サーモンピンク・フラミンゴ
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ええと、本日は、なんとなくながら気になっていたことを。 とはいえ、「気になって気になって、もう眠れない」とか「なんとか解決したい!」とか「どうにかならんか」とかいったことではなくですね、ぼんやりと「んー。これってもしかして、もったいないことなんじゃないかなあ」と感じていたこととでも言いましょうか。
ワタシのこのサイトも含め、セクシャルマイノリティ系、と言いますか、レズビアン系サイトもすごい数になってまいりまして、「仲間がこんなにいたのかぁ」と、心強く思ったりする昨今。
こう、ウチのように、いきなり縁側から「ま、どぞどぞ」というサイトもあれば、きちんと玄関のようなページをつくって「ここから、ENTER押して入ってね」という丁寧なつくりのサイトもあったりするわけですが。
この扉ページに、こう、注釈があったりします。 「こういう内容だよ」という感じの。それでも良ければ、入って見ていってね。という感じの。 親切ですね。
ただ、そのときに、ちょろっと気になることがあるわけです。
ワタシが気になるのは、主にこのふたつ。
(A)男性の方はご遠慮ください。
(B)セクシャルマイノリティー(同性愛という表記の場合もあり)に理解の無い方の入室はご遠慮下さい。
この表現はまちまちで、「レズビアン・バイセクシュアルなどのセクシュアリティーに偏見をお持ちの方、戸籍上、又は心身ともに男性の方の入室はご遠慮ください。」なんて場合もあったりします。
ふむ。
気持ちはなんとなーくわかるんですよ。 「ジャマされたくない」「無神経な人に荒らされたくない」という感じでしょうか。違うのかな。
ええと、念のため言っておきますが、これ、非難しているわけではありませんので。 「モノ申す!」というつもりもないんです。 ただ、気になっているので、ちょっと自分なりに考えてみたい、と。
まず、では(A)の「なんで男性は遠慮しなければならないのか」について、じょりぃなりに考えてみます。
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わからなかった。
ひやかしはゴメンだよ、って感じでしょうか。 (B)も同じようなことでしょうかね。
私の、私たちの居心地のいい世界を荒らさないで、汚さないで、ということでしょうか。
気持ちはわかりますよね。
でも、果たしてこういう風に(警告のようにすら感じます。ワタシには)書いたからといって、そういったひやかしや無神経さからサイトを守れるものなのだろうか?なんてことも思うわけです。
例えば「男子禁制」をうたったところで、「タチの悪い」男子は「へー、そうかい。だから?」てな感じで入室するでしょうし。 こういうタチの悪い男子を防ぎたいがための警告のはずが、ほっとんど無効に近い気がします。 逆に「そ、そうか。男はダメなのか。じゃあ、遠慮しなくちゃな」なんていう、警告通りに遠慮してしまう「分別のある」男性について。 こんな人なら、別に女の園を見られたところで、悪質ないやがらせや、悪意のある受け止め方をすることは非常に少ないように思うのですよ。 なのに、そんな人に限って、言われたとおり「ENTER」ではなく「RETURN」ボタンをクリック。 結果、掟を破って乱入してくる男性は、興味本位の傍若無人クンだけになってしまうということになりそうな。
男子禁制については、もうひとつ気になっていることが。
FtMの方たちについてです。
FtMと一言で言っても「もう、完璧男!」と自認しているかたから、「んー・・・たぶんFtM」というかたまで、グラデーション的に存在していると思いますが「男子禁制」をうたっているサイトでも、FtM(しかもバリバリ)は容認(て言葉もイヤですが)しているところが多くてですね。
ワタシはもともと「垣根なしでいきたいな」と考えているので、このように思うのはある意味矛盾しているのかもしれないんですが、「男子ダメって言っておきながら、それはアリなわけ?」と思ってしまうのです。 FtMの人たちは、人一倍性自認が強く、男性としてのこだわりもあるでしょう。 ワタシのように「自分の性自認? んー、どっちでもいい。てか、性自認なんて必要?」といういい加減な人間とは違うはず。 「自分は男だ!」という気持ちが強いが為に、苦労なさったりもしているわけです。
