under one umbrella

2005年01月31日(月) おかしい。


寺島がいないと寂しいから、
一緒にいたいわけじゃないんだよ。


寺島がいなくても、
寺島以上に、あたしを愛してくれる人がいること、
ちゃんと、知ってるから。




支えてくれる、友達。
笑わせてくれる、友達。
傍にいてくれる、友達。
元気をくれる、友達。
言葉をくれる、友達。
聞いてくれる、友達。
皆、ちゃんといてくれて、
あたしは、すっかり満たされている。



だから、これ以上何かを求めるのは、
贅沢なのだ。



絶対におかしい。
あたしを彼女にも出来ないくせに、
あたしの何も知らないくせに、
あたしを抱き締める寺島の胸が、心地良いなんて。



何かがおかしい。
あたしは、あたしの話を聞いてくれて、
あたしを知ってくれる人の傍が安心するのに、
多分あたしの嫌いな食べ物も知らない寺島を、選ぶなんて。








「ねぇ陽ちゃんっ…

あたしは、全身全霊で、

あなたを愛してるんだからね…」









「ごめんね…

陽ちゃんを癒せなくて。

支えられなくて…

ごめんなさい…」










携帯の向こうで、寺島は、
あたしの涙声を受け止めてくれて。

何度も、


「うん」


と言ってくれた。





ありがとう。


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もうそんな押し付けがましい言葉は、嫌だな。




2005年01月28日(金) ばいばい。


ばいばい、陽ちゃん。


あたしね、もう疲れちゃった。



疲れる恋はあっても、
疲れる愛はないよ。



だからきっと、あたしは、
愛してなんか無かった。


だからこそ、あなたは、
いつも満たされずに、いた。


簡単な、ことなんだ。




傷つけられることは、もう、怖い。
これ以上、傷つけたくもない。





「ばいばい」





暗い部屋で声に出したら、
思いの外、寂しかった。




ばいばい、陽ちゃん。





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愛されるわけも、ないよ。








1月26日の日記に、主に理由を、
27日の日記に、主に感情を、アップしました。
どちらも、ネット兄への出せない手紙、という感じですが。
よろしければ、indexからどうぞ。




2005年01月27日(木) 兄さんへ。2




ボク自身、
寺島を思いやれてる自信なんか、ないよ。
知らず知らず、傷つけてるのかもしれないし、
利用宣言でしょ?って聞いたことで、傷つけたのかもしれない。



けど、それに故意なんてカケラも無いよ。



傷つけたくない、
守りたい、
そう強く思って、ここまできたよ。


だから、寺島を傷つけた今井が大嫌いで、
今でもどうしても、許すことが出来ないよ。





そんなボクは、きっとそこかしこで見れるハズなんだよ。
ボクは元々、気持ちを隠すことが苦手だもの。
兄さんにもよく見破られて、
寺島も、見破る人だもの。






それなのに。
寺島はいとも簡単に、あたしを傷つけるの。





こんな風に感じる時点で、
もう愛じゃない。
自己愛という名のものよ。




ねぇ兄さん。
苦しい。



あたしは、たった1人の恋しい人さえも、
愛せない人間だったよ。



あたしが今まで言葉にしてきた「愛」は、
実は、こんなにうすっぺらかったの。





本当はそんなこと信じたくなくて、
「愛してる」って言葉は今でも自然に出るけど、
自分で自分が信じられないの。




傷つけられて「ばいばい」だなんて。
子供もいいとこ、でしょ?
最後まで、寺島を思いやれてないの。





兄さんは何度も、寺島のことを、

「自分勝手な奴だ」

と言ってたね。



「早く気づけ」

って、ボクに言ってくれた。





兄さんと同じことを思うボクも確かにいたけれど。
それでも、寺島が好きだった。
そう呟いたら、胸がきりっと痛んで、
涙がお湯に落ちるくらいに。




人生最大に好きだった。


少し天然の髪の毛も、
テニス焼けした肌も、
きれいに長い睫毛も、
芯の強さの見える瞳も、
柔らかい唇も、
火傷の痕の残った鎖骨も、
抱きつくと温かい首筋も、
付け根にマメの出来た指も、
厚い胸も、


