封印作品の謎

「封印作品の謎」読了。ウルトラセブンやブラックジャックの中にある"封印作品"(ある時期から放映/出版されなくなった作品)について追いかけたノンフィクション。いや面白かった。

ウルトラセブンの有名な「スペル星人」については,内容を見もせずに抗議を行い,作品を封印に追い込んだ側が悪いと単純に考えていたが,モノゴトはやはりそんなシンプルではありませんでした。抗議する側,される側,作品を作った側,作品を売る側,それぞれの思惑が交差するあたりは実に面白い。

昔の作品が見られないのはちょっとおかしいとは思う一方,ここ15年ぐらいで自分でも差別的な言い回しはしなくなっている(逆に言えば15年前なら平気でしていた)。その一方差別的表現があることをしっかりと認識しつつ作品を評価するという方向も確立しつつある(ちょっと前なら出せなかった作品が次々と復刻されている)。そう考えると,ここに取り上げられた封印作品が見られる日もいつかは来るかもしれないな。
2004年10月08日(金)

底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間

「底抜け合衆国―アメリカが最もバカだった4年間」読了。ウェイン町山づいているワタシ。アメリカでのいろんな出来事を連載するコラムを一冊にまとめたものだが,これがちょうどブッシュが大統領になってからの4年間に重なっているため,その間にいかにアメリカがダメになったかを記録する報告にもなっている。

「ブッシュでもゴアでも,まいいか」的なノリから始まるものの,ブッシュがあらゆる手を使ってアメリカの「自由」を奪っていくにつれ,著者の怒りと恐怖が現れてくる。これ読むとアメリカがマジにヤバイことになっているのが分かるね。つーことは日本もヤバイということだ。うがが。
2004年10月03日(日)

ま2の本日記 / ま2