sasakiの日記
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遠く浦幌からメールが来た。 アンニュイ(かなり古い言葉になってしまったけど、他の言葉が今思いつかないのでこれにするけど。)な気配を漂わせて一人の女性が窓の外を見ているらしい写真が添付してあって、テーブルの上に小さな黒いフライパンがぽつねんと置かれている。明らかにその中にはさっきまでスパゲッティミートソースが入っていた痕跡が微妙に残り、「今浦幌亭にきています。」 徹のメールだった。 アンニュイな人はユキちゃんで、フライパンとユキちゃん、それにミートソースとロケットシスターズの移動風景、といったところなのだろう。 これで、浦幌からのメニューメールは3通目。 羨ましいような面倒くさいような、一種、どうでもいいメールの種類ではある。 浦幌亭と言う国道沿いにある、僕と徹とジョニーの贔屓の店。 多分詳しいことは徹のブログにしこたま書いてあると思うのでそちらを参照してください。 前はいずみちゃんのほっぺたの千切れそうな写真が送られてきた。とりあえず保存してあるけど、徹、あんまり人の写真送ってこないでね? 何か余り意味がないような気がするんだけど、写真なのでとりあえず保存。なんだか年寄りみたいだなあ。
9月のWithガレージバンドAtサン・ピアザのメニューが出来た。 久しぶりのメンバーなので早めに曲目を出して、確認してもらおうという、親切心なんだけど、そんなに喜ばないだろうということだけはうっすらとわかっている。いまのところかなり曲目は多い。目黒さんに見せたら「大丈夫ですか?」といわれた。大丈夫の中身は、体力的にと言うことなんだけど、最早そういうことを心配される年なのかやっぱり。 S&Gをみてみなさい。25曲歌ったんです。 音楽は年齢を基準に考えると間違いが生じるし、考え方がネガティブになり、思考がまったく正しくない。充分に注意してください。 暑い。 とてもいい感じなのです。 黙っていると汗が出てくる。 この部屋が特別なのかもしれないけど。 ありがとうをフォークで伝える。 FMびゅー 1周年記念コンサート 石川鷹彦 山木康世 鈴木一平 五十嵐浩晃 堀江淳 VOICE
平成21年 8月9日(日) 室蘭文化センター 室蘭市幸町6-23 開場 15時30分 開演 16時30分 指定席(一般)\3,500 指定席(18歳以下)\2,500 自由席(一般)\3,000 自由席(18歳以下)\2,000
来週の日曜日
粘り強さが 福を呼ぶ 今日のお言葉
携帯に入っている11月生まれのひと。 名乗り出てもらえないだろうか? まだ酒を飲んでいる頃のことなんだと思うんだけど、携帯の暦のところに11月、のある日、ケーキのマークがついているのを見つけた。いくら考えても思い出せない。名前からするとどうも、男みたいなんだけど、どういう経緯で携帯に記憶させたのかも興味あるし、一体誰なんだろうというのもある。多分、どこか、地方に行った時にいい感じにのっていたのだと思えるんだけど。 11月のその日になったら携帯が鳴るんだろうか? 誕生日の物なんですけど、お祝いを、ひとつ? なんか、こわいなあ。
リディック、とピット ブラックを立て続けに見た。 二日前に鍋パーティーやった。 流石に暑くて、と思っていたのだけれど思いのほか食える。 肝臓と腎臓の話で盛り上がる。 一種の内臓オタクなのだ、この年頃のおっさん達は。 ときどき、前立腺など話が中に混じりだしてきて、またステージが一つ上がった感じがする。 ケンちゃんにすみえちゃんとしばらく話してないから、電話かけてと頼んだところ、快く了承してくれて繋いでもらったんだけど、僕が誰かわからないのか、一生懸命「もしもし、俺だけど、佐々木だけど。暫くぶりなんだけど、元気?」と電話口で話しかけたら、理解されず、ブチっと切られた。 どうも、オレオレ詐欺の人と思われたのかもしれない。 俺、なんだけど?
