西日が差したら枇杷の実を食べよう
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2004年05月16日(日) |
カッコわるくて、かわいい恋。『藍色夏恋』 |
DVDで『藍色夏恋』をみる。 原題は、藍色大門 Blue gate clossing 。
17歳。一人の男の子と、二人の女の子の、 まだ恋ともいえない、淡い恋の物語。 ヒロインの描き方に、ほんの少しだけ、 男性監督がこういう少女モノをつくるときにありがちな、 鼻につく部分がないわけでもないけれど、 それをマイナスしても余りあるくらい、みずみずしくて可愛い作品。
これといって波瀾万丈なドラマがあるわけでもなく、 せつないエピソードが淡々と積み重ねられていって、 最後に、ほのかに甘いため息がひとつ、 きゅんという胸の音と一緒に、出るようなストーリー。
エピソードの一つに、ヒロインの女友達が、 好きな男の子のボールペンを使って、ノートに何度も何度も 彼の名前を書くシーンが二回ほど出てくるのだけれど、 その、女の子の机に向かっている後ろ姿が、 いかにも不器用な十代の片恋そのもので、なぜだか、とても好きだった。
誰かに夢中に恋をするって、 カッコわるくて、かわいくて、ちょっとかなしい。
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