無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年11月13日(火) また書く原稿が増えそう(^_^;)。/『時をきざむ潮』(藤本泉)ほか

オタアミ当日まであと11日! 11日しかないのだ!


 昨日の飛行機墜落、テロではなく事故の可能性が高まったのだそうな。
 なんでも片方のエンジンがいきなり落っこっちゃったらしいのだが、原因は不明。同型機は以前にもエンジンから火を吹いたことがあり(そう言えばそんな事故があったっけ)、一万時間毎の点検を義務付けていたが、その点検直前に起こったというものらしい。
 それにしても、マスコミ報道、事故らしいとわかって落胆している様子がアリアリ。「現場のスタッフ」が未練たらしく、「原因が分らない以上、何かが仕掛けられた可能性も捨てきれません」と軒並みコメントを付け加えているのが滑稽。……ハトでも飛び込んだんじゃねーのか(-_-;)。
 そうやって、「ちぇっ、テロじゃねーのか、つまんねー」と無慈悲かつ無責任な発言が出来るのは、当時者でなく公の場にもいない庶民の特権なんだけれど、日頃「社会の木鐸」を標榜しているマスコミがそこまで下卑たところにまで落ちた報道してることに対して無自覚なんだから、これをバカと言わずして何がバカだと言えようか。
 で、事故らしいとわかった途端、ニュースはもうアフガニスタンの北部同盟による首都カブール制圧、タリバン撤退をいつも通りのドラマ演出で報道してるのな。……ワイドショー以外の普通のニュースでも、BGMにアニメや特撮の音楽を使うのが完全に普通になっちゃったけど、そのことに違和感感じてるやつ、送り手側にも受け手側にも少なくなってんだろうなあ。やっぱり使うだろうと思ってた『パトレイバー2』はもう、やたら頻繁に流れてるし。ここまで使われてるんだったら、川井憲次さん、使用料を申請してもいいんじゃないかなあ。それとも申請できないように法律がなってるのかな? よく知らんけど。
 そう言った「演出」が、既に「情報をより正確に伝える」ことを目的とするジャーナリズムからかけ離れていることは今や論をまたない。これはもう、「戦争ドラマ」であって、「戦争」ではないのだ。そう感じるのが不謹慎だというのなら、もっと冷静な報道してみい。もちろん、そんな視聴率が取れもしないようなことするマヌケはマスコミにはいないだろうけど(^o^)。


 仕事帰り、迎えに来てくれたしげと、職場近くの総菜屋でおかず買い。
 車で通るとつい見逃してしまうようなところにあって、あまり繁盛してないようなところだが、今日は2台も車が停まっている。
 「なん、『売れてない』って、ウソやん」
 としげが私を責めるが、人がそんなに入ってる様子がないってのはその通りなんだが。たまたま何人か客がいただけで繁盛してるって考えるのもおかしかないか。夕方のこの時間帯で、客が二、三人って、少ない方だと思うがなあ。
 毎日少しずつメニューも変えているようなので、出来るだけ珍しいものから買う。
 栗コロッケ・チャーメン・鶏の香味揚げ・豚肉と豆腐とほうれん草の炒め物など、合わせても600円程度。これを二人で分けるんだから、なかなか良心的な価格。しげはデミグラスハンバーグに拘って二つ買うが、当然これはしげだけのもの。
 私は自分の買った分はしげにも当然分けるつもりでいるのだが、しげは自分のものを私に分けようとしたことが殆どない。たまにハッと気付いて「食べる?」とか聞いては来るが、「食べるか」という疑問形であって、「食べなよ」ではないのだ。そんな、「ホントは自分で独り占めしたいんだけれど、がっついてると思われたくないから一応聞くけど、出来れば『いいよ、全部おまえが食べなよ』と言ってほしいなあ」って秋波がビンビン伝わってくるような視線を向けられちゃあ、「じゃあ貰うね」とはとても私には言えない(^_^;)。
 食いものに関してここまで本能的になれるって、お前は闇市世代か。
 帰宅して早速食事。しげ、鶏肉をウマイウマイと言って殆ど平らげる。「辛そうだったんで買うのやめたんだけど」とニコニコしながら口一杯に頬張っているが、店の中であまりに未練たらしくしげが鶏肉見つめてたから、私が買ってやったことに気がついてないのだ。
 だから、自分の言動のせいで何を考えてるか周囲からはバレバレだって事実に少しは気付けよ。ああ、恥ずかしい。


 『FF:U ファイナルファンタジーアンリミテッド』第7話「地下鉄 じげんトンネルのてき」。
 CGとの違和感はあっても、とりあえず作画は悪い方ではないので、ちょこちょこと見ているが、FF初心者な私には、どのへんがどうファンタジーなんだかよく分らんなあ。少なくとも古典的な「剣と魔法」の世界でないらしいことは1話から見当ついたことではあったのだが。
 ファンタジーの難しいトコロは(SFでもそうだけど)、住む世界が違う人間の価値観をどう表現するかってことにある。文化が違えばものの見方が全般的に違うのも当たり前なのだ。しかし、あまりに違いすぎると、見るものはキャラクターに感情移入するスキがなくなってしまう。その辺の匙加減が難しいんだが、どうもこのアニメのスタッフはそのあたりをずいぶん大雑把に考えてるような感じだ。
 新登場の少女・ルー、これが実は狼少女(別にオオカミに育てられたんではなく、オオカミに変身する少女な)だったんだけど、正体がアイとユウにバレた時の会話のやりとりが思いっきりマヌケ。
 「私の正体を知って怖くないの?」
 「だってこの世界に来てビックリすることばかりだし」
 いや、コケたねえ(^o^)。
 つまり、オオカミ少女くらいいて当たり前の世界だってことでしょ? 実際ムチャクチャ化け物出て来てるよ? それでどうしてたかがオオカミ少女ってことだけで差別されちゃうわけよ。だったらチョコボ差別はないのか。
 ファンタジーに安易に現実の設定持ち込んでんじゃないよ。
 よく、ゲームクリエイターには最先端の才能が集まってると言うが、シナリオに関する限り、私ゃ今んとこそんなヒトを寡聞にして知らない。ゲーム版のFFのシナリオもこんなものなら、少なくとも「最先端」って惹句だけは外したほうがいいと思うな。