の招待。 いくら冷夏といっても、鍋パーティはないんじゃないか?と思うんだけど、まあ、何でもイイや。 もうじき、8月。 普通、北海道は8月の下旬になるとそこはかとなく、秋の気配。 明日も、23度くらいらしい。 鍋でも釜でももう何でもイイや。 こうなったら、炬燵はこのまま、秋に向かうことにする。 まさか、炬燵だって抛りっ放しにされるとは夢にも思っていなかったと思う、ざまあみろだ。 毛用の小屋、7月には工事着工と思っていたのだが、いかんせん、天気が天気でまったく、やる気が出ない。伴さんとも一応の基本設計の話は済んでいて、岩見沢のホーマック(ホーマックというのは家の工作関係を一手に扱っている店)で、柱を買いに行く所まできていた。 ダラダラと引き延ばして3年経ってしまったけれど。一応、周りの草刈も少しだけやって、とりあえずやる気は見せた。 流石に、気分まめげてきている。世の中。
選挙カーがあっちこち走り回っている。 政治家の就職活動にみえて、しょうがない。大体付き合わなければいけないんだけど、そんな風に考えると結構馬鹿馬鹿しくなってくるんだけど。 税金使って人の就職活動の後押しするというのもどうなんだろう?
札幌は本当に最近いい喫茶店が増えてきている。 もしかすると今ブームなのか?と思えるほど。 水曜日に書いているものは、一度書いたものをばらばらにして、順不同にしている。果たしてそれで意味が通じるのかどうかは疑問だし、何か意味が生じるのか?といわれると答えはないんだけど。出来るだけレンジが狭められればいいなあ、と思っている。 僕らはそろそろ、物語を読むのが面倒くさい世代になってきているので、一種の実験かなあ? 本編が最後までたどり着いているわけではないので、どうなるかは、本人だって判っちゃいない。 無責任な話を書いているので、とりあえず、どこから読んでも何の問題もなく、かつ、終わるときちんと整理整頓されている。なんてことは金輪際ないんだろうなあ。
火山の道がどうしても通り抜けられず、何度挑戦しても、溶岩の川にまっ逆さまに落ちてしまい、火達磨になって走り回ることになってしまう。 だから、こういうゲーム嫌いなんだって。 普通の旅がしたい。 飛び上がらなくてもいい、回転してモンスターを切り付けなくてもいい、仲間を募らなくてもいい。本当に身内だけのささやかな旅がしたい。 世のなかはそういう風には進んでいなく、ネットで繋がっていて、ネットで仲間を集めるようにさえなっているらしい。 なんだか、とても厄介な状況で、複雑に複雑に進む傾向にある。 ゲームの本質が変わってきていて、筋が違うと思う。といっても、誰も聴く耳を持たない少数派になっていることはよくわかるんだけど、それでも、わたしは腑に落ちない。 わたしの主張をこれで終わります。
寝る。 2009年 7月28日 曇りのち雨、振ったり止 んだり。いい加減にしな さい。ジャンジャン。
2009年07月22日(水) |
喫茶店のバイトが終わり、 |
喫茶店のバイトが終わり、ACTに寄ったのは夜の10時過ぎてからだった。 JAZZの専門店。 郁子が札幌に戻ってくると手紙を書いたり、本を読んだり、僕との待ち合わせの時に時間調整に、好きでよく立ち寄る店だった。 僕はジャズに興味がなかったので、彼女が札幌にいるとき以外はほとんど行かない。 薄暗く、天井からスポットライトがテーブルにぽつんぽつんと光を落としている。会話は厳禁で、口を開いてもいいのは注文する時とレコードのリクエストの時だけで、マスターが客を選ぶというたいそうな店だった。それに仮に話そうとしても、喉が潰れるほどの大声張り上げなければ壁のスピーカーから噴水のようにあふれ出るピアノやサックス、ドラムスには太刀打ち出来ず、さしずめ孤独を売るジャズの店。 今夜は一人きりの人種が底をついてるのか客は3人。孤独に拍車がかかっている。それに普段は捩れるようなフリージャズの店なのに、どうした風吹き回しかチック・コリアの”Return To Forever”,宗旨替えでもしたんだろうか? テーブルに置かれたコーヒーとユラユラ煙る煙草、両手を頭の後ろで組、足を前に投げ出してみた。スピーカーから4分音符ヤ16分音符、休符やフェルマータがポロポロ床に転げ落ちるのが見える。 季節の感傷にどっぷりはまり込む。 