2003年08月25日(月) |
デブラ・ウィンガーを探して |
監督 ロザンナ・アークエット
Bunkamura le cinemaにて
前時代の女性たちが開放を訴えてきてくれたおかげで 当たり前のように女性が世に出て働く時代となった今、 やはり私は『男』と『女』はどうやっても根本的に完全シンクロしないものと認識してきるので フェミニズムを振りかざすまでもなく女性ならではの問題は山とあって当然だと思う。
私も今は大分楽して生活しているけれど フルタイムで家庭のある女が働くのは相当しんどいと身を持って経験した。 ある程度手を抜いたり、家族の協力が得られればなんなくこなせるとは思うけど。
「これで子供なんていたら発狂するわ」 「働きながら子育てしてる人って凄すぎ!」
なんてよく思ったものだ。
キチンと仕事ができる人はきっと家事もキチンとできないと気持ち悪いんじゃないかなーって思う。 実際この映画に出てくる人達はその世界でも素晴らしい仕事をこなしている人たちで、やっぱり育児に関しての悩みも真剣なんだなぁ。 この作品の監督ロザンナ・アークエットは特に真剣に悩んでいるなぁ。 でも生真面目すぎる部分が女優としてのキャリアの妨げになってるのも事実だったりするんだね。 物事にはやはり割り切りが必要なわけだ。 割り切って仕事に没頭してる人たち〜ウーピー・ゴールドバーグ、メグ・ライアン、エマニュエル・ベアール〜この辺りの人達はやっぱり凄いんだなぁ。 メグ・ライアンはちとその思想が崩れた時はヤバイだろうと思ったけど、ウーピーは本当に頭良い人だ。ここまで色んなこと達観できれば人生楽しいだろうね。
格好良かったのがシャーロット・ランプリングとカントン・カートリッジ。 カントン・カートリッジは私の大好きな『ビフォア・ザ・レイン』に出演している人だ。腋毛ボーボーなんだけどすんごい格好良いんだ。 この2人の並びは異様な迫力に満ちてたなぁ。ヨーロッパの女優さんてなんかこう重いよねぇ。
その他にも沢山中堅の女優さんがあワラワラ出てきて面白い。 みんなほぼスッピンで「こんなにシミシワ毛穴全開でスクリーンに映っていいのかなー」って観てるこっちがドキドキだよ。 でも30、40代でスッピン平気でさらしつつ、化粧すればすんげぇ美女に変身しちゃうんだからやっぱ女優はこわいなー。
仕事の話とか整形の話とか年齢の話とか 日本の女優さんはこれ正視できるのかなぁ 由美かおるとかに観せたいなぁ。
でもリタイヤしたデブラ・ウィンガーとかジェーン・ファオンダが一番ばっちりメイクしてるんが面白かった。デブラ・ウィンガー相当金かけてそうなんですけどー…
でもこれだけ真剣に向き合える仕事を持ってるというのはやはり幸せだよなぁ。 うらやましい。 私はそういう物を持ってないのがちと不安ではあるけれども 30代突入を目前にした今、この映画を観てよかったなぁ。 歳を取ることが少し楽しみになってきた。 私の40代はどうなっているだろう?
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