監督ミルチョ・マンチェフスキー 出演ジョセフ・ファインズ、デヴィッド・ウェンハム、エイドリアン・レスター、ローズマリー・マーフィー、アンヌ・ブロシェ、ニコリーナ・クジャカ
わが心のベストテン第一位に挙げてもよいくらいに大好きな 「ビフォア・ザ・レイン」から早7年。 ずっと心待ちにしていたミルチョ・マンチェフスキーの第二作目。 テーマは"物語ること"
もしかしたら「ビフォア・ザ・レイン」という作品は奇跡だったのではないか?
なんていう感想を抱いてしまったら…そんな不安はどこへやら。 やっぱこの人は本物の映画作家なんじゃないかな。 おそらく正統に評価を受けて映画史上に名を残す名匠となるはずなので 未見の方は今のうちからキチンとフォローしておくように。
世の中には色んな映画作品があってそのジャンルも今の世の中どんどん多岐に渡って存在しているわけで、それゆえに"面白い"にも多種多様の"面白い"がある。
ハリウッド映画のような大味ながらも特撮技術を駆使した作品から メジャーではないけれど低予算ではあるけれども味わい深い余韻を残してくれる作品までそれぞれにそれなりの良さ、面白さがある。 ただそれらのほとんどは量産され続ける映画の山にうずもれてしまうわけで。
マンチェフスキーの作品はとても映画らしさに満ち満ちている。 ・画面が美しい。 ・物語がよくできている。 ・壮大である。 ・お金もかかってる。 ・バイオレンスがある。 ・ロマンスもある。 ・人間を描いている。 ・リアルである。 ・ファンタジーである。 ・俳優がいい仕事をしている。
これぞ『THE 映画』である。
マンチェフスキーマンセーはこれぐらいにしておいて
『ダスト』である。 凄いタイトルじゃないか。塵、ゴミだよ!? これだけでもうKOです。 前作以上にぶっとんだ内容です。んなわけねーだろ的な。 今回はよくよく考えるとかなりアホくさい荒筋です。 主人公(?)のエイドリアン・レスター演じるエッジがかなりしょぼい奴。 ほんとエイドリアン・レスター上手いです。 主人公がしょぼい上に今回はかなり血生臭い描写満載です。 リアルなのでスプラッター系が嫌いな人はがんばってください。 人が沢山死にますが皆、ちゃんと痛そうです。 簡単に死を描いてません。
そんでもって裏主人公のルーク(デヴィット・ウェンハム)が漢です。 マケドニア・ウエスタンです。
最後はちょっと良い話風に終わります。
なんだかいつにも増してワケわからない文章ですが まぁとにかく観てください。
監督オリバー・ヒルツェビゲル 出演モーリッツ・ブライプトロイ、マレン・エッゲルト
渋谷シネ・セゾンにて
おりょ!これ観たの7月かよ!! あー、いかん…内容忘れかけてます…
覚えてる限りで感想をヅラヅラと。
いかにもドイツ的なグロテスク風味な作品。 気味の悪さを振りまきつつ案外まとまった感じなので 一般的評価では「物足りない」との声多数。 確かにレイプは未遂だし、いじめも日本人的にはまだまだ甘いだろうというのはわかるけども 別にサイコ映画ってわけではないんだからこんなもんでいいんじゃないかと個人的には思う。 確かに合間,合間に挿入されるロマンスシーンがこの映画の意図を曖昧なものにしている。 なんだろうか監督的にはこの「心理実験」という素材を使って普通にストーリーテリングがしたかっただけなんでしょうかね。 サイコ映画じゃないならもっとドキュメントに徹してるかというと全然甘いです。
この作品の元となった実話スタンフォード大学心理学部での実験をレポートしたサイトを見つけたんですけども、映画よりも更にエグイ実験内容と結果でした。
結局さぁ 『ショッキングな実話を元に作ってみた映画』っていうのは 割りとテーマがそれだけに終始しちゃう感があるよねぇ。 観る側からすると「わぁ凄い!これ実話なんだ!」ってことで もう既に観る前から映画としては観てないっちゅう。 早い話騙されてるっちゅう。 観終わった後でその実話に関するルポルタージュなんて読んでしまったら そっちのほうが面白いに決まってるんだよ。
要するに私の感想としては 「これって映画としての出来はどうなのよ?」
ちなみに一番観てて嫌だと感じたシーンは おしっこひっかけられるシーンでも 裸にされるシーンでも まぁ要するに刑務所の中のシーンではなくて 刺されそうになったナイフをとっさに握る場面だよ。 痛そうだったよ。 そんなもんだよ。
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