そろそろ帰ろうかと思っていたときに隣の席の一つ向こうから尻を滑らせるように女がにじり寄ってきた。 「ねえ、煙草一本もらえない?」、大麻の葉をプリントしたTシャツにピチピチのぼろぼろジーンズ、肩から斜交いに革のカバンを提げている。少しいかれたフーテン女。あまり関りたくなかった。チラッと女に顔を向け、黙ったまま煙草を差し出す。 「サンキュ。退屈なレコードだね?今流行ってるみたいだけど、こんなの買う奴の気が知れない。そう思わない?」、店の空気が動く。客はバランスを取り戻そうと体の位置を修正する。コーヒーを落としていたマスターの腕が止まり、白いホーローのポットを持ったまま女の方をじろっと見た。女は気にする風でもなく、煙草を持った指で髪を掻き揚げ、その指をテーブルの灰皿に伸ばし自分のほうへと引き寄せる。 「学校で何度か見かけたことあるよ、ギターかついで歩いてるところ。あたしも一応籍だけはあるんだけど。最近全然行ってないけど。詰まんなくて、何か面白いことある?行ってて?」 僕らが本格的に話し出すのでは?と思ったのだろう、マスターは早速警告を出すためにカウンターから忌々しそうに出てくるところだった。 それを合図に僕はレシートをつかみ帰る決心をつける。 外に出るとタヌキ小路のアーケードはすっかり静まりかえり、駐車料金を惜しむ車が数台違法に止めてある。吐き出す息が白く見える景色になっていた。軽く背伸びをし、襟を立てて歩き出そうとしたときに、登ってきた階段から足音が聞こえてきた。 「もう帰るの?」、さっきの女だった。自分で染めたのだろう、奇妙な色合いのコートに腕を通しながら隣に立つ。 「バスもなくなるから。」 「家、どっち?」、妙になれなれしい。 「白石。平和通の、はずれ。」 「あたし車なんだ。よかったら乗せてってあげるよ。」 「俺、あんた知らないし。」 「いいジャン別に、同じ方向で、身元はあたしが知ってるんだから。とりあえず、おんなじ学校だし。」 「車どこに置いてるの?」、確かにバスよりはいい。 「それ。」 指の先は駐車代を惜しむ車の一台だった。 真っ赤なフェアレディZ。 街灯を浴びて光っていた。 「金持ちのヒッピーか?あんた。」 鍵をコートのポケットから引っ張り出し、車に向かう途中で女は振り返った。 「ねえ、足は確保できたんだからどこか行かない?」 「どこかったって、この時間飲むところしかやってないし。俺酒飲めない。それに金だってないし。」 「だいじょうぶ、あたしは金持ちのヒッピー。心配要らないって。 ポット、行ってみない?誰かいるはずだから。それに紛れ込んじゃえば何とかなるから。もう少しガツンとしたの聞きに行こう?」 僕は本当のところ、酒とロックが嫌いだった。
You can never go home The Moody Blues
2009年07月21日(火) |
2009 4月12日 対カッターレ富山戦 |
勝て、と会う人毎に言い 今日結果を出さないと次の試合はもう、多分ない そのことを選手以外は皆、心に硬く決めていて、応援にも、何時にも増して力が入る スタジアムはその心意気知ってか、いつもの気温が2℃あがる もう10年になるだろうか? このチームを応援し続けているカップルがいる 別にサッカーが好きだったという話を聞いたこともない、とりたててスポーツ観戦が趣味でもなく、近所にサッカーのチームが出来た誼で黙々と応援を続ける 去年から勝ち試合を目にすることもなく、へたり込むような負け試合の日々 それでも、一度も休むこともなく、厚別、函館、室蘭にまで健気に足を運び応援する 不思議といえば不思議なのだが、チームを見捨てようということは夢にも考えないらしい カッターレ富山。 さっきまで知らなかったに近いなり上がりのチーム そのチームに勝ってくれと祈る 理不尽に近い気持ちなのだがそれが正直なところ 試合はまだ始まらない 現在3時39分 KICK OFF までまだ20分ある 未来を占ってみる 時間はまだある 3対1で札幌の勝ち 3時40分占い終了
試合進行、勝ち負けは本当にあっさりと、クールに、そして、負け試合は無表情に過ぎ去る 勝ったといって胸がすくというほどのカタルシスは地方サッカーにはなく、ただ、淡々と勝敗を口に出す 2勝4敗1分け 少しだけ、あと2勝すると五分になる
勝ち癖のないチームの悲哀は、実際、肌身に染みている者だけが実感する