その人を迎え入れるのは、その人の性自認を否定することにはならないのでしょうか。
それと、参加しているFtMの人に対しても「自分は男って思ってて、男はダメって書いてあるのに、どうして?」と素朴な疑問も浮かびます。
くどいようですけど、ワタシ自身は「なんでもあり。どんなセクシュアリティの人でも来てね」というスタンスなので、「おまえFtMのくせに、女の園へくるんじゃねえよ」と乱暴なことを言っているわけではありませんですよ。 ただ、そういうルールを掲げているサイトに、「性自認男性」の人が参加する、そしてそれを受け入れる、そのへんの矛盾てどうなっているんだろう?と思うわけです。
ネカマはダメ、ということで 、MtFはダメだったりですね。ネカマと一緒にされるMtFのかたも気の毒ですが。 悪質な書き込みをされたのならともかく、ワタシごときではきっと、ネカマとMtFの区別なんてつきません。 ていうか、ネカマと女性の区別は、果たしてどうやってつけるのかもわかりませんしねえ。 それに「別にネカマだっていいじゃん」なんてことも思ってしまうのです。実害がないのであれば。
ただ、「あたしは女が大好きなの。自分だけの世界をつくりたくてサイトつくったのに、なにもこんなところでまで男と話なんかしたくないわけ。ここはあたしのサイトなんだし、このローカルルールでやらせてもらうわよ」てなことなら、話は別です。 すごくわかりやすいですし、そこまで我を通すならカッコイイとすら思います。 しかし、それならそういうことがわかるように表記しておいた方がいいんじゃないかなぁと個人的には思います。 「男性はダメ」って、ひとくくりにそれだけ言ってしまうと「これだから女は・・・」なんて、つまらない舌打ちをされてしまいそうで、もったいないなぁと、おせっかいにも思ってしまうわけですよ。
で、もうひとつの(B)セクシャルマイノリティー(同性愛という表記の場合もあり)に理解の無い方の入室はご遠慮下さい。についてですが。
これも、先に述べたとおり、理解のない、しかも無神経な輩には、まったく効力のない但し書きだと言わざるをえません。 ワタシ的には、これまたすごく「もったいないなぁ」と感じてしまうのです。 理解があるかないか、自分でもまだわからない人たちが、世の中にはたくさんいると思います。 というか、そっちの方が多いのではないでしょうかね。
「セクシュアルマイノリティ理解予備軍」(しかも、ルールに従っておとなしく退散してくれるような、良識ある予備軍)に限って、玄関先で排除。
ああ。 もったいないです。
それに、この表記を見るたびに、「逆だったら、すごく悲しい」と思うワタシ。
「セクシュアルマイノリティに理解のある方の入室はご遠慮ください」 みたいな。 もっと極端なこと言えば「セクシュアルマイノリティの方の入室はご遠慮ください」みたいな。
これ見たら、この表記をした人に、敵意すら感じるかもしれません、ワタシ。 おまけに「エラそうに、いったいどんなサイトやねん」と、「ご遠慮ください」と書いてあるにも関わらず見てみちゃいます。ハナから敵意を抱きつつ。
なんというかですね。
愛は愛を、理解は理解を呼ぶ。 というのを信じているじょりぃなわけです。 逆に、憎しみは憎しみを、誤解は誤解を、そして排他は懐疑を呼ぶ。 と。
何が言いたいかというとですね。
セクシュアルマジョリティ(要はノンケの人たちということですね)の方々に、セクシュアルマイノリティの存在に慣れていただきたい、と常々ワタシは思っているのでございます。
例えば、ワタシが小さい頃は、「結婚していない大人」というのは、ものすごく奇異な存在として見られたりしていたわけです。 後ろ指すら指されておりました。 ワタシが20代の頃は、やはりまだ「どうして結婚しないのか?」と、ずいぶんナゾのように親戚に言われたり、友達にも「まだしないのはなぜ?」と問われたりしたものでしたが。
最近は「そういう人も、たくさんいるらしい」という認識に、世の中が変わってきました。
「慣れた」んだと思うんですよ。 「ああ、そういうのもアリみたいだよね」という感じに。 「個人の自由なんじゃないの?」という認識が、結婚というものに対しては、ほぼ当たり前になってきたように思います。
