Rei's column
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・・・もうずっとずっと、深い深い海の底に静かに沈んでいた・・・・
時間も空間も、上も下もない静かな世界。 太陽の光すら届かない深い海の底。 凍てついた水と耐えがたい水圧が他を寄せ付けないその中で。
自分を締め上げるように冷たい深海に在り続けながら ずうっと私は探しつづけてる。
夢を見ていた。
深い深い水域のその中には私と貴方のその二人だけ。
この深海の水域で 偶然に貴方と出会えた、ただそれだけのことで 私は隅々まで満たされていて
それ以上、望むものなど本当に何も無いと・・
私の意志も欲望も そのすべての苦しみから解き放たれたとき 私はただ、自分の存在へと回帰していく
・・その時、私は楽園の住人として祝福されるだろう
欲望も渇望も、哀しみも無い永遠の世界へ
「私が在るために貴方が在り、貴方が在るために私が在る」
その静かなる世界の片隅で・・・
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