前半30分 相手キーパーのクリアミスでキリノのシュートで一点 辛うじての得点で今日も相手のペースに合わせたままの試合が続き、余裕をもてる相手なのにも関らず、一所懸命戦って、最少得点で前半が終了する 監督というのは一体何を選手に試合中に言ってるのだろう? 土永君は今日も向こう側、ホームで試合を見ている 果たして、観客、一人一人何を見、何を感じているんだろう? 今のところ、占いは当たっているのだから良しとするべきなんだろう 現在、17時 ドームの中は微妙に寒い 10,579人
ノートに10ページに渡って試合のことが書いてあった 突然、何か書いておこうと思ったのは記憶にある シーズンが始まったばかりなのに、とてつもなくネガティブな雑記になっているのがすごい。 今、現在10位 久しぶりにコンサドーレのことを書いた それにしても勝たないなあ
サイモンとガーファンクル 何も言うことのない素晴らしいショーだった ポール・サイモンも間近で見られて、バンドのグルーブも。 どうしてアフリカのほうに走っていったのかがよくわかる
2009年07月17日(金) |
Mr.M氏、メール戻ってきたので |
また送ります。いい加減なパソコンの使い方のせいで、時々打ったメールが戻ってくる。 メールの壁打ち。 ゲンナリしてしまいすぐにアドレスを再確認して打ち直すという手間がどうしても面倒。そんなわけでもう一度打ち返しますので済みませんが、もう少しの猶予を。 元気でいるということであれば、何の問題もない、大変だとは思いますが、まあ、この年齢の人々が抱えることで、ひとつ、力いっぱい頑張って下さい。 こっちも誰に励まされるということもなく、日々淡々と音楽環境を充実させるべく励んでいます、のだ。
今日は、さて、何からはじめようか?と思っていたら、電話が鳴り、自転車に空気をいれ、久しぶりの上々の天気の中お出かけ。 半そでのシャツに短パン、スニーカー履いて、通り過ぎるショウウィンドウーに己が姿ちら見すれば、もう立派なおっさんひとり。もう少し若く見えいてもと無理難題を天に吐き散らしても、しょうもない。 むかーしむかーし、の知り合い。大学時代の知己。 男一人対女二人、基本的に圧倒的に分が悪いんだけど、そこはもう、ウィンドーに映ったおっさん、もはや、ひるむものはない。何のことはない、同窓会の午後の陽だまり状態。喫茶店の窓から木漏れ日漏れて、なんだかもう、わしゃ、知らん方面に突入。 脳味噌はかなりラディカルに発酵しているんだけど、生活方面は思いのほかこのところ、ノスタルジア。そうだ!もう少し若い人たちに合うことにしよう! どうか、この日記、今日あったお姉さま方が読まないことを切に願いつつ書いている。 伝統にのっとった正しい壊れ方についてが本日のメインテーマだった。 基本的には日々ゆめゆめ、油断するな!というところが落ち着きどころだったので、大体、普通の会話になった。
家に帰ってきたら、靴棚が雪崩打っていた。 あの棚ではもたないので、新たに木製の棚を組み替えなければいかんかもしれない。 松を呼んでも返事がないので、さては、コンバースの下敷きになって圧死したかと思い、掘り返してみたが潰れている気配がなく、やや暫く捜索したらコタツの中にいた。炬燵もそろそろしまわないといけないかも? そろそろ8月の声を聴く。 あと2ヶ月もすると札幌は秋になる。 もうすぐ本当の夏がやってくる。 ぐずぐずとした梅雨が長引いている北海道。 スカッとした梅雨のない北海道といったアドバンテージはこの数年なく、かなり鬱陶しい季節が居座り、だらだらと季節が過ぎていく。 なんだかもったいなく、むやみに損をした感じがする。年齢を重ねるにしたがって、この損をしたという、感覚が強くなる。損得が判断基準になってきたのか?ますます、ジジーに拍車がかかってきてるのかもしれない。 とりあえず否定も肯定もせずに抛っておくことにする。 どうせなら、いい夏を送りたいのだ。
昨日ケーブルで見た「やわらかい手」はとてもよかった。久しぶりに英国に行きたくなった。かなり変な話なんだけど、かなりおかしい。
今日は早めに書き上げた。 18時15分終了。 これから、「イヤー オブ ザ ドラゴン」を見るつもり。 その後は、「The Open」、もう音楽生活は店じまい。 ほとんどそんな日じゃなかったけど。
ガラガラー ピッシャーン!