 最近ネット上で知り合った女性の方から、ホームページを立ち上げるので、なにか原稿を書いてくれないかとメールで依頼される。
 この手の依頼があると、お調子モノの私は一も二もなくホイホイ引きうけてしまう。けれどたいていシメキリを破ったり、書いたはいいものの読むに耐えないしょーもないものを書いてしまったり、依頼主に迷惑かけちゃうことも多い。
 そのたんびに落ちこんで、しばらく旅に出たくなったり、部屋の隅っこでブツブツ呟いたり、壁を這う白い虫を何百匹も潰したり、富士の樹海か東尋坊に行きたくなったりするのだが、たいてい一晩寝ると迷惑かけたこともケロッと忘れてしまうので、またぞろ同じ失敗を繰り返すのである。いや全く、厚顔の至りで申し訳ない。もちろん、引き受けたからには今度こそちゃんとした面白いものを書こうと意気込んではいるのだ。でも過去が過去だけに、果たしていかが相成りますことやら。
 いやいや、問題はそればかりではない。
 内容はともかく、依頼の具合では、そちらのHPでは、私の本職を明かした上で書かねばならないような気配なのである。何度かこの日記にも書いていることだが、諸事情により私はネット上では私の本職を隠している。私は別に明かしたってかまわんと考えてるのだが、なにしろねえ、こんな無責任極まりない日記を書いてるやつが職場にいるってことが世間に知られただけでも恥だと考えるようなバカなとこに勤めてるもんでねえ。それに実際、ウチの職場、世間的に見てワルいこと全然してないわけじゃないし。その辺のところを私にバラされちゃ困るのだろう。
 と言うわけで、依頼された原稿も、仮に私の職業を明かすとしても、私が福岡に住んでるってことや、年齢なんかも(ことによると性別も)偽り、相当脚色して書かねばならないのである。うわあ、難しそう(^_^;)。
 そういうわけで、仮に私の原稿が掲載されたとしても、私の職業を予めご存知の方以外には、この日記を読んでくださってるみなさんにもそのHPをお教えするわけにはいきませんので、その点、ご容赦下さい。


 しげが、居間のソファーにその巨大な体を投げ出してブツクサ文句を垂れている。
 「こんなとこにカバン置かないでよ!」
 寝るのにジャマだ、と言いたいらしいが、そのソファの上にしょっちゅう3日も履きふるした靴下だのなんだのを放りだしてるのはしげなのだ。
 「置くとこないから置かせといてよ。枕にしたっていいからさ」
 なんとなく不満そうな顔でしげはこっちを向いていたが、おもむろに、「毛抜き取って」と言い出した。
 何をするかと思ったら、私のカバンを脇息にして、いきなりムダ毛の手入れを始めたのだ。
 「おいコラ!」
 「なに!」
 「オレのカバンを脇に挟むな! 匂いが移るだろうが!」
 「移らんよ。ワキ臭くないもん」
 「移る!」
 「移らんてば! さっきお風呂に入ったばかりだもん!」
 「汗が滲み出してくるだろ! ええいどけい!」
 むりやりカバンを引ったくってニオイを嗅いだらやっぱりクサイ! 悶絶する私を見てしげはケタケタ笑っている。そのときになって私はようやくしげの策略に引っかかったことに気付いたのだった。
 ああ、居間のニオイの性で頭痛が……(+o+)。


 藤本泉『時をきざむ潮』(江戸川乱歩賞全集11/講談社文庫・1250円)。
 現在ヨーロッパで失踪中の藤本泉。
 作品を読むのは初めてだが、その奇矯な人となりについては以前から興味があった。
 幼いころを東海地方の山村で過ごしたことがその人格形成に多大な影響を与えたらしい。土俗的な伝奇ミステリー「エゾ共和国」五部作は、中央の支配に未だ染まらぬ東北の民人たちを巡る事件の数々を物語ったもの。
 彼女の特異な取材方法は、その土地を舞台にした小説を書くために、実際にその土地に数ヶ月から数年に渡って移住するという、徹底した現地主義を取ることだった。行方不明になったのも、一説にはヨーロッパの少数民族問題を取材中に秘密警察に捕らえられ、処刑されたとマコトシヤカに言われている。
 ……なんだかその経歴を知るだけで、どんな作品を書く人なのか知りたくなってしまうじゃないの。

 で、読んだ感想なんだけど、期待して読んだだけに肩透かしの感は否めなかった。
 乱歩賞の選評にもあったが、「文章は抜群にうまく、人物も魅力的に描かれているが、推理小説としては弱い」というのが一貫した意見のようだった。
 探偵小説芸術論じゃないけど、「ミステリとしてはよいが人間が描けていない」「人間は描けていないがミステリとしてはよい」なんて批評をよく耳にする。
 でもまあ、こんな批評の形をなしていない言質を用いる作家は、不遜な言い方ではあるが基本的に三流だと私は思っている。
 また、「ミステリが人間を描く必要があるのか」という島田荘司以下の新本格作家たちの意見も同様にアホだ。
 人間を描けていないミステリがミステリの体をなしているはずがないし、ミステリとして完成度が高ければ、人間が描けていないはずはないからだ。なんか乱歩賞の審査委員、初手からミステリをバカにしていながら批評していないか。

 本作がミステリとしてヨワイのは、やはり人物が描けていないからである。主人公が魅力的に見えるのは、主人公の心理が丹念に描かれているせいだが、読みこめば読みこむほど、その行動原理に一貫性がなく、行動原理もハッキリしない。
 三陸の海岸で起こった、二組の若者の事故死。捜査に当たった高館刑事は、その白蟹村の住人が誰一人として自分に協力しようとしないことに不審を抱く。やがて、彼らの捜査妨害は、高館の命を奪おうとするほどにエスカレートする。
 まず、白蟹村の人々がなぜそこまで「まつろわぬ」のか、その説得力ある描写が皆無なのが、致命的である。「閉鎖的な村ってそんなもんだよ」と言われりゃそれまでだが、読者がそんなことを常識視する社会に生きているわけではないことは、実作者としては考えておいて然るべきことではないのか。
 主人公の刑事の行動が分らない、と書いたのは、真相に近づくたびに何者かから何度も殺されかけたというのに、ラストシーンでは「自分が命を狙われるとわかっている場所」にわざわざ出かけていっていることである。いくら仕事熱心だからと言って、捜査本部が解散された事件で、あそこまでストーカー的な調査を繰り返すというのはどういうことなのか。彼の行動はいちいち偏執狂的である。
 ずっと昔、なにかの雑誌の座談会で、藤本泉が「横溝正史の『八つ墓村』が好きだ」と語っていたが、あれも横溝作品のほかのものに比べたらミステリとしてはやや落ちるものだったが、土俗性は最も濃いものであった。……本人は無自覚なのかも知れないけれど、この人、本当はミステリが書きたいわけじゃないんだろうねえ。……多分。

2000年11月13日(月) 泣いてるようだが怒っているのです/『藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版』4巻


2001年11月12日(月) だからアメリカは戦争好きなだけだってば/『ザリガニマン』(北野勇作)

オタアミ当日まであと12日! 12日しかないのだ!

