ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2002年06月22日(土) 遠い場所で

今日は・・ついに遠いところに行って来てしまいました。
ながい道のりでした。暑かったです。眠かったです。でも嬉しかったです。

ほんとの目的は、入院中の弟のお見舞いだったのですが・・
彼が「先に遊びに行っちゃえ!」と言うので、もうひとつの目的地へ直行しました。
弟には連絡してなかったので、別に待ってやしないや〜と兄は言うのです。

高知市からずっと東へ海沿いの道を走り抜けました。
私にとってはとても懐かしい土地です。青春時代が蘇って来そうな場所です。
20歳まで過ごした町を通り過ぎ、中学時代を過ごした町を抜け、
17歳の頃住んでいた町まで辿り着きました。

そして交差点を左に曲がると・・そこは私の通学路でした。
自転車でバス停まで飛ばしたんです。髪をなびかせてスカートひらひらでした。
ああ・・あの頃は可愛かったのに、何が私を変えてしまったんでしょう・・。

そうそう!そこの路地、それを真っ直ぐ行くと我が家があったはずです。
ちょっとだけクルマを停めて欲しかったですが、言えませんでした。
なんせ・・早く目的地へ行って、早く病院へ行かなければいけなかったので・・。

ああ!おお!と助手席で叫んでいるうちに、すぐに目的地へ着いてしまいました。

フランスの画家モネの庭を高知で再現した場所があるのです。
最近では全国的に有名になったようで、観光客がいっぱいでした。
着くまでは、もっと静かな場所で優しい時間を過ごせるものと信じていましたが・・
観光バスが数台、駐車場には整理係のお兄さん、老若男女うようよで参りました。

園内はうだるような暑さでした。木陰は全部占領されていて休む場所もないです。
クチナシの花の匂いに足を止めると、どの花も終りかけて茶色くなっていました。
「水の庭」に真っ青な睡蓮が咲いているとのこと、とても見たかったですが・・
かなり歩かなければいけなくて諦めてしまいました。

ここはもっとゆっくりと訪れたい場所です。出来れば平日が好い・・・。
秋だったらどんなだろう・・?春だったらきっと沢山の花に逢えるに違いない。

そして逃げるようにそこから立ち去ってしまいましたが・・きっとまた行きます!



やっと弟の病院へ着いたら、「遅かったやんか!」と言われてしまった。(笑)
知らないと思っていたのに、ちゃんと妹が連絡していたのです。
弟は点滴もお休みで、退屈でたまらん!とぼやいていました。
でも・・明日は身体の血液を抜いて検査をするそうです。
3時間もかけて血を抜くらしいぞ!とちょっと怖がっていました。

しばし兄弟で雑談・・私は喫煙所へ煙草を吸いに行った。
朝から一本も吸ってなかったので、ちょっと眩暈がしたけど美味しい一服でした。


帰りのエレベーターの中で、夫が大きく溜息をつき・・
「親父の時も・・何度もこれに乗ったな・・」と悲しい思い出を語り始め・・
駐車場から病棟を眺め、「あの窓から親父が手を振っていたよな・・」なんて言う。

秋には帰るから!と決めている弟を、ただ励ますことしか出来なかった午後でした。


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