そこに「寺島」という名前がつけば、
全てが好きだった。
全てが愛しかった。


逆に言えば、そこに別のどんな名前がついても、
あたしは満足出来なかった。
そんな自分を、痛いほど知ってた。







「ばいばい」って言ったことは、
正直、ちょっと後悔してる。

手を離されることは慣れてても、
離すことにはまだ慣れてない。



そして、思い違いだったら嫌だけど、
嘘をついたことは、
寺島の思いやりだったのかなぁとも思う。

「都合の良い女は嫌」
そう意思表示した、あたしに対して。



ねぇ兄さん、どっちだったのかな?
あたしは、寺島の思い通りになってしまったのかな?
それだったら、少し悔しいし、
また惚れ直してしまうけど。




どちらにせよ、あたしは、
また、歩いていかなきゃいけないんだよね。


新しいあたし。
そこに辿り着くまで。





2005年01月26日(水) 兄さんへ。1


ねぇ、兄さん。
今すぐにでもメールを打とうかと思ったけど。
きっと忙しいし、
「またあいつの話か」
とかって呆れられるだろうから、やめとくね。

「まだ続いてんのか」
って怒られるだろうし。


けど、苦しいから、
兄さんに宛てて書くね。
そしたら、少しは、楽。





あのね。


「まりあがいてくれるから、

テニスに打ち込めるのかもしれない」

って、言ってもらったの。


素直に、嬉しかったんだけど、
本当の意味は微妙に違って、


「まりあが、

彼女もどき(?)みたいなことしてくれるから、

彼女探しをしなくてよくて、

だからテニスに打ち込めるのかなって」



そういう意味だったんだって。




直後は、そう悲しくなかったんだけど、
よく考えたら、

立派に『利用宣言』なのかなぁって。
思っちゃって。





それとは別にね。

ボクの大学の女の子と、カラオケ行こうって話、
してたんだ。
別に合コンってわけじゃないんだけど。

竜崎君や、藤原の歌を友達に聴かせたかったし、
大学の女の子の可愛さを、自慢したかったの。

そしたら、寺島がすっごく乗り気でね。
その話しかしないの。





大学に、桃子ちゃんって友達がいてね。
可愛くて、ボクがいつも自慢してるの。
その子に会いたい、友達になりたい、って、
結構前から言ってた。

今回、カラオケがちゃんと計画されれば、会えるから、
楽しみだったみたい。





でも、
話を聞いてるうちにね、
すごく、寂しくなって。


彼女じゃないんだから、
その寂しさを訴える権利なんかないのに、
最近苦しかったせいか、
つい甘えちゃったんだ。

つい、我が儘言っちゃったんだ。





「昨日のメール、『利用宣言』でしょ?」

って、聞いちゃった。





あたしの話をして欲しかった。
そうじゃないよ、って、
その話を繰り返して欲しかった。
そんな、我が儘だった。




最初は否定してくれてたんだけどね、
そのうち、


「わかったよ、もうまりあに手出さないから」


って言い出して、傍に近づいてくれなくなった。

そんな方向に発展したことが悲しくて、
少し泣いたけど、
このときはまだ、大丈夫だった。




それでね。

メールで謝ろうと思ったの。
だから、メールして。


そこでまた、カラオケの話になって。
けど、今度は普通にしようと思って。
普通に、接したの。


そしたらね。


「これで都合の良い彼女じゃなくなるでしょ?」


ってメールが来たの。




どういうこと?って思って、
そう返信したら、



「俺は、桃子ちゃんが好きです。

だから、あなたには手を出しません」


