天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

フレンチ・キス - 2009年07月24日(金)

昨日はジェニーとセシリアと3人でビーチに行く予定だったのが、雨で中止。プランを変更してスパに行く。天気予報は今日も雨のはずだった。

起きたら窓から陽が射してた。ラリーに電話したらヴォイスメールになってる。メッセージ残さずに切ったとたん、携帯が鳴る。1時間後に車でピックアップしに行くことになって、あわててシャワーを浴びて水着を着て用意した。クーラーに、ラリーの好きなクラブソーダと、いちごとぶどうとウォーターメロン切ったのとヨーグルトふたつ。あとお水と、昨日沸かしたコーヒーのたくさん残ったやつにコンデンスミルク入れて作ったアイスコーヒー。これはわたしの。ラリーはコーヒーは一日一回少し飲むだけだから。

ジョーンズ・ビーチ。去年は行かなかった。ジョスと行ったのはロング・ビーチだった。


ラリーはかもめに、売店で買ったプレッツェルを千切っては放り投げる。かもめたちは空中で上手くプレッツェルのかけらをキャッチして、キャッチしては「きゅうぅ」って鳴く。キャッチ出来なかったかもめも「きゅうぅ」って鳴く。面白くて、また売店にプレッツェルを買いに行く。

「ぶどうやってみようか?」って、クーラーから取り出したぶどうをラリーはかもめに放る。砂の上に落ちたぶどうを、かもめが突いて中だけ食べてる。「食べてるよ」「うん、食べてる、中身だけ」。かと思ったら、丸ごとごくんと飲み込むかもめもいる。「面白いねえ」「ぶどう食べるとは思わなかったな」。

雨の翌日の波は高かった。何度もノックアウトされながら、波乗りをしてはしゃぐ。ラリーが先にギブアップして、くたびれてタオルの上にぐったり寝そべってたら、ふたりとも眠ってしまった。サンブロックを塗らないラリーは真っ赤に焼けた。


シティのラリーのアパートに戻って、夜のダンスの準備をする。

ラリーは、踊りながらいつもよりたくさんキスした。ジョスがいた。見てたかもしてない。きっと見てた。でも、見せつけてやりたいとか今日はもう思わなかった。真っ赤に焼けた体が火照って苦しいほどのラリーを心配しながら踊ってた。「大丈夫だよ」って言いながらずっと踊ってくれるラリーの体の熱がわたしの胸を熱くした。2時間だけ踊って、ダンスシューズを脱ぐ。ジョスと目が合って、少しだけ微笑んだらジョスが踊りながらわたしに手を振った。優しい気持ちになれたのは、ラリーのぬくもりのせいだと思った。


手をつなぎながらわたしの車の停めてあるところまで歩く。「じゃあ明日ね」。そう言ってラリーはいつものようにバイのキスをくれる。いつもの軽いキスじゃなくて、フレンチ・キスだった。


ねえ、どうなるのかな。始まっちゃったかな。気持ち、突っ走るな。でも戻れそうにない。


運転しながら考えてたのは、ジョスのことばっかだった。『完璧にムーブ・オン』の兆候だと思った。












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キスを見せつけてやりたい - 2009年07月22日(水)

今日はイヴが遊びに来た。「今日行っていい? チキンがあるからそっちで料理しようよ」ってお昼過ぎに電話がある。「いいよ、おいでよ」「何時頃が都合いい?」「何時でもいいよ、今日はオフだから。っていうか、今週一週間お休み取ってるの」。

あの街に行くはずだった。イミグレーションの都合でだめになった。だから2週間の予定だった休暇を1週間にカットして、ここでのんびり過ごすことにした。

イヴは自分ちでチキンを料理してきて、わたしがベイビーグリーンと黄色いグレープトマトとライムでチキンを盛りつける。仕上げにシラントローをチキンの上に飾る。それから一緒にパスタを作った。イヴが持って来たわたしの大好きなエンジェル・ヘア。

「デザートはどうする?」って、食べ終わるころにイヴが聞く。「このあいだのヴァニラのアイスクリームがまだ残ってるのと、今日ヘーゼルナッツのアイスクリーム買ったから、バナナを切ってチョコレートファッジ作って上にかけようか?」「いいじゃん。ファッジ作るときはココアパウダーと砂糖を先にしっかり混ぜ合わせるんだよ、そうするとダマになんないからさ」。

イヴが料理が上手い。わたしも料理が上手い。だからふたりでお料理すると、楽しいうえにめちゃくちゃ美味しい。イヴは6ブロック西側に住んでて、近いからこうしてよく遊びにくる。そして一緒にお料理しておしゃべりする。

イヴはガールフレンドと別れるかもしれなくて、3ヶ月前にジョスと別れたわたしは今ラリーといい方向に進んでる。そしてイヴは新しい女の子と先週タンゴで出会って、ガールフレンドとの別れが前より確実になりつつある。そんなだから、恋愛の話でいつも盛り上がる。こういう男友だちっていい。


ラリーは踊りながらよくわたしにキスをする。ほっぺたとか鼻のてっぺんとかおでことか髪だったのが、最近ときどきくちびるにキスしてくれる。それが嬉しい。

昨日はセマってきたラリーのくちびるにわたしから音立ててキスをした。ラリーは笑った。駅まで送ってくれたラリーがバイのキスをくちびるにくれて、足が痺れたわたしが思わずラリーの手を握ったら、「もう一回?」ってラリーが聞いた。だから今度はわたしからキスをした。


ジョスはいつもそういうのを望んでた。「きみは愛情表現が苦手だ」って言われた。「もっと愛情示さなきゃだめだよ」って。そういうことって強要されて出来るものじゃない。強要されると引いてしまう心理をジョスはわかってなかった。そして多分わたしはジョスに対して自分からキスしたくなるような愛おしさを感じたことなかったような気がする。


踊りながらラリーとキスするところをジョスに見せつけてやりたいと思う。昨日はジョスはいなかったけど、日曜日のピア54にはジョスがいた。わたしは今でもジョスがいるとなぜだか目が離せない。それに気づいて「まだ彼のこと気にしてる」って言うラリーに「ううん、してないよ」って答える。「いいや、してるよ」「ううん、してないよ」「いいや、してる」。笑うラリーに抱きついてほっぺにキスした。「してないってば。あたし、ジョスの目の前であなたにキスしたいくらい彼のことなんか気にしてない」。そう言ったら、『ノー、ノー、それはよくない。ジェラシーをゲームにするのはだめだよ」ってマジメな顔で言われた。だけど、抱きついてほっぺにキスしたところをジョスが見てたらいいって思った。


「そりゃ意地悪だよ。もう別れたんだからさ、許してやればいいじゃないか」ってイヴにも言われた。


ジョスが綺麗な女の子と仲良さそうに踊ってると、「新しい彼女かな」ってジェラシー感じる。ピア54では綺麗な子と一緒に写真なんか撮ってて、ものすごく嫉妬してしまった。そのあとであんまり綺麗じゃないちょっと年配の女の人と踊ってるのを見たときにはほっとしたりして。そしてわたしはラリーとのキスをジョスに見せつけたやりたい。

なんなんだろうな、これ。


イヴが帰ったあとメールをチェックする。「どうしてる? 休暇中のお嬢さん」ってラリーからメールが来てた。それだけのメール。笑ってしまう。「元気よ、ダーリン。あなたは? 非休暇中さん」って返事をする。


金曜日には一緒にビーチに行くんだ。始めてのダンス以外のデート。












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