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2004年05月07日(金) 「スイート・リトル・ライズ」/江國香織

装丁から美しい本ですね。
立ち読みですませたかったのに、濃いグリーンとアイボリーのベアと、そしてピンクの帯
「恋をしているの したくないのに ほんとうは夫だけ愛していたいのに」
やられちゃいました。購入。

本を読んでいて、まるで「いくつもの週末」の続編のようだと思いました。
そしてもう一度「いくつもの〜」を読み、またこれを読んだ。

家で仕事をし、会社員の夫の帰りを待つ妻。いつも冷静で決まった優しさの夫。
こんなはずではなかったのに、そう思いつつ、そうゆう夫なしでは「生きていられない」と
思い暮らしつづける妻。ねぇ?

前の自分だったら、読み終わったら多分「やっぱり男は分からん、信用出来ん」と頭にきたり、
「うちの彼は大丈夫だもん、でもこんななったらどうしよー」と不安にかられたかもしれない。
と思う。

でもこれ読んで、すごく「あー分かるなー」と思っちゃいました。
夫の行動も。登場人物の主人公の愛人や夫の愛人が分かり易すぎるキャラなのもあるけど。
でも夫も、妻も、分かりやすい。

読み終わって、夫は結婚に何を求めるんだろうと思った。それは形には見えない。
瑠璃子が春夫より聡をえらんだのはなぜか。何を得ようとしたのか。
聡はいつまでこの状態をつづけるのか。
(・・・「家を守る」とゆう言葉も思い出したけど・・・家=HOME、がまたくせもの)

でもその答えなんてある人の方が少ないのかもしれないね。
だって、もともとが形のない概念や定義の上に建てられた契約なんだもの。

結婚したからこそ、いろいろ思った小説です。

でも、とても好きになりました。


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