ねぇ、どんなに楽しい時間を過ごしても。 どんなに多くのキスをもらっても。 あなたの梅宮さんへの想いを忘れることが出来なかった。 私の弱さだったのかな。 逃げだったのかな。
今までに何度となく、こんな話し合いをしたね。 私が他の男の人と必要以上に親しくするのを、あなたは嫌った。 それはあなたが元来持つ独占欲なのか。 一般的な男の身勝手な思いなのか。 あなたが私を本当に好いてくれているからなのか。 いまいち私にはわからずに、苦しかった。 それでも離れたくなかったから。 見て見ぬ振りをしてきたの。
相変わらず、あなたは何も言わない。 言ってくれない。 あぁ、この人はまた目をつぶってしまおうとしている。 傷つけたのは確かに私。 でも、私が苦しんでることにも気づいてよ。 いつからこんなに我侭になってしまったのかわからないけれど、 苦しみを我慢し続けることが、あなたとのためになるなんて、 多分間違っている。
寺島は確かに目をつぶろうとしていた。 私が体に添えようとした手を軽く払いのけた。 だけど今までと違ったのは、家に帰ろうとしないことだった。 私を見つめ続けていた。 正直途惑った。 こんな反応は初めてだ。
「俺が今までに、嫉妬をあからさまにしたことがあったか」
「ううん。
そんなことはなかったし、あからさまではなくても嫉妬していることは知ってた。
だけどその嫉妬が、どんな感情からくるものなのか、わからなくて。
梅宮さんのことがまだ好きだって、あなたは言ったじゃない」
沈黙。
空気は冷たかった。 5m先には私の家があった。
「ねぇ陽ちゃん。
変な意味じゃないけれど、寒いから部屋に入ろうか。ストーブがある」
ここで寺島が頷いたことも、私には意外だった。
2006年01月30日(月) |
遮断する君と見つめ続ける私。 |
そんな風に君が怒るのを見たかった。 私のことで君が崩れるのが、見たかった。
見事に怒った君と、座り込む私。 手を引っ張る君と、話し続ける私。
必死で防御の壁を作っている君と、逃げずに私を見て欲しい私。
君のせいだよ? 他の男に笑顔を向けたくなったのは。 腕をからませたくなったのは。 ねぇ、そんな風に全てを遮断してしまわないで。 気持ちに蓋をしてしまわないで。
怒っているならそう言って。 私に自分だけを見て欲しいならそう言って。 好きだから嫉妬するならそう言って。
私はエスパーなんかじゃない。 君の考えていることなんかわからない。
(続きます)
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嘘吐いてすみません。 裏日記にて、これから本家を更新してお友達のリンクを貼ると書いたのですが、 何を寝ぼけたか何もせずPCの電源を切ってしまいました。阿呆め
前にも貼りましたがもう1回アピール!(笑) 仲良くさせてもらっちゃってます。 サイトのリンクにこの「under one umbllera」まで載せてくださって、 本当にいい人(涙) 女性に優し〜い人ですよ♪
産霊Days〜むすひDays〜 ソメヤさん
男の人の気持ち教えてくださってありがとうです! これからもよろしくお願いします♪ 試験頑張ってくださいねぇ♪
そろそろ本腰入れてここの改装をせねば… ちゃんとリンクページ作らないとな…
悲しくて寂しくて、思わず声が出ていた。 寺島と付き合い始めてもうすぐ4年。 ほとんど初めてと言っても間違いはないと思う。 寺島の前で、声をあげて泣くなんて。
かっこよく言えばわかっていた。 かっこ悪く言えば信じたくなかった。 不安はいつもあたしの心に沈んでいて、 いつもあたしの言葉の裏に潜んでいた。 好きだよ、と口にするたびに、罪悪感が残っていた。 俺も、という返答は、聞いたことがないから。 だから口にしたくないのに、してしまう。 そんな弱い自分が大嫌いで、でも寺島は受け入れてくれていた。