 朝、鏡を見て、つくづく白髪が増えたなあ、と思う。
 去年から今年にかけて一気に増えて、1年で5歳はトシを食ったみたいに頭は半白状態。
 しかもこの休日の二日、ヒゲを剃らないでいたらいつの間にかヒゲの中にも白髪がチラホラ増えている。うわあ、ついにヒゲまで来たか。初めてヒゲ剃ったのだってついこないだだって気がしてたのに。
 こういきなりだと、江戸川乱歩の『白髪鬼』もあながちウソじゃねーよな、と思えてしまうんである。
 白髪もそうだが、髪自体がすっかり薄くなってしまって、そのうち禿げるのは時間の問題。オヤジもすっかり薄くなっちまったし、ジイさんがだいたいツルっパゲだったし、まあ覚悟はしてるんだが、しげが「デブでも○○でもギャランドゥでも構わないけどハゲだけはイヤ」と、愛情のカケラもないことを言ってくれてるので、ヨイヨイになったころには見捨てられるのはまあ間違いのないことだ。
 胡蝶の夢だね、人生は。


 北野勇作『ザリガニマン』(徳間デュアル文庫・500円)。
 「デュアルノヴェラ 新・中編シリーズスタート!」とオビには大きく謳ってるけど、中編で200ページ足らずで500円ってのはいくら文庫の値段がひと昔の単行本並になったからって言っても、ちょっとボリ過ぎじゃないのか。それともこういう新シリーズを出したってことは、デュアル文庫、そんなに売れてないのか。今んとこ一番充実したSFシリーズ出してくれてると思ってたのになあ。
 紙質がいいから、この値段でも仕方がないのかもしれないけれど、せめて380円くらいにしてほしいなあ。昔のジュブナイル文庫っていったら、200円くらいで買えたんだから。
 それはさておき、書き下ろしの本作、『かめくん』の姉妹編である。
 なんとなく日常の中でそこにいて、何となくたまに人類の敵と戦って、なんとなくいなくなるメカかめくんの、何となく温かいような切ないような、ちょっと言葉にしにくい味わいの前作は、読後の感想も本を読んだような読まなかったような、すぐ忘れてしまいそうな忘れられないような、淡くて愛しい感じの作品だった。
 かめくんの敵はザリガニだったけれど、どうして敵がザリガニだったのかは、この『ザリガニマン』で明らかにされる。オチの部分に関わるのでハッキリとは書けないが、結局は愚かな人類が自分で撒いたタネだった。しかもモチーフが『うる星やつら2』。自分の今いる現実があまりにバカバカしいなら、フィクションの世界に生きたっていいじゃないか、現実をフィクションで塗り替えたっていいじゃないか。多分こういう感覚、相当我々の世代の脳ミソに刷り込まれてしまってるんである。
 まあ、そのフィクションが主人公のトーノヒトシにとってみれば、必ずしも「ザリガニマン」なんてダサイものであってほしいわけはなかったんだろうが、思いついてしまったものは仕方がない、“生み出された虚構は必ず現実として存在する”というフレドリック・ブラウンの『発狂した宇宙』説が、ここでも生きているというわけだ。
 面白かったのか面白くなかったのか、笑えたのか泣いたのかよく分らない、でもそのメロドラマに行きそうで行かない、その寸止めの筆致が、北野勇作の特質なんだろう。そこはやっぱり好きなんだろうな、私は。


 まだ月末になったわけでもないのにもう財布の中はカラッケツ、しかたなく買い置きの小エビとグリンピースを薄口醤油とみりんで煮詰めて、卵でとじて食べる。ああ、これは久々のヒット料理かも。けれどマメ嫌いのしげはちょっとつまんだだけで食べないのであった。この偏食はもう一生治らんのだろうな。


 しばらく仕事が忙しくて、テレビのニュースも見ていなかった。
 CSのニュースチャンネル、同じニュースを何度も流してくれているので初めに聞き逃しがあっても安心。新聞を読んで確かめたりしなくても、結構、事件の細部まで確認できる。
 埼玉で、スーパーダイエーの屋上から、下の立体駐車場に女子中学生二人が飛び降り自殺のニュース。
 遺書らしきメモが十数枚残されていたそうだが、ニュースで取り上げるのは当然のように内容をごくごくかいつまんだだけ。要するに「生きていく意味が分らない」ということだそうだけど、十数枚の内容がそれだけで説明できるはずもなし、やはりマスコミはプライバシーの関係で肝心なこと隠してるんじゃないかと勘繰る。
 9割9分の確率で、この二人、多分レズだろうね。
 「クラスでイジメにあっていた」「二人だけヘンな浮き方をしていた」などの周囲の証言とも一致するし。だとしたら、いつもは自筆の遺書が残ってればそれを堂々と公開するマスコミが、今回に限って「自粛」した報道をしていることの理由も納得がいく。
 だからこれ、「自殺が二人」じゃなくて「心中」なんだと思う。「親から勉強のことで叱られた」っていうのも、「二人の仲をとがめられた」と読み替えた方がいいし、「生きてく意味が分らない」っていうのは「ほんとは二人で生きていたかった」ってことだろう。死んでもなお二人の真実が隠されたままってのはそっちの方がずいぶん差別だと思うんだけどな。仮に二人がレズじゃなかったとしても、自殺の動機が隠されてることは紛れもない事実だし、中途半端に隠すくらいなら、報道すること自体、控えたらどうなんだろうね。


 またまた某巨大掲示板にこの日記がコピペされる。
 今度はミステリ関係の本の書評だった。
 どういうものがコピーされるかと思ったら、たいていはある作品をクソミソに貶した場合に限るようだ(^o^)。誉めても「あ、そう」で終わるけど、貶すと「よう言うた!」って感想を抱く人が多いみたいなんだね。
 でも、お客さんがたくさん来てくれるのはいいのだが、こちらの掲示板やメールの反応が全くないのはちと寂しいな。これが私がうら若い女性だったら、からかいの書きこみがドドドっとあったろうに。
 ……実は私って、現役女子高生のぴちぴちぎゃるだったんだけど、信じる?

 日記を書いているうちにだんだん頭痛がして来る。
 どうも風邪を引いたらしい。出来るだけ早いうちに日記を更新しようと思うのだが、どうにもパソコンの前に座っているのが苦痛になって横になる。

 ……と思っていたら11時過ぎ、またもやとんでもないニュースが。
 はい、アメリカでの飛行機墜落の事故です。
 でも、リアルタイムで見ていると、情報が錯綜している様子がよく分るね。
 初め女子アナが「アメリカン航空ボーイング767型機が着陸間際にクイーンズ地区に墜落」って繰り返し喋ってたけど、すぐに「587便エアバスA300型機」と訂正された。
 それどころか、現場にいた人間が「ヘリコプターが飛行機を撃墜したのを見た」とか言っている。……んなバカなことあってたまるか。武器がないからこそ乗っ取りテロやったってのに、テロリストたちがヘリを扱えるわけないし、第一、それならそのヘリでホワイトハウス狙うに決まってるじゃないか。たかが民間機墜落させてどうする。
 事故かテロかはよく分らない、と報道してるが、これで分るのは、アメリカ自身、「テロや戦争を無意識のうちに望んでる」ってことだ。ああ、また連日あの既知外どもの百万言を聞かされなきゃならんのかね。

2000年11月12日(日) せめて漢字くらいは……


2001年11月11日(日) 日記・日記・日記/アニメ『サイボーグ009』第5話/『八犬伝』13巻(碧也ぴんく)ほか

オタアミ当日まであと13日! 13日しかないのだ!

