監督 サム・ライミ 出演 ビル・バクストン、ビリー・ボブ・ソーントン、ブリジット・フォンダ
2002年、最後の映画鑑賞はテレビの深夜放送となりました。吹き替えです。 シンプル・プランについての感想をあちこちで読んでみましたが サスペンス映画のファンは辛口だなぁ。 はと的には深夜で寝ないで最後まで観れたっつーことでなかなかの作品だったように思えますが。
雪景色の中、小市民たちが巻き込まれる殺人事件。 コーエンの『ファーゴ』になんとなーく似ているのです。 ホラー映画で有名なサム・ライミですが案外『ファーゴ』の方がグロテスクですね。 『シンプル・プラン』はタイトル通り画面も物語も登場人物たちの性格もシンプルです。 シンプルであることの怖さがよく表現されています。 事件というのは複雑な背景があるものよりも シンプルな動機で引き起こるものの方がより恐ろしい。
監督 フランソワ・オゾン 出演 ダニエル・ダリュー、カトリーヌ・ドヌーヴ、ファニー・アルダン、イサベル・ユペール、エマニュエル・ベアール、ヴィルジニー・ルドワイヤン、リュティヴィーヌ・サニエ、フィルミーヌ・リシャール
千葉劇場にて
冒頭のタイトルから心を持っていかれた。 ハリウッド、テクニカラー、ミュージカル、そして美しい女優たち。
50年代のMGMミュージカル映画が大好き。 テクニカラーの独特の発色。 高価な家具でそろえられたゴージャスなスタジオセット。 ウエストを絞った膨らんだスカートで 完璧に整えられたヘアメイクで歌い踊る女優。
完全なる作られた銀幕世界。
それはそれは美しく神経症的に細部に渡って悪趣味なまでにそのテイストは再現。 そう悪趣味なまでに。
土曜日の昼下がりに12チャンネルで放送されているメロドラマに誤って チャンネルを合わせてしまって思わず見入ってしまったというあの感覚に似ている この映画の質感たるやお見事である。 もうお話の内容なんてどうでもいいのよ。 もうとにかく8人の女優たちが全てなんだわさ。 完璧に素晴らしくふざけている!
オゾン作品はまだこれを含めて2本しか観てないんだが 前回も印象的に使われていた窓越しのショットが今回も何回か出てきた。 この手法はなかなか好き。 映画でありながらも登場人物たちを除き観る感覚。 今回は2ショットの場面で使われていたので その場面の会話でのファクターを見破りなさいとの暗喩だったのかも。 あとは映像的に絵の額縁的要素としても効果的に使われてる。
8人の中で一番注目なのはリュティヴィーヌ・サニエ。 オゾンの「焼け石に水」では劇中ほぼ裸でイマドキネーチャンを演じていたのだが ここでのお子様っぷりは凄い。 オゾンの次回作では主役扱いらしいので楽しみ。
「8人の女たち」とえいば 私が以前勤めていた職場も8人女の子がいた。 それぞれ見た目も正確も個性的でバラバラだったけど なんだか仲の良いチームで楽しかったなぁ。 そういえばまだ観てないがグリーナウェイも「81/2の女たち」というのを撮ってるな。 これはフェリーニの「81/2」にひっかけているんだろうけども。 この中でも反撥し合いながらも心を通わせあう描写が面白かったなぁ。 なんか女優の演技合戦的スリリングさもあいまって。 女が集団になると女子高ノリみたいなのが出てくんだよね。 なんつーのかレズノリっつーの? 不本意ながらそういう空気が漂いはじめるんだわ。 その辺がゲイ監督らしく嫌味たっぷりで表現されてて面白かったなー 特にドヌーヴとアルダンの絡みは爆笑もんだったな。
この映画ってヘテロの男性から観てどうなんでしょね? 評判悪そう…
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