新聞にも載るような雨降りだった。 窓を開けていると寒いくらいの一日で、風邪引きそう。 そろそろ、書き集まった雑記を形のあるものに整理する。 珍しく一日じゅう頭が痛く、何もする気が起きない日で、面倒だから寝ていた。一日というのは思いのほか自分の自由にならないもので、小学校のころから、もっときちんと送ろうの標語が身体で騒ぎっぱなし。 昨日、向かいのマンションの駐車場の中を野良猫と思しい白い猫がゆらりと行った風情で通っていくのを見て、人生はシビアなのだとつくづく思った。野良猫を見て人生を感じるほどに暇な自分を反省する。
明日はラジオ。 「ノスタルジア‘70」のテーマは「あのころの非常食」 非常食といえばカレーだと思うんだけど、普通はラーメンか? 19;00から21;00までHBC。 明日からオホーツク200キロサイクリングが始まる。本当は出るはずだったんだけど、宮本さんが出走して様子やその他諸々を教えてくれることになっている。来年こそ是非エントリーを。 晴れるといいね。
2009年07月08日(水) |
そろそろ、話でも書き始めようか? |
僕にはまだ午後一番、最後の授業が残っていた。通常の授業ならサボることも可能なのだが、退職間際の老教授と一対一の講義だった。いつもサボろうと思うのだが、学生が僕一人だけの授業なので黙って休むわけにはもいかない。 授業はお互いにとって退屈でわびしいものだった。老教授は教員生活最後に、よりによって一番たちの悪い学生を神様が用意していたことに抗議をするかのようにため息混じりで授業を始める。まるで詩の朗読をしているのでは、と思われるように得たいに知れないモノローグを80分喋り、10分残して授業を終える。そして必ず最後に「火の用心をして帰りなさい。」、と小学生に言うようなことを毎回ブツブツつぶやいて帰っていく。 僕は年老いた教授と若い学生の間に年齢を超えた友情が芽生え、退職の日に人生のやり過ごし方を教え、木立の向こうに去ってゆく、という場面を夢見ていたわけではない。お互いの意志をはかろうとする唯一のヒューマニなスティックな言葉が「日の用心をして帰りなさい。」じゃあまりにもノンポリ過ぎると思った。 僕ははっきりと目的があって大学に入った訳じゃなかった。背中を押されるようにただ人の後ろに並び、その僕の後ろにもまた人が並ぶ、といった程度の認識しかなかった。 何度か学校をやめようと思ったが、次は誰の後ろに並べばいいかがわからず、だらしなく大学に席を置いてしまって随分たった。
郁子に返事を出した。
元気ですか?札幌は夏が余韻も残さずに猛スピードで通り過ぎ、朝目が覚めたら、とたんに秋です。 僕は相変わらずの生活です。火曜日と金曜日は喫茶店のバイト。そして喫茶店には郁子も見た、あの気障なウンチク野郎が相変わらず靖子さん目当てに毎日6時半きっかりにやってきて、カウンターにへばりついている。うんちく野郎はきっと、6時半、というのに何か特別な作戦だとでも考えているのかもしれないけど、靖子さんが気味悪がっているところを見ると、明らかにうんちく野郎の作戦ミスだと思う。一旦撤退するか、じゃなければ、作戦を練り直したほうがいいと思うんだけど、これから先が面白そうなのでとりあえず、このまま、バカ作戦で突き進んで欲しいと思っている。あとは、バンドの練習で一週間が過ぎる。 学校には行ってるからそんなに心配しなくてもいい。もっとも、行ってるったって朝、掲示板にその日の休講を確認しに行くだけにしか過ぎないけど。一日じゅう休講が続いたり、歯の抜けたような時間割でもって、まあ、そっちと似たりよったりです。このまま卒業できたらいいなあ、などと考えたりするけど。何時までも大学が封鎖されたままということもないだろうし、授業遅れたぶんどこかで過密スケジュールが組み込まれるという噂もあるのでぶらぶらしているのも今のうちだ。 この間紹介された「緑色革命」という本、結構つまらなかった。付き合ってる奴が悪いんじゃないか?時々ピンとはずれなものに夢中になる癖があるので注意しろよな? それと、寮のおばさん相変わらず電話の取り次ぎ感じ悪い。男は大抵似たような目にあうということだけど。興信所出身か?