って、来たの。





嘘だって、わかってたよ。
会ったこともないのに、好きになるわけ無いじゃんね。
明らか過ぎる、嘘だよね。


その明らか過ぎる嘘で、
どれだけボクが傷つくか、どうして思ってくれないんだろう?
嘘の内容じゃなくて、
嘘をつかれたこと、明らかに故意に傷つけられたこと、


そのことが、悲しくて悲しくて。




その悲しみから逃れるために、



「ばいばい、陽ちゃん」



って、言った。








次の日記に続きます。
下の「>>」からどうぞ。




2005年01月25日(火) 大事な2つ。



大事なもの、2つ。
どちらも大変で、あたしは、
そのうちパンクするんじゃなかろうか。

ってくらい、頭が混乱している。





大学を、やめようと考えてて。
違う勉強が、したくてしたくて。

今の大学に居た方が、確実に楽で。
かけがえのない友達も居て。

けど、その間の学費がどうも勿体無いように思えて。
在籍し続けても、
行かない自分は目に見えてて。


そう考えつつ、
いろんな可能性が、頭をかけめぐる。
いろんな道が、頭に浮かぶ。


楽な道。
きつい道。
楽でも安全な道。
きつくて先が見えない道。



どれがあたし?
どれを選ぶべき?
誰も教えてくれないよ。





「好きにしろ。

俺が知るか」





寺島のそのセリフも、
当然としか、思えない。


あたしの人生だから。
あたしが選ぶ道…




どうしてあたしはあのとき、
涙をこらえきれなかったんだろう。
寺島にそう言われたとき。

何が悲しかったのか。


涙を確認したとき、
寺島に申し訳なくって。


こんな重大なこと。
人に相談する方が、おかしいんだよ。
相変わらず、甘ちゃんのあたし。



「ごめん。

重たい話、して」




苛々してた、寺島は。
何にもなかったように、あたしを誘って。

何も考えたくなくなったあたしは、応じて。
キスをしなかったことにも、気づかなかった。




寺島の苛々は、結局収まらなくて。
あたしは、癒せない自分に、腹が立つばかり。

何をすれば、
どんなあたしでいれば、
寺島の役に立てるんだろう。



わからない、と目を閉じると、
大学のことを思い出す。




大事な、将来。
大事な、寺島。



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そんなわがままを、
たまには言ってみたいよ。




2005年01月24日(月) そんなことも出来ない馬鹿



なんだかよく、恋愛能力のテストとか、
あたしのドラミちゃん化している茶原とかに、


「人の気持ちを考えろ」


と言われる。


「思いやりを持て」


とか。



そんな、人として当たり前のことが欠けている自覚はないから、
頭をひねるばかり。


でも、思い当たることはたくさんある。
あぁだから、寺島とうまくいかないのか、とか。








人のことを考えること、
思いやりを持つこと。
これ程、子供の頃から接してきた言葉はない。

何せあたしの家には、
子供の成長のために母が買った、
大量の絵本があるのだから。

毎夜毎夜、読んでもらって、
そのおかげであたしは、本の虫になった。


その2つを大事としない、絵本なんてない。





どこからあたしは、そんなことも出来ない馬鹿になったんだろう?
元々出来てなかったのか?

それならどうしてあたしに、
出逢えてよかったと思える友達が出来るんだろう?

あたしのそんな部分を黙認してくれる、
優しい友達ばかりってこと?