 今朝も『パワーパフガールズ』を見逃す。
 年々体力が衰え、エアチェック一つするのにも気力体力を使うようになると、もう、DVDが出るのを待とうかって気になってくる。
 けれど、そんなこと言ってたら、ちょっと気に入った番組は全部買ってかなきゃならなくなる。そんなのは物理的にムリな話だ。
 今放送されてる番組だって、DVDが出るのを全部買ってったら、ハンパじゃない額になる。
 ……いいアニメなんだけど『コメットさん』買うのは勇気がいるし。『ナジカ電撃作戦』も別の意味で勇気がいるし(アニメージュに付いてたポスターもしっかりパンチラ・モリ○ンだったぞ。いいのかホントに)。
 それを考えると『009』はなんて無難なアニメなんだ(^_^;)。

 『仮面ライダーアギト』第40話。
 アナザーアギトのエピソードも意外とあっさり終わっちゃったなあ。
 残り10話強というところで、展開も早くなってるけれど、翔一をアギトと知った氷川の対応、ちょっとギャグにし過ぎじゃないか?
 何となく意地を張っちゃうからと言って、なんで栗を皮付きで食わなきゃならないのか、どうもギャグセンスがちょっとズレてんじゃないかって気がしてしょうがない。
 しかし、正体がわかったからと言って、アギトに変身したあと翔一の声で喋られても、違和感があって仕方がない。今まではずっと黙ってたから、変身後は人格の変化もあるのかなあ、と漠然と納得してたんだけど、あのアギトのままで「一緒に戦いましょう!」って青春野郎なセリフ吐かれてもなあ。
 けれど残り話数が少なくなってきたということは、キャストのみなさん、次の仕事を探さねばならない時期に来てるということだ。ちゃんと、秋山莉奈ちゃんのプロダクション、今後の展開考えてるんだろうな? またぞろ数年後にはアダルト、なんてことしてくれるなよ!


 『もーっと!おジャ魔女どれみ』第39話「学芸会!主役はだーれ?」。
 チラチラ見てたけど、久しぶりに本格的に腰を据えて見た気がするなあ。
 ……いつの間にかまた変身ポーズが変わってやがる。ピンクレディーじゃあるまいし、ワンクールごとに振り付け変えて客の気を引こうなんて姑息なワザは使わんでほしいものだが。
 学芸会の演目を、ぽっぷが提案した『長靴をはいた猫』と、えりかの主張する『シンデレラ』とで争うのだけれど、これはもしかして「東映動画」と「ディズニー」の戦いの暗喩か? カングリ過ぎかもしれないが、『シンデレラ』に軍配が上がったっていうのは、一応ディズニーの顔を立てたという感じがしてしまう。
 それにしても相変わらず作画レベルは素晴らしくいいなあ。バンクの変身シーンがやたら長いおかげで、作画枚数が稼げてるからかもしれないけれど。
 

 『コメットさん☆』第33回「時には王女のように」。
 ながながと続いたミラとカロンの姉弟編、今回で完結。
 のわりにはイマイチ盛り上がりに欠けてるんだよなあ。
 問題は話に一本筋が通ってないせいだと思う。バトンの大会に向けて練習を続けているコメットさんたちだが、問題点が三つあった。メンバーのみちるがなかなか上達しないこと、大会出場には選手が6人必要なのだけれど、あと一人足りないこと、ミラとカロンがもうすぐタンバリン星国に帰らねばならないこと。
 はっきり言って話を詰め込み過ぎである。メテオさんにメンバーに入ってもらうことで、最初の二つはクリアできるのだけれど、これだけで充分30分一本の作品になる。ミラとカロンの話が絡んだおかげで、印象が散漫になってしまった。
 しかも、二人が帰る時期を遅らせてもらうために王女の権威を利用して使者に承諾させる(たとえ礼節を尽くしての対応だとしても)というのは、解決策としては卑怯ではないのか。
 メテオさんも、今回はコメットさんたちに翻弄されるばかりで精細を欠いていた。魔女姿になったり王女の正装をしたり、バレエダンサーみたいなスタイル(バトン大会なのになぜ?)になったりとコスプレ的には楽しかったんだけれども。


 昼間はひたすら日記の更新。
 ほぼ一週間分ほど溜まっているので、一気に行きたかったんだが、長いこと画面を見つめているとだんだん目がチカチカしてくる。二日分ほど書いたただけでダウン。今週中に追いつくかなあ。

 TVQ(テレ東系)で『最強の漫才大全集』の再放送。
 先日、本放送を録画しといたんだけれども見返してなかったので、ここで見る。今見てもダイマル・ラケットの漫才が面白いってのが正直言ってすごい。やりとりのテンポはやすきよに比べりゃ超スローテンポなんだが、余裕があるのな。
 ああ、そうか、カウス・ボタンの妙にゆったりした間の漫才は、ダイラケ譲りだったんだな、と今回初めて気付いた。全く、お笑いに関して日頃からエラソウな口きいてるわりに、不明な点は未だに多いのである。
 現在、主流となってるぶつかり合うようなアップテンポの漫才のベースは、てんやわんやあたりから始まっているらしい。それを世間に浸透させていったのはやはりやすきよの功績なんだろう。けれど私が好むのは、いかにもゆっくりと、「なにかたくらんでる」ような雰囲気を漂わせるピカレスクな漫才なんであり、ダイラケ→カウスボタンや、岡八郎&花紀京の系譜なのである。……東京でこの味が出せるのはやっぱり爆笑問題だけだろうなあ。


 しげが練習から帰ってきたあと、AIQのチラシを置ける店はないかと博多駅近辺を回る。
 本当は某書店を頼みにしてたんだが、「ウチは基本的にそういうことはしませんので」のヒトコトでニベもなく断られる。けれど、駅近辺でオタクが来そうな店って、もう殆ど見当がつかない。しげは「イベント関係のとこじゃないと無駄じゃない?」と言うが、その「イベント関係」の場所ってのと「オタク」の溜まり場ってのが必ずしも重ならないから困るのだ。前において貰ったトコロもいまいちチラシが減ってないらしいし、どうしたらいいのかなあ。


 ウサ晴らしにキャナルまで足を伸ばし、福家書店で本を買いこむ。
 ここでも『なんてっ探偵アイドル』6巻はもう売りきれ。そんなにヒットしてるのか、『なんてっ探偵アイドル』。でも必死になって探すのもなんだか恥ずかしいんだよなあ、『なんてっ探偵アイドル』。三度も言うなよ(^_^;)。
 そう言えば『ゲートキーパーズ』の2巻も買い忘れてたぞ。
 ……私もなんでこうもどうでもいいマンガばっかり買ってるかな。
 しげからも「あんた時々ホントにどうでもいいマンガ買うよね」と言われるが、ある日いきなり『ナニワ金融道』だの『ミナミの帝王』だの『本気!』だの読み出すやつに言われたかないって。


 ケンタッキーで食事。
 昔はホントにチキンしか売ってなかったけど、今はハンバーガーだのなんだの売ってて、軽食には丁度いい。というか、イマドキはメインのチキンの方が焼き過ぎで身がパスパスになってて不味かったりする。
 きのこのグラタンを頼んでマンガ読みながらゆったり。