泣き続けるあたしを、寺島は必死で宥めて、 あなたの服が濡れると拒んだら、濡らすためにあるもんだとか言って抱きしめた。 ずっとわかっていた。ずっと不安だった。
やっぱり…あなたの心からあの人は消えていなかった。
「もし今、梅宮さんから告白されたら、
俺はお前を捨ててでも梅宮さんのところに行くと思う。
7年経とうとしてる、今でも」
その台詞につながった会話はもう覚えていない。 あたしはうすうすそんな寺島を知っていて、この台詞も想定内。だった。 だから少しだけの涙は出るけれども、すぐぬぐえばなんてことはない。 ふぅんと微笑んで、何かしらの寺島のフォローを、笑うはずだった。
いつもそうだったんだ。 寺島から悲しい台詞を聞くときは。 必ずあたしは予想していたし、必ず寺島はフォローした。 そうして今までやり過ごしてきた。 あたしは1人になってから受け止めて噛み砕いていた。
どうして、いつもどおりにいられなかったんだろう。 最近、寺島が優しくいてくれたからか。 心からの思いやりを感じさせてくれていたからか。
寺島が何度となくあたしを抱きしめる。 フォローの台詞を雨の如く降らせる。 あたしはその全てが納得できない。
あたしは大丈夫なんだから。 気にしなくていいのに。
2006年01月01日(日) |
2006年最初の電話。 |
そうである実感はまるでなく、ただ、 いつもかけているように喋っていた。 あけましておめでとう、とか。 今年もよろしく、とかが、私は欲しかったんだけれど。 とりあえずその挨拶をしてからいつもの話になりたかったんだけれど。 どうやら、 寺島の目の前でプレイされているアニメにかき消されたらしい。
何も無理矢理電話することないか、会ったときに言えばいいって思って。 もういいよって切ろうとするけど。 それは寺島の方が許してくれない。 何なのそれ。いつも思うけど。 あーあ、なんだか幸先悪いなって思った。 思ったらもっと悪くなりそうだから、考えないことにした。
相変わらず寺島は、浮気願望を口にしていた。 もう慣れっこで。 そうじゃなくても、私が悪いんだと思ってる。
「でも浮気したらまりあが怖いから」
「何で?」
「相手のとこに殴りこみに行きそう」
「行かないよ。怒らないし」
「本当?」
「怒る気力もなく引きこもるから。バイトも行けないんじゃない」
「えー。それは駄目。バイト行かなきゃ」 ←謎の引き止め方
「んーバイトは行く。テニスも行く。でもそれだけ」
「じゃー駄目。そんなん駄目。」
「じゃあたしも浮気する」 「ダメダメダメダメそれはダメ」
「…はやっ(笑)」
「だって駄目なんだもん。俺って何?て感じじゃん」
「いやいや。あたしこそ何?て感じやん」
「まりあは大事。大事な人」
「男は何人でも愛せちゃうから?」
「そう。女は一人しか愛せないから、俺って何?てなるの」
「でも実際。浮気しても怒らないよ」
「怒らない?」
「うん」
「引きこもらない?」
「うん」
「殴りこみに行かない?」
「うん」
「傷つかない?」
「…そんな女いないと思うけど。そんな女でいいの?」
「それも嫌だなぁ」
「私を失っていいなら、浮気なさい」
「えー。それは大変。嫌。かなりの覚悟」
こんな陽ちゃんで遊ぶのが、実は結構楽しい。
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あけまして、おめでとうございます。 更新頻度の低くなった本家でございますが。 今年もよろしくお願いします。
この人。 こないだ本当に、過ちを犯しちゃったことがあって。 でも素直に、話してくれました。
しかし普通に5千万取立てに行こうかと思いました(こら) だってけしかけたのは、あたしの大嫌いなチビ女、阿比留だったんですもの。 本当なら1億のところを、阿比留と半分ずつ払ってもらおうかと思ったわけ。 ぷん。
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