寺島と気まずすぎて、あたしは壊れた。
本調子になれるのは、いつかな。

寺島はまた笑ってくれたのに、
余計なことしてまた渋い顔にさせてしまった。


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しばらく、1人で考えなきゃ。




2005年01月22日(土) いつもしたいこと


飲みすぎた。
2日酔いも、いいところ。
こんな時間になっても、まだ残ってる気がする。



記憶は残ってる。多分。
酔っ払ったあたしに寺島が呆れてた事も、
その後したセックスが最悪だったことも、覚えてる。



最悪って。
あたしが、ね。






早く帰って、寝なきゃいけない。
明日はテニスはないけど、寺島と壁打ちに行く約束だった。
藤原と竜崎君はとっくに帰っちゃったし…



「じゃ、そこからそこまで歩いてみ」



3歩目で、ふらりとする。



「ほら。きついんでしょ。

ちゃんと歩けるようになるまで、ここにいな」



嫌だ。
そんな迷惑かけたくない。
寺島、すっごい眠そうな顔してるし、
声とか態度とか怒ってるし。



飲みすぎた理由なんかない。
美味しかっただけ。
だから、言い訳はしてないと思うけど。


こないだ以上に、ごめんなさいと言ってた。






あたしは酔うと、スキンシップ魔になる。
寺島には常に近くべったりだし、
下手すると藤原、
更に下手すると竜崎君にまで。

いつもしたいことの背を押すのが、お酒ってわけだ。






2人に聞こえないような声で、寺島に聞いてみたりする。


「ねぇ、あたしが他の人としたら、嫌?」


「…さぁ、好きなようにすれば」



そっと、あたしの酔いが醒めていく。
墓穴掘ってるだけ。



酔うと、感情のコントロールがしにくくなる。
それを失う境界線を見極めるのが、
今後のあたしの課題だろう。




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だから、意識は大丈夫だと、
あたしは認識する。




2005年01月20日(木) もう、いいよ。


とても、安っぽいのだけれど。
最近、抱きしめてくれるようになったというだけで、
あたしは寂しくなくなっている。


寂しくて寺島に会いたいと思うんじゃなく、
昔のように、ただ、時間を共有したい。

会って、辛い気持ちをぶつけたいんじゃなく、
例えば映画を観るとか、
テニスをしに行くとか、
楽しいことをしたい。



こんな風に、ちゃんと感じることが出来るようになったのは、
ごくごく最近だ。
以前のあたしは、言葉に出来なかった。

今より幸せを感じていたはずなのに、
辛いことは少なかったはずなのに。

少しは、成長した、ということなのかな。
そう思うと、過去をちょっと愛しく思える気がする。







「抱き締めるとね、まりあ、

顔がほころんでるよ?」


抱き締められても機嫌は直らない、
という顔をしてたはずだったのに、
そんなことを言われて、恥ずかしくなる。


「違うよー、

ほころんでなんかないよ」


そう言って、改めて顔を作って、
抱きついてみる。


「ほらほら、

このへんがほころんでる」


口元を指差されて、あれ?となる。
もう、いいよ。
嬉しさを隠さずに、抱きついた。







抱き合った後で、寺島が布団をかけてくれる。
抱き締めてもくれるから、暖かい。

そんな気遣いがね。
寺島の心に、余裕があるんだなぁって感じられて。
嬉しかったんだよ。



寺島が優しいときは、余裕があるとき。
寺島の心が、穏やかなとき。
あなたがずっと、そういられたらって、本当に思うんだよ。
だって、苛々してるより、楽だと思うからね。
こんなこと書いても、ただ、
優しくしてもらいたいだけだとしか見えないんだろうけど。



「ねぇ陽ちゃん…

あったかい。」



寺島が、眠そうに返事してくれた。


「うん」





寺島の腕の中で眠るのは、幸せなようで、
時間が勿体無いし、恥ずかしい。


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鼻が子供の頃から悪いから…。
いつも寺島に起こされてから、1人で恥ずかしくなる。



2005年01月15日(土) 「じゃ、ゆって」



「ねぇ、もっかいきーていい?」



「うん」



「あたしって、ほんとにかけがえない?」



「うん」



部屋で抱き締めてもらいながら。
酔っ払ってる自分を十分に自覚しながら。



「だいじ?」



「うん」



寺島が、いつものことって顔してる。
酔っ払うと、甘えた子になるあたし。
確信犯なのかは、微妙なところ。



いつもの如く、急に決まった飲み会。
しばらく盛り上がった後で、
藤原は、タバコを吸いに外に出ていた。
部屋に2人きりで、
いつも以上に酔っ払っていたあたしは、
お酒に任せて、いつも言いたかったことを言っていた。





「えっと………ともだちとか、うん、

なんでもいいんだけど、


すき?」



「うん」



「じゃ、ゆって」



「好き。」



なんだか、いつか言ってもらったときより、
あったかかった気がして。


きゅっ、っと寺島に抱きついた。


寺島の匂いは、昔と変わらない。
好き。



「ごめんね、陽ちゃん…」



弱いあたしを、許して。
いつも、平気だよって顔してるくせに、
こんな風にわがまま言わないと頑張れない、
意味わかんないあたしを許して。




「ごめんね」




あなたの前では泣かないって決めたのに、
わがままを聞いてくれた寺島を想ったら、涙が出た。
久しぶりに、寺島の腕の中で、泣いた。




「ごめんねぇ陽ちゃん」




わかってるんだ。
酔っ払ったあたしへの対応だ、ってことに。
わかってるくせに、言ってもらって、
支えにしたりして。
馬鹿でしょう?