 マンガ、和田慎二『ピグマリオ』5巻(メディアファクトリー・819円)。
 わあ、和田慎二に初めて感心したぞ。
 本筋とは関係のない番外エピソード『クルト歩く岩と出会う』。
 これがもう、ドラマ展開、描写ともに素晴らしいのヒトコトに尽きる傑作。
 物語はタイトル通り、クルトが巨大な「歩く岩」に出会うところから始まる。なんとなくその上に乗ってしまうクルトだが、突然、黒づくめの一団に襲われる。男たちはその「岩」の持ち主で、クルトがその「岩」を盗み出したと思いこんでいたのだ。
 はたして「岩」はどうやって、なぜ歩いていたのか。
 それはあえてここには書かないが、この作品が傑作たりえたのは、これが一つの「寓話」でありながら、たとえばなしには収まらない、強い「真実」を訴える力があったからだろう。
 本筋の方は小さなオリエとの再開で、また新たな展開が望めそうな気配。でも本筋に戻るとまたいつもの説明過剰のつまんない話になりそうだから、ときどき短編の番外編を載せてってほしいと思う。……って、とうの昔に完結してるんだからそりゃムリな話だよなあ。

  
 マンガ、滝沢馬琴原作・碧也ぴんく漫画『八犬伝』13巻(角川書店・880円)。
 ついに八犬士勢ぞろい……って、なんか盛りあがらないなあ。
 最大の山場と言ってもいい、蟇田素藤のキャラクターがただの小悪党の域を出ない、陳腐な造型で、到底八犬士の敵ではない、と思わせるところが弱点。
 妙椿もあっさり殺されちゃうしなあ。アニメ版と離れて、独自の展開するはずだったのに、これじゃアニメの方がなんぼか上だ。
 けどあと2巻、おそらく扇谷定正との安房大戦を描くんだろうけど、これが原作の方でもやや散漫な印象を残すところなんで、オリジナルになって構わないから、今度はキッチリとクライマックスに持っていってほしいものだ。


 TVQでアニメ『サイボーグ009』第5話「鋼鉄の涙」。
 はあはあ、なるほどなるほど。
 各キャラクターの過去のエピソード、こうやって小出しにして紹介していくのだな。
 004、アルベルト・ハインリヒ。
 東ベルリンから西ベルリンへの亡命に失敗し、恋人ヒルダを殺してしまった、サイボーグたちの中でももっとも苛酷な過去を持つ彼だが、アニメでは「ドイツ」の「ド」の字も出て来ない。これはやはり歴史的整合性を考えた上での「ボカシ」なんだろう。けれどあえて国名を出さなくても、ヒルダの「自由なのね……私たち……」の最期の言葉で、充分暗示はされている。少なくとも過去の歴史を知ってるものにとっては。
 若い人にはこの「亡命」ってことの感覚自体がピンと来ないかもしれないけれど、アニメの中で社会情勢をクドクドと説明するのも興醒めだろうから、この程度の描写が限界かも。
 原作では0011はあっという間に倒されちゃうので、1話持たせるのは苦しいんじゃないかと思ってたら、一度倒されたのがまた立ちあがる、という展開に変更。でもこれは必ずしも成功していない。どうして一度倒されたのに復活できたのかも描写不足でよく分らないし、004がトドメをさせなかったってのも、0010相手には遠慮なくミサイルぶっ放してたくせに、と、ちょっと一貫性に欠ける。やや脚本が迷走したようで、004とコズミ博士の囲碁を挟んでのやりとりが楽しかっただけに、今話は特に惜しい出来だった。

 
 TNCアニメ『ワンピース』第87話「VSワポル軍団!バクバクの実の能力!」。
 2週ほど見逃してる間にヒルルクの話は終わっちゃったみたい。チョッパーの回想シーンでチラッと出てくるけど、演出はそう悪くなかった感じだ。見逃して損したかもなあ。
 このワポル編は、原作でも悪役のキャラがいまいち立ってなくて(ワポルですら中ボス程度のイメージしかない)、戦い自体にはあまり盛りあがりがない。その分、「チョッパーがいかにして仲間になるか」って描写に説得力を持たせることが出来るかってことなんだけど、原作は明らかにそれに失敗してたが、アニメも原作通りだったために、見事にその轍を踏んでしまっている。
 つまり、あの「海賊の旗」なんですね。
 ワポルがふっ飛ばそうとした旗を、意地でも倒さなかったルフィーだが、いきなり「おまえなんかが汚していい旗じゃないんだ!」て叫ぶのがあまりに唐突過ぎるんだよねえ。ヒルルクのこと、ルフィーは知らなかったはずだし。
 あれじゃルフィーはただの既知外だ。顔も完全にイッちゃっててコワいよ。
 そもそもあのマンガの世界における「海賊」の概念がワザと不明確にしてあるところが物語の曖昧さを助長しちゃってるのた。……「海賊」って結局「賊」じゃないわけ? 悪いことするキャラは少年マンガじゃ御法度なんだろうけど、盗みを働かない「海賊」なんて海賊じゃなかろうに。


 『笑う犬の楽園』、前回のアレンジバージョンのコントばかり。定番ギャグがあるのはいいけど、それ以外のオリジナルも毎回入れてけよ。番組自体、硬直化するぞ。
 『知ってるつもり 山田風太郎』、ゲストの解説コメントが極力押さえられてるのはいいけど、やたら挿入される風太郎語録、たいてい知ってるものばかりで新味がない。
 しかもその「死生観」にだけスポットを合わせている。ちょっと紹介に偏りが
あるんじゃないのか。や、山田風太郎ってのはねえ、その程度のヒトじゃないんだよ、わかってるかあい?

2000年11月11日(土) 今日はなんだかイタイ話ばかり/『ZERO』(冬目景)ほか


2001年11月10日(土) AIQ機動!……いや、とっくにしてるんだけども/『不死身探偵オルロック』(G=ヒコロウ)ほか

オタアミ当日まであと14日! 14日しかないのだ!


 気がついたらひと月くらい医者に行っていないのである。
 最近体調が悪いのは薬が切れてるせいかと気付き、慌てて出かけることにする。
 「お〜い、しげ〜、医者行くけど車出してくんない〜?」
 「なん、連れてってほしいとね?」
 しげ、フフンと鼻で笑って嬉しそう。
 私がモノを頼むと決まって機嫌がよくなるのは、常に人の上に立っていないと気がすまないしげの「一番病」(c.水木しげる)であろう。
 ……しげが手塚治虫をキライなのも同属嫌悪なのだろうな。

 病院と言っても、検査はしても結果が出るのは翌日以降だから、薬を貰って帰るだけである。どっちかと言うと、しげと買いものをするほうが目的なので、そのまま博多駅に向かう。
 「……ちょっと待って、博多駅に行くの?」
 「うん。紀伊國屋で買い忘れてる本買いたいんだけど」
 「どこ停めるん。道はあ!」
 「道はあるだろ」
 しげが初心者マークであることを無視して、キツいヒトコトをカマすと、地図を見ながら駅前へ向かったが。
 「はい、そこを左に曲がれば、道が……道が……ない……(・・;)」
 道路工事で、川に架かっていた橋がキレイさっぱりなくなっていたのだ。
 「道ないじゃん!」
 こういう偶然のギャグをカマされると、神様はいるなって気がしてくる。多分、パタリロみたいな顔をしてるんだろう。

