西日が差したら枇杷の実を食べよう
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2003年03月28日(金) |
バレエを生きている人たち。『エトワール』 |
劇場で、パリ、オペラ座バレエ団のドキュメンタリー『エトワール』をみてきました。 オペラ座といえば、世界のバレエ界の最高峰、 エトワールというのは、その中でも最高位の、ダンサーを指すのだそうです。 つまり、トップの中のトップのダンサーなんですね・・・、エトワール。 ううううううう。 なんて、すごい人種なのだろう、バレエダンサー。 美しくて、強くて、孤独で、せつない。
映画の中で、エトワールの一人が言っていました。 バレエを「愛する」という言葉ではこの想いを表現できない。 バレエを「生きている」んだ。
夜遊びなんて論外。 子供の頃からレッスン、レッスン、レッスン・・・。 美しく、強い身体の維持と、技術の鍛錬のために捧げた、ストイックな日々。 そして、日々繰り広げられる競争。
普通の人からみれば、壮絶ともいえるその「生き様」は、 バレエファンだけでなく、 すべての人にとっての、「人生ってなんだろう」「幸せって何だろう」 という問いに対する、理屈ではない生身の「解答」を、 教えてくれているような気がします。
生きるって、ホントに、いろんなスタイルがあるんだなぁ。
2003年03月24日(月) |
映像で詩を語る、たけし。『HANA-BI』 |
さいきんは、ビデオやDVDで日本映画ばかりみています。 三池崇史やら、SABUやら、北野武やら・・・。 んー。たとえば。 ディスタンス。MONDAY。弾丸ランナー。突入せよ、浅間山荘事件。 デッドオアアライブ1と2。キッズリターン。HANA-BI。 天国から来た男たち。GO・・・などなど。
日本映画は、コジャレて、きどったものより、 パワフルで、バイオレンスで、表面は乾いているのに、 なぜか、パスタのアルデンテのように、 まんなかに一本だけ、湿った芯が残っているような映画がすきです。
うわー!すごい、と思ったのは、SABUの『MONDAY』。 思わず、続けて『弾丸ランナー』まで、借りてしまったほど。 笑っているうちに、ちょっと切なくなって、でも やっぱり最後には、切なさすら、カラっと笑いとばせる不思議な映画。
『HANA-BI』も、ちょっとベタかなーという部分もあったものの、 やっぱり、たけし、うまい!と、感心。 この人の、映像で詩を語るテクニックは、きっと天性のもの。 映像だけで、饒舌に、きめ細やかに語ってしまうので、 言葉も、ときとして、サントラの音楽ですら余計に思えるほど。 やさしさが、自分への刃となって、 キリキリと、自らを傷めつけてしまう主人公が、不器用でいたいけで、泣かせます。
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