わかってるんだよ。
やっぱりあなたには、あたしの心なんか要らないって。




「ごめん…」



寺島がちょっと力をこめて、抱き寄せてくれた。
いつか言ってたっけね。
『まりあの涙を見るくらいなら、抱き締める』って。
『見たくないから。それで止まるなら』って。



あの言葉で。
あたしは、何かを、諦めた。



「ごめんなさい…」



もっと強ければよかった。
嘘に近いとわかってても、その言葉が必要だなんて。


愛してなんか、いなければよかった。
あなたのためだけに、それを想う。
そうだったら、あなたはもっと、楽だったのに。
あたしのわがままを叶えてやったり、する必要なかったのに。




あたしのたくさんの、謝罪。
全部の意味は、伝わっていないだろうけど。


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2005年01月13日(木) 知らないからかな。


厄日としか言えないような1日を過ごした。
荒みきった心を、
誰にも言えない方法で癒した。

秘密。
その言葉の響きの甘さに、また癒された。






私は、
自他共に認める、メガネフェチである。
偉そうに書くことでも、ないんだけれども。



しょっちゅう、

「あ、カッコいいメガネ君がいる♪」

とか言って大学で笑っているので、
寺島とのプリクラを見せると、

「またメガネだ」

とか何とか毒づかれる。




愛しい寺島君は、メガネ君なのです。




しかしながら寺島を好きになったのは、
メガネだから好きになったわけじゃ、ない。


そう寺島に言うと、

「じゃぁ俺のどこが好きなんだ」

とか聞いてきて、答えに困ったので、
もう言わないことにしている。


君を好きな理由なんかないんだってば。






確かに。
寺島をカッコいいと思う気持ちは、ある。
でも後付け。


もし寺島との出逢いが、
例えばただ、電車で毎日乗り合うだけの人だったとしたら、
私は、あ、メガネかけてる人、という目で見るだろうけど、
「カッコいいメガネ君」の範囲には入らないのだ。

と言うと、他の人は皆意外な顔をする。
盲目的に寺島に恋する私しか、知らないからかな。


寺島のこと好きだから、カッコよく見えるんです。
でもこれって、寺島にしてみれば、
結構傷つくのだろうな。




メガネを外した寺島の顔には、大分慣れたけど。
外していた寺島が、メガネをまたかけると、
ドキリとする。

そのギャップが好き。




意外に長い、睫毛が好き。
その下にある、
全てを見透かすような真っ直ぐな瞳も好き。






そうだね。
後付けの好きなところなら、
1日かけてでも話してあげる。
それを全部あなたの前に並べきったら、
あなたは満足するかしら?


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2005年01月11日(火) 傾向。



久しぶりの学校で、久しぶりに笑う。
けど何だかすっかり、
自分だけ異世界の住人のような気がして、可笑しい。



帰り、有田君と一緒に電車に乗って、
一緒の席に座ったけれど、
寺島と隣り合うほど、
ナチュラルな隙間じゃなかった。



早くも、小指の付け根にマメ発見。
まだそんなに痛いものじゃなくて、薄皮が剥けている程度だけど、
そのうち痛くなるのかな、とちょっと怖くなった。



明日は、ガットを張ってもらいに行こう。
なんて思ってる自分はとても不思議だし、
口に出してみると、笑えるくらいに可笑しかった。




9日、テニスの後、
寺島が、テニス雑誌を貸しに来てくれた。

その心遣いも、雑誌を読めることも、嬉しくて、
心から、
「ありがとう」
と笑えた気がする。
あんな笑顔は、きっと、中学以来だ。


ここ何年ものあたしのそれは、
計算とか、猜疑心とか、悲しみとか、強がりとか、
混ざったものばかりだったから。





相変わらず、寺島のことばっかり考えてる1日。
何にも変哲がなくて。


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そろそろ、謙虚になりましょう。
学校が異世界なのは、寺島の隣が当たり前になったから。
それはいけない傾向。



2005年01月10日(月) 抱き締めて


左半身が、筋肉痛で。
今日の午後、寺島が遊びに来たとき以外は、
ソファで寝ているといった状況でした(苦笑)