 博多駅前でパーキングを探して駐車。
 しげは初めて博多駅まで来れたと有頂天である。
 「紀伊國屋」での目当ては碧也ぴんくの『八犬伝』13巻だったんだけれど、売り切れてるのか見当たらない。北崎拓の『なんてっ探偵アイドル』6巻もない。来ただけ無駄だったかな、と思って本棚をつらつら眺めていたら、『不死身探偵オルロック』のタイトルを発見。
 ネットでお知り合いになった方の日記に、この作品が紹介されていて、『サイボーグ009』のパロが載ってるとか。それだけで買っちゃうというのも衝動買いに近いような感じだけれど、表紙の絵がゲテゲテしてるわりに線がスッキリしてたので、興味が湧いて買う。
 DVDコーナーに行くと、『パールハーバー』発売のチラシが。
 しげが目をウルウルさせて私を見つめながら、意を決したように囁く。
 「……ねえ、たったワンシーンのダン・エイクロイドのために『パールハーバー』買うって言ったら、バカかな」
 「そりゃバカだろ」
 バカだが結局買うことになるんだろうなあ。
 しかし、ダン・エイクロイドが出てれば必ず買う、ということになるのなら、たとえどんなクソ映画でも買っていかねばならなくなるのだ。
 ……『アルマゲドン』とか『タイタニック』にダンが出ていなくてよかった……ってまだ見てないんだけど(^_^;)。
 

 車に乗せてもらうようになって便利になったことは、移動しながら本が読めるようになったことである。これまでは自転車に乗っての移動が殆どだったから移動時間がもったいなくて。
 車中で買ったばかりの『オルロック』を読む。

 マンガ、G=ヒコロウ『不死身探偵オルロック&プロフェッサーシャーボ』(エンターブレイン・703円)。
 パロディネタが古かったり新しかったりで、作者が何歳なんだか見当がつかん。コマの間の取り方がいかにも同人誌で、多分そっちから出て来た人じゃないかとは思うんだが、性別もよくわからんし、絵もいろんなとこから影響受けてる感じで特定しにくい。要するに正体不明。
 マンガ読む場合、作者がどんな人かってこと、あまり関係ないじゃんと言われるかもしれないけれど、パロディマンガの場合は世代ごとの作品に対するアプローチの仕方の違いってものが、作品の評価に直結する場合もあるので、そう無視していいもんでもない。
 もちろん「オルロック」って名前使ってるからって、映画『吸血鬼ノスフェラトゥ』に思い入れがなきゃならんってことはないんだけれども、『マジンガーZ』や『名探偵カゲマン』、『ワンピース』、『フータくん』、『幽戯王』などなど、パロディにする対象に脈絡がないのが、ちょっと気になる。日野日出志のパロなんか、「ファミ通ブロス」で描いてどれだけの読者がわかるのかなあ。ちょっとひとりよがりになってて、パロディにしきれてないところが結構あるのだ。
 けど描きなれてくうちに間が一定しない「同人誌グセ」も抜けてくだろうし、これから伸びて行きそうな感じはある人だと思う。へたにパロディやらなくて、普通のギャグマンガ描いてみたらいいんじゃないのかなあ。
 
 ウチの近所の知り合いの本屋に寄って、今月の『アニメージュ』と『ニュータイプ』を買う。『アニメージュ』にはスタジオジブリの新作の紹介がちょこっと。『ハウル』と題された新作の監督は『デジモンアドベンチャー』の細田守。
 以前も『海が聞こえる』で外部に監督を依頼したことはあるが、「新しい血」を求めようとするジブリの苦悩が見えるようだ。
 記事を紹介してるのは高校の先輩の高橋望さんだが、この人も一度ジブリを辞めている「出戻り」なのである。いかにも順風満帆に見えるジブリだけど、中の事情はいろいろあるようなんだね。
 フロクで定番の新番アニメソングブックがついてんだけど、歌える曲がイッコもねーよ。もちろん、「知らない」んじゃなくて「歌いたくない」のだ。『009』をどーして裏声で「やーくーそーくーのー、あのばーしょでー、もーおーいーちーどー、かんじてー」とか間延びした歌い方せにゃならんのだ。
 おじさんは悲しいよ。(T^T)(^T )(T )( )( T)( T^)(T^T) ヒュルルルル……。


 スーパー大栄で食料を買い込む。
 しげはひたすら肉・肉・肉。私も一応肉は買うが、他にもエビだのマメだの、いろいろ種類は取り揃えるようにしているのだ。この世に肉屋だけあればいいみたいな単調な食事で、しげはサビシクないのだろうか。


 帰宅して、劇団ホームページの連載小説をちゃちゃっと仕上げる。リレー小説なのに、前回書いたところからてんかいにあまり変化がないので、思いきって登場人物を何人か殺す。次回、オチを書かねばならんのは私なんだが、その段階で10人も20人も人間を書かなきゃならんようになっちゃタマランからだ。
 でもおかげで話が『エヴァンゲリオン』モドキになってきた。あまり似ないようにどう変化させてオチをつけるか考えるのは結構大変だと思うんである。他のメンバーのみなさん、あまり私に苦労させないで下さいね(^_^;)。

 
 アニメ『バンパイヤンキッズ』第5話「バンパイヤンハンターと対決ゾヨ」。
 やっぱりアタマから見てないと細かい設定が解らない。
 バンパイヤンのパパさん、風船見て狼男に変身しちゃったけど、バンパイヤンって吸血鬼じゃないのか。
 バンパイヤンハンターのゴドーとヘルヘル(この爺さんが「ヘルシング教授」の役回りなのかな?)が今回から新登場らしいのだが、こいつらの話聞いてても、どうしてバンパイヤンが退治されなきゃならないのかがよく解らない。要するにモンスターだから? となると、今後お話は「モンスターだって仲間なんだ!」みたいな方向に流れそうで、ちょっと興味は半減。裏番組の『カスミン』1本に絞るかなあ(って、録画するばかりでろくろく見返してないけど)。


 さて、いよいよ「オタクアミーゴス!」公演2週間前ということで、今日は8時からAIQの会合がある予定。
 しげと二人で待ち合わせ場所の天神地下街中央広場に十分前に着くが、まだどなたの姿も見えない。
 さては、と福家書店を覗いてみたら、アンジェリーナさんがおられた。
 「誰か福家にいるかと思って」とおっしゃってたが、誰の考えることも同じである。
 時間ピッタリにしおやさん、エロの冒険者さんが合流して、打ち合わせは地下街のロッテリアで。遅れてぴんでんさん、ゴクウくんも合流。
 福家書店でのチケットの売り上げ、現時点で昨年より30枚ほど少ないようなのである。販促がうまく行ってないということもあるのかもしれないが、どうも福岡のオタクの方々の食い付きがイマイチな気がしてならない。潜在的なオタクはもっともっと多い気がするのに、こうも売り上げが伸びないというのはやはりこれも不況の影響だろうか。
 ウチの劇団のメンツもチケットを買ってくれない、それどころかみんなプータローばかりで劇団の月千円の会費も払わない、という話をしたら、しおやさんから「情熱がないのか」とキビシイことを言われる。客観的に見てもそれはそのとおりなんで、もちっとなんとかならんかとは思うのだが、実際、みんな悲惨な生活してるからねえ。けど少なくとも○○○○○○○で○○○○○○○○になって、○○○円○○○で、○○作ってるアホンダラからは多少は搾り取ってもいいかもしれんとは思う。

