under one umbrella

2006年03月24日(金) 私は私なのに。




あぁ、そうだったんだ。
ごめんね。
私、勘違いをしていた。





これまでのように、
君が自分の理想を押しつけてきたんだと思った。
私は私なのに。
君の思い描いた通りの女でいろと言っているんだと。




それで私のことが好きだなんて笑わせるじゃない?
昔は散々気持ちが重たいとか消極的過ぎるとか言ってさ。
自信を持てとか働けとかね。
それを私が実行に移して、その結果変わっていったら、
昔の私がよかった、なんて、勝手すぎる。








それでも手放したくない一心で煙草を棄てた。
会う約束をして、可愛い服を着た。
丁寧にブローをした。
化粧をした。











↑エンピツ投票ボタン

My追加




2006年03月20日(月) 今の君は、嫌い。





テニス以外のことで悩ませない。それが目標で。
最近は実現できてると思ってた。
寺島寺島ってうざくなくて。
バイトにも精出して行って。
でもそんな自分への酔いと。
昔みたく2日おきに傷つけたりしない寺島への甘え。
それが悪くでちゃったみたい。




昔の私は、いつ別れの話が出るかとびくびくして。
何かあればすぐ落ち込んで。
そんな自分が嫌だった。
寺島も嫌なんだと思ってた。

今の私を、少しだけど好きになれる自分がいて。
だから昔よりいいと思ってた。
昔よりは、しっかりと足を踏みしめて。
寺島を支えられていると思ってた。


でもその結果が「一緒にいても癒されない」




昔の私が癒せていた自信はなかった。
だけど間違っていなかったみたい。
今は間違ってるみたい。
また否定。



強くなったと思っていた。
でも今は。
否定された自分から逃げていただけなのかもしれないと思う。













「最近男っぽくなったよね」

「昔はもっと包容力があった」

「変わっちゃったよね、まりちゃん」

「今のままなら、別れたい」


「今の君は、嫌い。」





それで本当に私のことが好きなの?と言いたいのが今の正直なところだ。
だけど今までのあなたが薄っぺらかった実感はないから、
きっとあなたは悩んでくれたのだ。私のために。



もう一度頑張るチャンスをくれるところは。昔と違う。







もう早々に別れたほうがいいのかもしれないと思う。
こんなに簡単に嫌われるなら。
悩んでくれたのだと信じながら、こんな矛盾が口を突く。
逃げる癖がついているようで、嫌だ。





煙草をやめたら。
何か違うかな。







寺島に突き放されて震える私は変わらないのに。
いつだって寺島のこと考える私は変わらないのに。







うまく、いかない。
歯車が回らない。
いつだって、うまく回せていた気がしない。
私が回せない分君が回してくれてると思ってた。
それが愛だと。












↑エンピツ投票ボタン

My追加





一体どんな私を目指せばいいの?
わからない。






2006年03月13日(月) 本当のところはね





「告白するとね」



「うん」



「ユミちゃんとは……」



「…」



「Bまで」



「Dまで?」



「…Bだよぉ」



「B!!」



「…」



「AをクリアしてB!!!」



「何その驚き方(笑)」



「だってAをクリアしたほうが嫌!!」



「えええーー」



「てかBねぇ……ユミちゃんの車の中で?」



「んん〜」



「(想像中)……ふぅ〜ん……」






夜中の電話。
メールのフォルダの真相を追及して、この話。
フォルダのロックは既に外されていて、
中身は、高校時代のテニスの先輩の女性からのメールであった。

散々、ちょっと好きだったんだろうだとか正直に告白しなさいだとか、
昼間に追求したのだったが、
何にも感じていない、お前を驚かせるためだけだったの一点張り。
どうにも納得がいかない私であったので、
電話でも持ち出してみた。


嘘か本当か、察しあぐねていた。
可能性がゼロということもない。
が、信じる私の反応を面白がろう、という思惑もありそう。
ここ最近何かを隠している様子は、見られなかった。
合コンに行ったことも素直に言ってしまう人なのだから。

口調は、確かに本当のことを言うときのそれだ。
嘘を言うときは何かしら違ってわかるものだが、
口調からは今回はわからない。



そんなことはあるわけがない、という安心感のなかに、
ぴりっと、もし本当だったら、という痛み。
かと言って嘘だったら、馬鹿なことを信じてしまった女ということになる。
プライドの高いあたしは、
どの反応をするべきか悩んでいた。