後、腰も痛いなぁ。
まぁ徐々に。慣れていくでしょう。
バイトで経験した、こと。




でも何だか、すごいことが起こってるような気がする。


6日は、街に行って。
7日は、映画観て。
8日は、また街に買い物行って。
9日は、テニスして。
10日は、ビデオ観てゆっくりして。


5日連続で、会うのって。
もしかして新記録なんじゃないかな。


一昨年の今頃、3日連続で会って、
なんか雰囲気悪くて、
連続で会うのは駄目なのかなぁ、なんて思った憶えがある。





あのチェックシャツのプーを腕の中に置いて、サーフィンをする。
古い日記を追いかけてみたら、
いつものことだけど、思い出して泣けた。

そしてまたいつものように、
1番手近なぬいぐるみを抱き寄せようとしたら、
それがプーであるので、
はっと気が付いて、プーを撫でた。

さらさらした感触を確かめて、抱き締めて、泣いた。







「ねぇ私って、本当にかけがえない?」


目元は冗談で、
瞳の奥は真剣に。

口元は微笑んで、
口調は少し、シリアスに。


あなたがどこまで気づいていたか、わからないけど。


笑ってうなずいて、
抱きついたあたしを抱き締め返してくれた、
あなたをきっと、忘れません。



辛かったことも、嬉しかったことも、
未来のために、
忘れてしまうようになったあたしだけれども。




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2005年01月07日(金) 早いよ。


レンタルビデオ屋の帰り、
てれてれ歩いていると、
自転車の影がすっと横切った。


竜崎君が乗ってた。


「あ」


「あ、竜崎君」



二言三言交わして、彼は走り去った。
夕方に、藤原からメールが来た。

『竜崎に会ったんだって?』

回るの早いよ。





藤原のメールによると、
彼はびっくりしてたらしい。

『よかったじゃん、会えて』

そんな冷やかしも、書いてあったけど。




寺島と一緒に観るためのビデオを借りに行ってて、
家に着けば寺島がいる、という今日の私だったから。

驚く気持ちも、喜ぶ気持ちも、
そう、なかったんだ。








急遽、明日はまた長崎の街に行くことが決まった。


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書いてて何故か、すごく恥ずかしい。
体育でしかやったことないし、
運動音痴だし、
何より、太ってるし。



でも、数少ない、寺島との共通が増えるから。
頑張って、続けると決めました。



新しい年だから、
新しい私への第1歩になればいい。




2005年01月06日(木) よーし


夢みたいな出来事が、いくつも起こってて。
今日という日は、とても楽しかった。
でも、
昨日流した涙の分だけ、
浮かれないようにしようと思う。





多分あなたは苛々していた。
日中、予定がうまく進まなかったから。

「竜崎君と結婚したら?」


竜崎君、という仮名をそのまま使ってきたから、
日記を読んだんだな、と思った。


真面目に返していると、
意味不明な返信が来たので、放っておいた。





しばらくして、別の話題をメールすると、
全然違う答えが返ってきた。


「君との思い出は、かけがえのない物だけど

新しく付き合う気も、結婚する気も、

ないから」


何度聞いたかなぁ、それ。


「何度も聞きましたから 知ってます」


けど、かけがえがないと思ってくれてることは知らなかった。






お風呂で暖まった体とは言え、
そう寒くない外に、出てみる。
ゆっくりゆっくり歩いて、遠くの自動販売機に行った。
缶が、熱かった。
意味なかったかな、と思った。




もう他の誰も創れないものを、あたしが創ったなら、
本当に嬉しい。

あなたはあたしの、唯一だから。
涙が出るほど、嬉しかったの。









今日は、長崎の街の方に出た。
理由はいろいろあるんだけど、とりあえず、
寺島の雇い先の用事についていくという名目。

電車の中で、用事まで1時間あるけど、どこへ行く?
という話をして、
映画も観れないし、UFOキャッチャーでもする?
という寺島の意見に賛成した。


これがいいなぁ〜と、1Play\100の、
ディズニーのキーチェーンの入った箱を指した。
出口際にいた、ドナルド。
ドナルドでいいの?と、両替を終えた寺島が確認する。
うん、ドナルドが好き、と答えた。


よーし、と寺島が気合を入れて、キャッチャーを動かす。
ドナルドの頭にひっかかって、持ち上がったように見えて、
あ、とれるかも、って一瞬思って、
けど浮き上がらないだろうなぁ、って思ったとき、
立ちかけたドナルドはゆらりと揺れて、出口に落ちた。