 まあ、それはそれとして、お互いなかなか打ち合わせの時間が取れないとは言え、当日の役割分担が2週間前というのは準備という点で心細い。お話を伺う限り、当日の舞台、殆どエロさん、ぴんでんさんにまかせっきりになりそうだが、お二人に事故があったらどうするか。
 我々夫婦は警備の係になったので、直接機材のことについては口は出せないが、いざという時、近所から機材をレンタルできるところを確保しておくとかしてあるのだろうか、とか余計なことが気になる。
 MCはZUBATさんにお願いしたいということだが、いろいろとご都合もあろうに、当日は絶対来られるものとみなさん決めつけている。多分私もその通りだとは思うが(^_^;)、やはり次善の策は講じておく必要があるのではないか。もちろん、エロさんにやっていただく以外ないのだが(^o^)。
 しげは私よりも神経質で、当日のタイムスケジュールが判然としないことに不安感を抱いている。もちろん、フタを空けてみねばわからないことも多かろうが、あまり交替などは気にせず、定位置で動かないスタッフもいたほうがいいとは思うんである。
 昔、ある上映会を企画した時、私がリーダーみたいな役割だったおかげで、映画館のロビーに控えっぱなしで全く映画が見られなかったことがあったが、スタッフってのはそんなもんだと思っているのである。
 ……なんでこんなこと言ってるかというと、去年のオタアミで、スタッフが会場の比較的前の方で観覧していたのを唐沢俊一さんが「スタッフがあんないい席で見てる!」って見咎めたってことがあって(もちろんギャグでなんだけれども)、それが気になっちゃってるからなんだね。やっぱ、スタッフは控え目にしてないと、「きらら博」の二の舞になっちゃうと思う。


 打ち合わせが一通り済んだので、某居酒屋に移動して(名前を明かしてない理由はおわかりですね。ハイ、貶すためです)、ひたすらオタクばなし。
 といっても面白い話は殆どぴんでんさんの○○話なので、なかなかここには書けなくて困る(+_+)。
 「いやあ、今、一番純な人たちって、○○○○○関係の人ですよ」
 私はよく分らないから、頷くしかないのだ(^_^;)。
 東京、札幌のオタクアミーゴスにまで出張っていかれているので、そこでのネタの報告もしてくださるが、これも他言無用になっているので、やっぱり書けない。なんでも札幌のお客さんはエロネタだと引くそうだが。根性座ってないぞ、北海道人。
 全体、オタクアミーゴスの宣伝をしたくても、そのネタ自体、門外不出、禁断の過激ネタが多いのでやるにやれないのだ。こんなに面白いのになあ、どう面白いか具体的に言えないんだものなあ。
 エロさんから新購入のプロジェクターPIANOで再生した『ウルトラQ』がいかに美しいかを聞かされて垂涎の思い。こういう話を聞くにつけ、いつかオカネモチになりたいとは思うのである。

 それにしてもこの居酒屋、店に入って案内されたはいいものの、そのままほったらかしでおしぼり一つ持ってこないわ注文は取りに来ないわ頼んでも品はないわ、いくら忙しくて人手が足りないからって、ほどがあろうってものである。おかげでゴクウくんがパシリになって注文取りに行ったり来たり。ぴんでんさんから「おまえは今からおれのロプロスだ!」と名前を勝手に変えられる始末(^o^)。
 今、流行りのトンとろ、これはまあ美味かったが、所詮はキワモノ、値段が安いこと以外でとりたてて目玉になるような料理もないのである。
 初めはここをオタクアミーゴスのお三方のご接待に使う予定だったらしいが、即座に中止決定。しかしそうなると今からまた一席設ける店を探さねばならないということで、これはなかなか大変なことである。
 今日初めて知ったことだが、岡田斗司夫さん、魚類が全くダメなんだそうな。博多の有名どころの店というのは、たいていが魚料理の店なので、これはイタい。私のように酒を全く飲まない人間は、もともと宴席になるような店自体、よく知らないのである。場所探しはほかのみなさんにお任せするしかないようである。

 しおやさん、アンジェリーナさんとはここでお別れ、残りのメンツでカラオケへなだれこむ。もちろん、それから先は予想通りのアニソン大会。
 自然とみなさん熱唱系になる。ロプロスくんの超ハスキーボイスの『一休さん』は必聴。
 けれど私がつい、ふざけてボイスチェンジで『悲しみよこんにちは』を女声で歌ったものだから、急にみんなノッて女性ボーカルの歌を歌いまくる(^_^;)。
 エロさんの『愛・おぼえていますか』、これももうなんというか、つまりその、ともかく必聴(^^*)。

 気がつけばもう午前2時。
 帰りは天神から博多駅まで1時間ほどずっと歩いたのだが、さすがにしげが「眠い、トイレ行きたい」と言い出したので、タクシーを拾って帰る。就寝はもう4時。
 明日が休日でよかった(´o`;)。


 夕刊に左幸子死去の報。死因はがんのため。享年71歳。
 一般的には美人とは言えないのかもしれないが、私の個人的な趣味ではこの人の顔(というか表情)は大好きだった。
 妹さんの左時枝も、娘の羽仁未央も好きなんで、私はこういうツリ目でちょっとケンのある顔にヨワイのかも知れない(じゃあ石野真子ファンなのはなぜなんだ)。
 「演技派」との評判は、もっぱら、今村昌平監督『にっぽん昆虫記』、内田吐夢監督『飢餓海峡』の2本の名声によるところが大きかろう。前者は未見だが、後者は社会派推理の名作との評判に騙されて(ミステリじゃないやんけ)ワクワクしてみて、見事に肩透かしを食らった。
 伴淳三郎の演技も『どですかでん』の時のような余裕がないし、三國連太郎の殺害動機も弱い。唯一、救いだったのが、左幸子のかわいらしさだった。
 うん、あの映画の左幸子って、ともかくかわいかったのよ。内田吐夢が凄かったのは、はかなげな印象の売春婦・杉戸八重に、バイタリティの塊みたいな左幸子を配して、なおかつそこに永遠の少女性を与えたことだろう。
 「犬飼さんだ! やっぱり犬飼さんだ!」
 ただ一人自分に優しくしてくれた犬飼多吉を抱きしめながら死んでいく時のその叫びの切なさ。この愛と殺人が交錯するシーンを、後続のミステリ作家がどれだけパクったことか。
 左幸子はこういう「突っ張ってるけどかわいい娼婦」のイメージを、『幕末太陽伝』の「三枚起請」の花魁役で既に演じてたりする。最近は「熟女バトル」の代表の一人みたいな感じでテレビに出ることも多かったけれど、それでも何となくかわいらしさは滲ませていた。
 うん、誤解してる人も多かったかもしれないけれど、かわいい人なんですよ。左さんは。

2000年11月10日(金) 今日は本読みすぎて感想書ききれない/『クトゥルー怪異録』(佐野史郎ほか)ほか


2001年11月09日(金) いちまんななせんえんの幸福/『GUN BLAZE WEST』2・3巻(和月伸宏)ほか

オタアミ当日まであと15日! 15日しかないのだ!