郁子からは一週間に一通の割合で手紙か葉書が届く。習慣になってしまっているのか、それとも手紙を書くのが好きなのか3年を過ぎてもペースは変わらなかった。そして僕は彼女の尽きないおしゃべりに本当に感心していた。 時々、返事を催促されるのだが僕には郁子のような才能はなかった。
路面電車の通過音、遠くから聞こえるアジ演説 「Nostargia ‘70」 フェード イン
次に
久しぶりに雨が、音をたてて降っている。 部屋の中が湿気を帯びていて、松もなんだか殺気だっている。 夜の真ん中だというのに、誰かドラムを敲いていて、開いた窓からドシャメシャ聞こえてくる。ここは札幌の山の麓、普通、この時間に太鼓は敲かないだろう、と思うのだけれど、勇気があるのか、馬鹿なのか、それとも何か差し迫った状況に陥っているのかは判らないけど。結構、イラつく。 猫が殺気立つんだから相当なものだ。 世のなか、油断のならないことばかり。 それにしてもドラム。 面白いととるのか、クレーマーに変身するべきなのかは、まだ決めかねている。
ロケットとのライブ、たのしかった。 ユキちゃんの歌、とても素晴らしかった。 機会があったら是非聞きにいくといい。 人はそれぞれ、個人的に唄い、個人的に人の心にしみこんでゆくものなのです。喉はとても興味深い器官なのであった。 8月にもう一回ロケットとやる。
9月のソロは久しぶりにガレージバンドとやることにした。 結構、久しぶりになるので、それぞれのおっさんぶりが、見られると思うので、そっちのほうも乞うご期待!
松はどうにか静かになった。多分、寝たのだとおもう。 先週の土曜日、病院に連れて行く。 「スポタローと同じでポーっとしていますねえ。性格が同じような猫が続けてくるということはあまりないんですけどねえ?」と言われた。どうも大抵は大幅に違うタイプの猫がやってくるらしい。確かに、スポタローも松茸も病院の診察台に上ってもなんら抵抗することなく、ただなすがまま、されるがままにじっとしている。戦闘モードというのが、どうもどこかにおいてきたみたいで、毛を逆立てて怒った姿をまだ見ていない。 松は3年目になるんだけど、未だかつて怒ったことがない。 初対面で、猫の集団にいたときから泣くでもなく、ただおっとり殿様みたいだった。不思議な猫だ。
大分、人の歌を憶えた。
一日じゅう、みんなの健康を祈っていた。 などと言うことを、真剣に考えていたらそれはそれでかなり問題の多いことだとおもう。
久ぶりに二日続けてここに何かを書いてみようという気になったのだけど、とりたててこれといったことも思い浮かばないので、やっぱり帰ることにする。
そう、少し文体を変えてみようと思う。 年相応の文章に挑戦してみることにする。 みたいなことを、ふと思っている。 年相応の文章がどういうものなのか、具体的なイメージはあるのだが、それがなかなか上手く結びつかない。 みたいなことをふと思っている。 この文章がどうにもこうにも品がない。 多分、思うだけで無理な注文なのかもしれない。 と言うようなことを流暢に書いてみようとしたんだけど、すでに面倒くさいので止す。
二日続けたことでよしとしよう!
さよなら!
sasaki
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