2人で歓声を上げて、即、記念撮影。
そこで、ドナルドが指人形であることがわかった。
よく考えたら、
プリクラを撮るのは1年10ヶ月ぶりだった。




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またもや、記念撮影。
どう見ても、幸せなカップル。




帰りは、行列が出来るメロンパン屋でメロンパンを買って。
行列がないのを初めて見たよ、って寺島が言って、
よかったねー、美味しいねとあたしは笑った。
久しぶりに見つけた、バヤリースオレンジもやっぱり美味しくて。



ちょっと渋ってみせる寺島に笑って、
「大事にするよ」
と言って、プーさんを受け取った。







今日という日は、あたしにとってこんなにも楽しくて、
文字に残したいと思えるほど。
画像も残したいと思えるほど。
それを、人に見せたいと思えるほど。


でも、昨日のメールも、決して忘れないから。
調子に乗ったりは、しないから。

安心してね、陽ちゃん。
そう言ったら、あなたはどんな顔するかな。


悲しい涙も、少なからずあったの。
見せたくなかっただけ。




思い出だけが、物だけが、増えてゆくね。
名前の付かないまま。










M.M.Dに、画像をアップしました。
これから先もこういうことが増えるなら、
ブログも視野に入れようかなぁ…?等と考えています。




2005年01月04日(火) 「ちょっと」=「大分」


気分の落ち込みは、とりあえず散財で。
本屋の棚を片っ端から見て、
合計9冊、購入。

これは、お年玉の第1の使い道で、
毎年のことなんだけれど。



好きな作家が増えれば、数も増える。
一昨年くらいは、赤川先生ばっかりで、
6冊くらいじゃなかったかな。
今年は、浅田先生やら宮部先生やら山田先生やら、
飛び込みのリンダ先生やら。



未読の本がある、って状態は。
寺島とデートの予定がある、ってくらい気持ちがいい。








藤原とのメールの中で、
竜崎君の良さがまた浮き彫りになった。


「竜崎君、良い人すぎ〜」


と藤原に言うと、


「付き合え」


と簡潔に返ってきた。



読んでひとしきり笑った後で、
あたしは考えてみる。

いろんな竜崎君を、思い浮かべてみる。








本を買うのはいいけれど、
本棚が溢れそうになっていることを思い出した。


あたしの本棚は、上2段が赤川先生。
真ん中の段が、他の先生。
その下の段が、保存版の漫画だとか、漫画のノベライズだとか。


他の先生のスペースが、足りなくなってきている。
そろそろ…新しい本棚を買わなければならない。
狭い部屋には、辛い。







竜崎君は、格好良い。
けれど、格好良すぎる。

上手く言えば、あたしには勿体無いし、
ぶっちゃけてしまえば、別にそこまで格好良くなくていい。



ちょっと格好悪くてもいい。
あたしの「ちょっと」が、他人には「大分」でもいい。


たくさん一緒にいるのなら、竜崎君より寺島がいいな。
やっぱり。





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嬉しいような嬉しくないような。




2005年01月03日(月) あ、


何で今日は、眼鏡をしたままだったんだろ。
だからいつも以上に、顔が赤くなった。
外す暇もなかった、かな?