 昨日の日記に書き忘れた分。
 しげ宛ての封書が届いていたのだが、これが西日本新聞社からの通知。
 いったいなんじゃらほいと覗いてみると、中味は「ドイツ・ザクセン=アンハルト歌劇場オペラ『さまよえるオランダ人』」の招待状。
 「あ、これ、『ファントム・ペイン』の時のアンケートに答えたやつが当選したんだよ!」
 ああ、そう言えばそんなの書いたっけ。
 しかし「当選」? マジかよ。
 しかも「S席2名」ってことは……い、い、いちまんななせんえんのせきをにまいいいいい!? 西日本新聞、なんちゅー大盤振る舞い!
 いやあ、しげってこんなにクジ運よかったっけ。まるで毎回福引で海外旅行が当たる野原しんのすけ一家のようだ。オペラだから当然全部ドイツ語なんだろうけれど、字幕は一応つくみたいだし、何より本格派のオペラを見られる機会なんてそうそうあるもんじゃない。
 こりゃなんてラッキー!
 ……と思いきや、日時が11月16日、平日の金曜日で、開場が5時半、しかも場所が福岡サンパレス!? 仕事があるじゃん! 遠いじゃん! どーやって行けっちゅーの! 
 ……ううう、これはもしかしたら仕事によっては行けないかも……(TロT)。
 しげも「バイトを休まなきゃなんないじゃん、『芝居があるから休ませてくれ』なんて言いにくいよう」と悩んでいる。
 全く、勤務時間も終わってるってのに、夕方からちょっと遊ぶくらいのこともままならない生活なんて馬鹿げてるっつーの!


 朝は晴れていたのだが、夕方からポツポツと雨模様。
 こういう時、しげがクルマで送り迎えしてくれるのは嬉しいなあ、と思っていたら、帰る時間になってもしげが迎えに来ない。
 どうしたのかと思って自宅に電話したら、息も絶え絶えな声が電話の向こうから聞こえてくる。
 「ああ……ごめん……なんか、むっちゃ疲れて、迎えに行けん……」
 「なん、どしたんね」
 「わからん……でも、たぶん疲れてるだけ……帰れるんやったら自分で帰ってきて……」
 帰れるんやったらって、じゃあ「帰れん」と言ったら迎えに来れるようになるのか。ンなわけないじゃんか。
 仕方なく一人で帰ることにするが、バスと電車を乗り継ぐと、クルマで家まで15分のところが、今日は雨天で車の進行が遅くなったせいもあったのだろうか、なんと2時間かかる。
 ……遠回りにもほどがあるぞ。

 なけなしの金をはたいて弁当と栄養剤を買ってくるが、食欲のないしげは口をつけようとしない。
 具合が悪くても仕事には行くようだから、ちょっとくらい飲んでいけばいいのに。
 ふと気がついて訊いてみた。
 「『ナジカ』見た?」
 「うん、見た」
 ……ビデオ見る元気だけは残ってるんじゃないか、このガキゃ。


 CSキッズステーション『ナジカ電撃作戦』MISSION 005「深紅に染まる水平線ははかなき夢と共に」
 わあ、これまでも面白かったが、この第5話、今までで一番の傑作だぞ。
 これまでの話だと、第1話を除けば「ヒューマリットは誰?」というミステリ的興味で引く部分が大きくて、前半はやや動きに欠ける部分があった。それは多分に「作画枚数の節約」という意味もあったと思うが、今回は開巻後すぐにヒューマリットが登場する。
 ナジカを船上からライフルで狙う少女。これがもう、尼僧姿の女の子というキョーアクな(何がだ)もの。あまり動かさずにサスペンスを盛り上げる方法を、キャラクターに和服を着せることで凌ぐとはこれはなかなか秀逸なアイデアだ。でもやっぱりパンチラはあるのね(^_^;)。……和服の下はノーパンじゃないのか?
 いや、そんな作画できないことはわかってるけどさ。

 長距離弾道ミサイルが奪われ、母国転覆を狙うカイデル将軍(声・大塚周夫!)の手によって発射されようとしている。その野望を阻止するためにナジカとリラはカイデルの民間船に潜入するが、尼僧姿のヒューマリット・コハル(声・西村ちなみ!)が攻撃をしかけてくる。
 幼い姿のコハルに、つい攻撃の手を緩めてしまうナジカ。その隙をついて、コハルはリラを海中に叩き落し、ナジカを追いつめる……。なんかもう、「美しき小悪魔」って感じでいいよ、コハル。ナジカに腕を取られて「痛いよ……」と苦しげにうめく声がまたキョーアクだし(だから何が)。こんないいキャラクターがたった1話で使い捨てってのはなんてゼイタクなアニメか。
 それにしてもカイデル将軍、和服だったり船内に茶室作ったりする日本趣味なのは、まあ、わかるとしても、なんでまたヒューマリットにコスプレさせるのにわざわざ尼僧姿……?


 マンガ、和月伸宏『GUN BLAZE WEST ガンブレイズウェスト』2・3巻(完結/集英社・410円)。
 3巻で終わりってのは全くの打ちきりなわけだけれど、ダラダラ長く続く連載が多いジャンプの中にあっては、まあ、キリのいい終わり方をしたと言っていいんじゃなかろうか。
 ともかく、中書き、後書きで言い訳を書くのが好きな和月さん、今回も「準備もなくて連載が始まった」「○○のキャラは○○のマネ」などなど愚痴ばかりだけど、『るろうに剣心』の時もそうだったが、過剰な卑下はかえってイヤミにしかならない。『おじゃ魔女どれみ』のおんぷちゃんとこりすが似ちゃったって、そんな偶然の一致まで恥ずかしがってどうするんだろう。
 キャラクターや風俗が西部劇じゃないということは実はたいした欠点じゃない。時代考証にとらわれて、マンガとしての面白さが相殺されるより、自由奔放な想像力を駆使してくれた方がずっと面白いからだ。逆にその発想の飛び方が不充分だった面すらある。
 それよりもプロットが全く『ワンピース』と重なってること、なのに連載のGOサインを出したジャンプ編集部のバカさ加減の方が問題にされて然るべきだと思うなあ。
 ジャンプももう2、3回はチャンスをくれるだろうから、和月さんにはこれにメゲずに(愚痴る元気があるなら大丈夫だろうけど)次回作に向かってほしいもんである。

2000年11月09日(木) だって猿なんだもん/『グーグーだって猫である』(大島弓子)ほか



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藤原敬之(ふじわら・けいし)