でもこれ、もし、結婚していない人たちだけが固まって「独身に理解のない人は、私たちにかまわないで」というスタンスを取っていたら、こういう風にはならなかったんじゃないかと。 人間というのは、「自分が理解できないもの」に対しては、無視したり攻撃的になったりしがちなものです。 「理解できない人、理解してくれない人は私たちにかまわないで」という姿勢でいる限り、あたりまえですが、理解してもらえることはないわけで。 理解してもらえなければ、ずっとその状態(社会的に認めてもらえない状態)にいなければならないわけで。
堂々巡り。 パラレルでございます。
ワタシは、世の中の人に、早く慣れてほしい。 愛情の対象、またはセックスの対象が必ず異性とは限らないことに。 必ず同性、とも限らないことに。 そういう対象がない人もいることに。 性別のくくりだって、今まで「洗脳」(ちょと言葉がカゲキですが)されてきたものとはどうも違うんじゃないか。 そもそも性別って必要なのか。 そういったことにですね、早く慣れてほしいのです。 「理解」してもらえなくてもいいんです。それは個人の自由です。 ただ、それらが「マイノリティ」とはいえかなりの数でこの世に「存在」するという現実に「慣れて」ほしいんです。
そしていつか、全社会的に認めてほしい。 ワタシたちが「ヘンな」存在なのではなくて、「あたりまえの」存在だということを。 そのためには、まずは慣れてもらいたいのです。
でも、ワタシたちマイノリティ側が、自分たちだけで閉じこもって、「私たちを理解してくれない人は、私たちにかまわないで」というスタンスでいる限り、向こうだってそりゃ理解したくてもできないですし、「あ、そう。どうせあんたらのことは自分たちにはわからないからね」という態度を取られてしまっても文句が言えないじゃありませんか。 もったいないですよねえ。と、もったいないを連発のじょりぃでありますが。
あ、でも 「このサイトは、同性愛的要素を含んでますよ」という内容提示はどこかしらにあったほうがいい、とは思っております。 ていうか、どんなサイトにも「ここは○○のサイトでっせ」というものはあると思いますけど。
で、「イヤな人は見ないでいいけど、あとはご自由に」とか「見てもいいけど、ヤな気分になったって知らないよ」くらいの感じでいいんじゃないかなぁと。
あ、でもそれを丁寧な言い方にすると「入室をご遠慮ください」になるわけなのかな。 でもワタシとしては、入室の判断は、相手に委ねたいなあ。見も知らない相手だけれど、まずは信じたいです。その人の良識を。 ワタシがノンケの訪問者なら、見る前から「理解できないなら入室を遠慮してください」と言われてしまったら、もう、どうしていいかわからなくなりそうです。というか、見ないですよねきっと。 見るとしたら、ちょっぴり意地悪な挑戦的な姿勢で臨んでしまうかも。 あくまで「ひねくれ者じょりぃの場合」ですけど。
と、好き勝手に述べてまいりましたが。 上記全て「こうすべきだ!こうしろ!」と言っているわけではありませんですよ。 ホントに個人の自由だと思いますし。それぞれにお考えがあるでしょうし。 それに、(A)(B)のような但し書きをしていらっしゃる管理人さんを責めているわけでもありません。 但し書きについて、今まで「どういうことなのかな。どういう効果があるのかな。どういうデメリットがあるのかな」と日頃考える機会が多かったので、自分なりの考えをまとめてみた、というだけのことです。 念のため。 誤解なきよう、お願いいたします。
エラそうなことを言っている割に、自分のサイトのヘタレ具合はそのままでいいのか、というツッコミも聞こえないではないじょりぃでありますが。
まあまあ。
自分のことは、棚に上げちゃいますよもちろん。 スミマセンねえ。
賛否両論あるかとは思いますが、もしご意見などございましたら掲示板をお使いいただくなりメールをくださるなりしていただければと。 ヘタレなじょりぃは、意見を「闘わせる」気はないのですが、 いろいろな意見を「共有したい」なぁ、と思っております。
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