親と行った初詣。
おみくじ・恋みくじ、共に大吉。
六星占術でも、

「やり直すよいチャンスです」


あたし次第。あたし次第だ。
頑張るんだから。






寺島が、一緒に『シュレック2』を観に来てくれた。
弟の部屋で、弟も一緒にPS2で観た。

他にも一緒に観たかった『グリーンマイル』とか、
『鉄道員』とかも借りてきてたけど、

『シュレック2』が終わって、
興味を失った弟が消えるなり、腕をひっぱられたので、
他のは観れなかった。





好きな人と一緒に映画を観る楽しみを、
あたしは本当に、つい最近まで知らなかった。
何年も、映画館に行ってなかった。


今は、一緒に行きたい映画がいっぱいある。
一緒に観たい映画がいっぱいある。



書きながら、思う。
あ、すごく普通だ。
一般的だ。


恋人じゃないけど。
そんなことを思える相手と出逢えて、よかった。





寺島のことを好きだとか、愛してるだとか。
それを抜きにして。

あたしは、寺島といるのが、今すごく、楽しい。




純粋に楽しくて、楽で、
更に言えば、好きだから、幸せ。
そんな、程度。





楽しいこと、たくさんしよう。
外にも出よう。
一緒に、いろんなもの見よう。




当たり前で、普通のこと。
どうして、出来なかったんだろう。
どうして、思えなかったんだろう。


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2005年01月02日(日) 気がするだけ。


何だか久しぶりに、
誰にも会いたくない。
寺島に、甘えたい。
どうして、なんだろ。



前だったら、藤原に会いたいとか。
マリコに会いたいとか。
思ってたはずなんだけど。



素直になれる時期でも、ない。
イコール、苦しいばっかり。








息がつまりそうだ。
1人でこうしているのは。
あの胸に抱かれてやっと。
息が出来るような気がする。



気がするだけ。
だから、気にしないで。







今日寺島は、別の友達と飲み会に行ってて。
それがちょっと寂しい。
…書いてて自分に腹が立つ。
自分も行くくせに…なぁ。




こないだ寺島が腹を立てた、あの彼女も来てるらしい。
その別の友達ってのが、あたし達より彼女と仲良いんだから、
当たり前っちゃ当たり前なんだけど…。
少し、下降気味なメールが来てた。




会が終わってから愚痴りにやってくる、
なんてことないかなぁ。




ないだろうなぁ。







弱気も、甘えたがりも。
きっとあなたは見抜いてる。

だから面と向かっては言えないし、言わないから。
何にも、言わないで。



戻ってみせる。
笑うあたしに。
あなたを愛するあたしに。




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2005年01月01日(土) おめでとうございます。



あけまして、おめでとうございます。

昨年1年、「under one umbrella」とお付き合いいただき、
本当にありがとうございました。

そして、
ちょっと留守気味の間に2万ヒット。
皆様のお陰です。嬉しいです。
ありがとうございます。





2004年は、本当に早かった。
家族と行った初詣を、しっかり憶えている。
その後寺島に会えそうだったのに、
会えなかったことも。

でも、電話したりして、仲が良かった。
確かその頃は、「彼女」だった気がする。




1年の大半は彼女じゃなかったし、
仲良かったり悪かったりの繰り返しで、
まぁぶっちゃけてしまえば、
結構疲れた年だった。



たくさんの「初めて」を経験した。
初めてのバイトやら、
初めての飲み会やら、
初めてのオールやら、
初めてのライブやら。



寺島のことがあたしを大きく占めてることは否定しないけど、
他の出逢いも、本当に素敵だった。


あたしは独りじゃないって。
心から、実感した年かもしれない。


大好きな家族がいること、
離れたくない友達がいること。
それがどんなに幸せなことか、
いつも身に染みていた。






年末年始は、ずっと好きだった。
あの、何かを待つ独特の空気と、少しのせわしなさ。
1年のどこにもない、「特別」。
カウントダウンが、大好きだった。


なのに昨年の年末は。
年末って気が、全然しなくて。
ただ、時間が過ぎてゆくだけなのに、って。
何の嬉しさも、なかった。
「特別」だと、思えなかった。



寺島に感化されてしまったのかな。
寺島は、正月に流れる怠惰な空気が嫌いなのだと言う。







昨年最後に会った人は、寺島。
レンタルビデオを返しに行くのに、ついて行った。
あたしが好きな、スピードワゴンばりの、
甘いセリフで笑わせてくれた。




時間は、23時20分。
年越し40分前。
雪が薄く降る中で、チャリをこいだ。
ずっと笑ってた。


23時47分。
年越し13分前。
来年もよろしく、っと、寺島が笑って言って、
よろしく、とあたしも笑った。




初めて、一緒に過ごした1晩も。
初めて、家族以外の人と映画に行ったときも。
初めて、普通のデートをしたときも。

隣には、あなたがいた。
あなたが、たくさんの「初めて」をあたしにくれた。



あたしはこれ以上なく、幸せを感じます。

好きです。












もしかしたら、年越しの瞬間も、
頼めば一緒にいれたのかな。
1人で過ごすと言ってたから。
家族があたしを待ってること、知ってたから、
あたしは帰ったけど。


来年は一緒にいれたらいいかな。
そうなれるように、頑張る1年にしよう。
今年の抱負は、決まり。





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今年も、どうぞよろしくお願いします。




まりあ




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