする。指と指が絡まって離れてくれない。 やだ・・もしかして死んだの?まさかね・・夕飯どうすんのよ・・。
眠くてたまらない時って、いつもこんな感じなのだ。 誰だってこんな経験するよね?私だけだったらとても貴重な体験なんだけど(笑)
で・・やっと身体が自由になって起き出したらもう4時になっていた。 ここでビールなんかで喉を潤せば、目覚めばっちしなんだけどね・・。 まだ買い物にも行ってなかったので、熱いコーヒーと煙草で復活したよ。
それと・・今日は、3年前に亡くなった友人の命日だった。 朝からずっと気になっていたのに、お墓参りにも行ってなかったのだ・・。 晩御飯の準備もしなくてはいけないから、もう時間が足らないのかなと思った。 とりあえず夫に相談したら、「気持ちのモンダイだからな・・」と言う。 おまけに「親父の命日にも行かなかったくせに・・」なんて言う。 「でも・・お義父さんは仏壇があるし・・」そこまで言いかけてやめてしまった。
気分的にはすっかり諦めて、心の中で手を合わせばキモチ伝わるよねと思った。 でも・・買い物していても気になってしょうがない。 毎年行っているのに行かなかったら、きっと怒るよな・・待ってるかもしれないし。 そう思ったら居ても立ってもいられなくなって、大急ぎで買い物を済ませた。
お墓は四万十川を見下ろす山の上にある。とても絶景の場所だ。 道端にクルマを停めて駆け足で坂を登った。はあはあ・・ぜえぜえ・・。 お供え物は毎年煙草に決めている。お線香の代わりに煙草に火を点けるのだ。
「ごめんよ〜待った?」石碑がキラリと光った気がして嬉しくなる。 もう・・ここでしか会えないひとなんだ。いっぱい話したいことがあるよ・・。
煙草の煙が吸い込まれるように消えていくのを見ていると、とてもほっとする。 写真のこと・・詩のこと・・助けてくれよ〜と拝み倒してやった。(笑) きっと見守っていてくれると信じているのだ。撮らせてくれているんだよね・・。
帰る時はいつも「じゃあね〜元気でね!」と声をかける。 あの世とこの世の境目に大河が流れ、友はいつも夕陽のように輝いていて欲しい。
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