80%くらいで嘘だろう、と踏んでいたのだけど…
20%を無視することは出来ない。
一応、本当だった場合の心がまえをしておく。




あたしに対する態度は何も変わっていず、
むしろ昔より優しかったけれど、それはもしかしたら罪滅ぼしなのかもしれない。
冷たくなった、なんてことはなかったけれど、
魔が差したようなものなら納得もいく。




そんなことを考えながら、

「嘘やろ?嘘やろ?」

と笑いながら寺島に問い掛けている。
寺島も笑って答えるだけ。


しばらくその無意味な掛け合いが続いた後、
寺島が別の言葉を出した。



「嘘やろっていうけど、本当のところはね」




「うん」







2006年03月10日(金) (気がする)




あたしの眼を見ただけで、
落ち込んでるとわかるのだから、
4年という月日は、数字から受けるニュアンスより長かったのだろう。




浮気出来る人じゃないし、
そんな時間があったとは思えないし、
私に対して嘘は吐かないのが基本だから、吐いたらすぐわかる。


だから浮気なんてしてないとは思うけど。

新しく増えた受信メールのフォルダ。
名前はスペードの絵文字のみ。
そしてロックされているとなれば、
怪しいことこの上ないじゃない。

基本的に寺島を信じている私は、
浮気なんて欠片も思わなかったけれど。
生理前の鬱には効果的。
なんだかいつもより寺島の所作がおかしい(気がする)。
「浮気じゃないよ!」と笑って否定する様子も、なんか怪しい(気がする)。
(気がする)で簡単に落ちてしまえるのもこの時期。


毛布にくるまってただ寺島を見つめていたら、
私の眼を覗き込んで、
「何落ち込んでるの?」って。
疑っているような演技をしていた私は驚く。
思わず寺島の胸に飛び込んでしまう。
「落ち込んでなんか、ない」





ねぇ、ごめんね?
もうあなたがいない人生なんて考えられない。


でもそう望む分、
あなたを飽きさせないように努力するから。



いつまでも、
「俺のこと好き?」
って聞かせてあげる。
そしていつまでも、
「大好きよ」
って笑顔でいてあげる。













↑エンピツ投票ボタン

My追加



2006年03月07日(火) ただ静かにゆっくりと薄らいで。



咽るような霧と雨があがり、
暖かい日差しと冷たい風が入り交じる、春の空気。

雨でテニスが出来ない、と舌打ちした昨日とはうって変わって、
満面幸せの笑みの寺島と過ごした今日。
最近の鬱々とした私を打ち明けたら、涙が出て、
あぁまた余計な心配をかける、と思ったのに、
寺島は「どうして泣くの?」と聞いて、抱いていてくれた。
どうしても欲しいときには手に入らないのに、
何気ない日常にふと見つかる優しさが、
だからこそか、愛しい。




一昨年の、今ごろ。
お互いに傷つけ合って、ひどかったっけね。
私はあなたを求めるだけで思いやらず、
あなたはそんな私にうんざりで思いやらなかった。
どっちもどっちで、ドロドロのまま縁を切った。
日記も散々だよ。
2年経った今笑えるなんて…あの頃は思いもしなかった。
本に書いてあることって本当なんだ。
この実感のために、日記ってあるんだね、多分。





何度も同じことを繰り返して、
日付も、起こったことの詳細も、
涙の記憶も、ただ静かにゆっくりと薄らいで。
それほどまでに時が経っても、
あなたの笑顔が見れるなんて。
そしてそのことが未だに、私にとって、
涙が出るほど嬉しいことだなんて。

未だ道が交わり、
確かに手をつないで歩いているから。
初めて同じ景色を見た明日を、
カウントしてもいいですか。








「私達の受験は…一昨年かぁ。
あの頃ひどかったね」


「そうだっけ?もうよく覚えてないな」



明日のことは覚えているか、
明日聞いてみよう。





明日から、5年目の日々だ。
今年は恋人同士で迎えた記念日。
って書き方はおかしいと思うけど(笑)







↑エンピツ投票ボタン

My追加




私も、元気出していかなくっちゃ。




 < 過去  INDEX  未来 >


まりあ [MAIL] [BBS]
thanks for WhiteGarden


My追加